おはようございます。
学園初のお泊まり会の翌日なのに、2時起きの急なショートスリーパーことヒミツキチ森学園のあおです。
さて、今日は定期的に学ばせていただいている、みん職講座、リヒテルズ直子さんの「やってみようイエナプラン」のレポートです。
リヒテルズさんって、あのイエナプラン教育の第一人者の??

まーくん

あお
そうです、ご縁があって、ファシリテーターをさせていただいています!
ヒミツキチ森学園の中心に据えているのが、オランダのイエナプランとデンマークの教育です。
実際に実践しながら、理論を学ぶことは本当に価値が高いなぁと感じています。
早速、皆さんにもお伝えしますね!
目次
みん職って?イエナプランの講座って?

みん職については、以前説明を書きましたので、こちらをご覧ください。
月額2980円で学べるオンライン講座ですね!
家庭があって外に出るのにも妻との交渉が必要なボクにとっては、眼から鱗の学びのシステムです(笑)
ボクは4月から、こちらのスタッフをさせてもらっています。

あお
自己投資できる場で働けるほど価値が高いものはないっすね!
さて、その中でリヒテルズさんの講座はこちら。
こちらから引用させていただきます。
下関生まれ福岡育ち。九州大学大学院修士課程(比較教育学)修了、博士課程(社会学)満期退学。国際教育交流財団の奨学生としてマレーシアに研究調査留学(1981−83年)後、通算13年間オランダ人の夫とともにケニア、コスタリカ、ボリビアに在住。1996年よりオランダ在住。以後、オランダの教育とオランダ市民社会について自主研究を始め、多数の著作で発表。日本イエナプラン教育協会特別顧問(2010年設立時代表)。Global Citizenship Advice & Research社のオーナーとして、オランダにおける種々の研修や視察をコーディネートしているほか、日本で精力的に講演・ワークショップ活動を展開。種々の国際フォーラムや学会で基調講演を担当する(WNF日本支部国際教育フォーラム、日本LD学会、私立保育園連盟全国大会等)他、ユトレヒト大学の公開講座シリーズ(2010年)で講演(「近代という仮面の後ろの日本社会と日本の教育」)。主な著書に「オランダの教育」「オランダの個別教育はなぜ成功したのか」「オランダの共生教育(いずれも平凡社)「残業ゼロ、授業料ゼロで豊かな国オランダ」(光文社)「祖国よ、安心と幸せの国となれ」(ほんの木)ほか。共著に「いま、開国の時ニッポンの教育」(尾木直樹氏と・ほんの木)、「公教育をイチから考えよう」(苫野一徳氏と、日本評論社)「親子が幸せになる子供の学び大革命」(保坂展人氏と、ほんの木)。翻訳書に「学習する学校」(ピーター・センゲ他著、英治出版)「イエナプラン教育 共に生きることを学ぶ学校」(電子書籍3分冊、ほんの木)、DVDに「明日の学校に向かってーーーオランダ・イエナプラン 教育に学ぶ」(グローバル教育情報センター)など。
公式HPより
今、イエナプラン教育を日本の学校に取り入れようという「大きな流れ」が生まれています。日本初のイエナプランスクールである「大日向小学校」の開校をはじめ、福山市や名古屋市の「公立小学校への導入」 も計画的に進められています。多くの先生たちがイエナプランに興味を持ち、自分の実践に取り入れたいと考えていま す。
しかし、ドイツで生まれ、オランダで育ったイエナプランは、日本では学ぶ機会が少なく、実践へのハードルを感じる先生が多いのが現状でした。
そこで、私たちは考えました。今、このタイミングで「先生たちにイエナプランを学ぶ機会」を提供できれば、日本の教育界に対する大きな貢献になるのではないか。そして、私たちはコンタクトをとりました。 日本イエナプランの最重要人物、リヒテルズ直子氏。
私たちは、リヒテルズ直子さんに、「みん職」の構想を伝えさせてもらいました。 オランダの教育の発信することで、日本の教育界への啓蒙活動を続けてこられたリヒテルズ直子さんなら理解してくださるだろうと。
その結果、リヒテルズ直子さんは「みん職」の思いに賛同してくださり、念願の講座が実現しました! オンラインで講座を作ってきた「みん職」だからこそ実現した、オランダ在住ゲストの長期講座!
〈 講座回数 全15回! 2年間継続! 〉
・2年間(60分 ×15回の講座)をかけて、イエナプラン第一人者から学ぶ (→初回のイントロダクション講座を受けて、残り14回の受講を決めることができます!)
・最新刊「イエナプラン実践ガイドブック」に沿って学ぶ
・Zoom講座では、聞くだけでなく、グループワークや質問でインタラクティブに学ぶ
・Slackでは、アウトプットをし、講師や参加者と交流しながら学ぶ
・オランダ在住のリヒテルズ直子さんの長期講座は、オンライン以外では実現不可能
このタイミングで、この講座を実現できたことの意義は本当に大きいです! リヒテルズ直子さんの講座を受けて、共に日本の教育を良くしていきましょう!!
公式HPより

あお先生
明らかに引用が長すぎました。すみません。
この長期講座の4回目が今回でした。こちらの本を読みながらの講座になっています。
では当時の講座の中身を紹介しますね、ボクが学んだことと一緒に見ていきましょう!
なぜ他者と触れ合う必要があるのか

「なぜ他者と触れ合う必要があるのか?」
この問いから講座はスタートしました。
ボクも考えながら進みます。
では、どうやったら他者から学べるのか…
同じことをするのが良いのではない、先生も子どもたちもそう思えるシステムを作ることが大事です。
それが異年齢学級で行うということです。

リヒテルズ先生
そうか、先生も異年齢だったら最初から一人一人違うって見方ができるよね!

まーくん

あお
何で、この子だけできないんだっていうのは、先生の中の「○年生ならこれぐらいはできる」っていうバイアスによるものだってことだね。
リヒテルズさんの言葉で、
「3月生まれと4月生まれが一緒のクラスにいる。それって11ヶ月もの差がある。それだけ考えても同年齢はナンセンス」
これがガツンときました。
確かに3月の早生まれの子は、幼少期から小学校高学年までは、11ヶ月差に苦しむことになります。これが異年齢なら、下の学年の4月生まれの子と一緒にいることができて、あまり変わらない中で過ごすこともできます。
日本のずっと同じ学齢で過ごすっていうのは、社会のシステムと乖離していて、少し怖くなりました。
ファミリーグループで自分たちのルールを決める

民主社会では自分たちのルールは自分たちで決めます。
それは、自分たちで決めるから守る責任が生まれるというなんです。

リヒテルズ先生
これは本当にこの通りなんですよね。先生が決めちゃうものが多いと、子どもたちは自分自身で責任を負わないんです。
だって、「ボクが決めたんじゃない」ってなりますもんね。
本来は掃除や給食当番だって、みんなで話し合って決めることができる。決めることで「責任」の意味を知るんだと思います。
たくさん遊び、たくさん信頼しているからこそ、話し合いになるということも話しておられました。
ちなみに前年に作られたルールは、新しい学年でメンバーが3分の1入れ替わったときも、継承されるの?

まーくん

あお
継承はないみたい。
「前にこうしていたけどどう?」はあっても「え、でもこっちのほうがいいよね」って新しいアイディアが生まれることを大事にしているんだって。
一から作ることが大事です。時間はかかるけど、ボクもそのほうがいいなあって思いました。
「前のクラスでこうだったから次も同じ」では、きっと自分の責任に基づく行動を生まないからです。
マルチプリインテリジェンスについてのポイント

続いてマルチプルインテリジェンスについてです。
マルチプル・インテリジェンス(多重知能)は、ハーバード大学のハワード・ガードナーの理論です。人はどれくらい優れているかではなく、どんなふうに優れているかと考えるべきかという、インテリジェンスの見方です。
wikipediaより
ボクもこの講座でマルチプルインテリジェンスの診断をやってみました。
意外にも音楽スマートの点数が高かったんですね。
どれくらいスマートかではなく、どんなふうにスマートかで人を見ていくってことなんだね。

まーくん

あお
言われたらそうなんだけど、ボクら先生もどれくらいに捉われているよね!
そして、リヒテルズさんの言葉で、ボクが一番ビビッときたのは、
「スマートさは常に変わる」
ってことです。
ボクは音楽スマートだから、これができるんだ!
もしくは、あの子は音楽スマートだから、きっとこれなら得意だよねっていうレッテル貼りのためのものではない。そうではなくて、スマートさは常に変わっていくものなんです。
そうなんだ!じゃあ先生はそれをどう捉えて、どう活かせばいいの?

まーくん
ここには、マッチングとストレッチという考え方があります。
オランダにも、スマートさを端的に表すようなカードを使うことがあるようですが、そんなものがなくてもグループリーダーがじっくり観察をすれば、どのようなスマートかは見えてきます。そのために自由にやれる時間や遊びがあるんです。
でも、30人相手にそれを一人ひとり見るのは、大変。だからストレッチ(伸ばされる)ように、テーブルの座り方を違うスマートさを持つ子と座らせることもあります。

リヒテルズ先生
今、この子はこういうところが強いが、それを活かした学び方は何だろうと、どれにマッチするかを常に考えていく必要があります。
教師の仕事は「引き出すこと」(educationの由来)。他のスマートを引き出すのが先生の役目だと思います。

リヒテルズ先生
リヒテルズさんはこんな風にも話していました。
コア・クオリティとしての先生の資質

イエナプラン実践ガイドブックには、コア・クオリティの紹介が次のようにされています。
- 自分自身との関係
- 他者との関係
- 世界との関係
そのコア・クオリティにも通じるのですがという前置きで‥
自分なりに自分をストレッチしている人に先生をやってほしい !

リヒテルズ先生
言葉が自分に刺さります。自分はストレッチできているだろうか、先生として自分自身を伸ばそうとしているだろうか。
悪い点を指摘しない。違いに自分で気づけば、子どもたちは自分で伸ばそうとするからです。

リヒテルズ先生
15年経っても、ここは抜けないところがあります。ただ12月、1月の自分のあり方に猛省して、大日向に行って帰ってきてからの1ヶ月はここを大事にしています。
見ていてください。1ヶ月で自分を変革させて見せます。変えられるのは自分だけ。
この辺りはヒミツキチ森学園にきても自分の課題ではあります。ただ、ようやく自分も納得できるあり方でストレッチできている感覚はあります。
強みを活かす土壌 テーブルグループ

自己選択が大事。テーブルグループでの学びにも自己選択があります。
オランダにはゴールブックという学びのための本があり、「何を学ぶか」までも自己選択できるようになっているんです。
what/when/how/whereどの要素でも、自己選択していくことです。

リヒテルズ先生
テーブルグループの座席は、先生が決めていい!でも、形にこだわるべきではないとリヒテルズさんははっきりとおっしゃいました。
形だけ入れても、きっとうまくいかない。

まーくん

あお
そう、大事なのは、ビジョンに照らして、なぜ導入するのかを考えることが必要だと思う。
テーブルグループのあり方もきっと多様だから、ボクらはそこに根差して進めていきたいです。
社会(学校)の中で自分の強みが発揮できると価値を持つ。それが自己肯定感につながります。

リヒテルズ先生
ここはすごく共感です。
自己肯定感こそ、ずっとボクらが気にかけていかなくてはいけない要素なんですね。
未来を見た時に、学校ほど遅れているものはない

リヒテルズさんの言葉
未来を見たときに学校ほど遅れているものはない。
この言葉がズシンと重く胸に落ちました。ボクが今、ワクワクしながらも不安を抱えて、こうやって学んでいるのも、ここへの危機感から来るものです。
子どもにとって「意味がある」場としての学校、そこにこだわっていきたいです。
次回の講座は2ヶ月先になるかと思います。またこの記事で案内を貼っておきますね!
この本は本当にオススメ!
リヒテルズさん、本当にありがとうございました!
リヒテルズさんの連続講座はみん職会員なら誰でもオンラインで受けることができます。
ファシリテーターとしてお待ちしております。

あお
それでは今日も良い一日を!