2冊目の著書!「プロジェクト活動」のススメ

クレームを生まない保護者対応 小学校教員編 【初任研じゃ教えてくれないこと⑤】

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あお

あお

あお先生です。よろしくお願いします!

「あおやまーくん」です。3年目に担任した女の子がキャラクターとして作ってくれました!

まーくん

まーくん

あお先生

あお先生

ヒミツキチ森学園の先生

プロフィールにもあるように新しい働き方、在り方を提案する先生|一般社団法人PLAYFUL|ヒミツキチ森学園グループリーダー|元公立小学校教諭、15年勤務全学年経験|振り返り・ライティングスキルなど1on1 の実績多数|「先生が知っておきたい仕事のデザイン」出版。雑誌・書籍への寄稿等執筆多数

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おはようございます。
40歳近づくと、身体の不調の話ばっかりするよねと草野球仲間と笑い合っているあお@aosennです。

さて、今日は「クレームを生まない保護者対応」と題してまして、送りたいと思っています。

題名ではわけあって、保護者対応と書きましたが、対応ではなく保護者へのアプローチと捉えていただければ嬉しいです。

2つの違い

対応    … 問題が起こってからの解決

アプローチ … 望む姿が起きるようにする取り組み

こんな違いがあります。似ているようで違うので最初にお断りをさせていただきました。

本来なら

  • 4月から初任者、でも保護者にどうアプローチできるか不安
  • 初任者としてどんなことを大切にしたかいいかを知りたい

こういう読者を想定するべきだと思うのですが、実はこの話は初任研でも出てくると思うので、今回はそもそもなんで保護者にアプローチするんだっけというところを深掘りしていきたいと思います。

わかったようなわかっていないような…

まーくん

まーくん

あお

あお

それでも構わずいってみましょー!

子どもの楽しい!保護者よりも目の前の子どもたち!

子どもの楽しい!保護者よりも目の前の子どもたち!

ここで1つ、いつも思い出す保護者のエピソードがあります。

ボクが初任だったとき、千鳥風に言うと「クセが強い!」と前担任から引き継ぎを受けた保護者の方がいたんですんね。

その頃「モンスターペアレンツ」という言葉もなかった15年前でしたし、ボクはあくまで自分で感じることを大切にしたかったので、先入観なくスタートしました。

6月ごろの下校間際に、その子が泣いていたときがありました。話を聞いてみると、

「〇〇ちゃんと喧嘩しちゃった」

ということでした。

ボクは安心できるように話を聞き、相手がいなかったので、その日は帰ってもらうことにしました。

帰り際、その子がボソッと

今までの先生で、こんなところに気づいてくれた人いなかったな。」

とにっこりしていました。

学校がつまらないと言っていたその子。でもそれ以来、教室の中でも生き生きしだして、学校が楽しい!って心から思えるようになったと話してくれました。

保護者の話は!?

まーくん

まーくん

あお

あお

あ、そうでしたそうでした。

冒頭に書いた保護者の方は、クセが強いエピソードを聞いていたのですが、全くそんなことがなく、1年間心強い味方でいてくれたのです。

娘が、学校を楽しいって思えるような先生に出会えて、嬉しいです。」

と個人面談では話してくださいました。ボクが初任校から異動する時までずっと、会うたびに声をかけてくださいました。

ここで学んだことが1つ。

「子どもがどう感じているか」が大切だということです。

ボクらは保護者対応と言ったら、先に「保護者にどう対応するか」という話になりがちですが、そうではなくてまずは目の前の子どもたちが大切だということ。子どもたちが学校や教室に満足していれば、必ず味方になってくれるのです。

ことあるごとに、保護者の方を向きすぎてないかは、チューニングするようにしていました

あお

あお

今日紹介するアプローチについても、基本は子どもたちにも影響があるものが多数です。

保護者対応が必要な状況をを生んでいる大きな要素は?

保護者対応が必要な状況をを生んでいる大きな要素は?

保護者対応が必要になる場面(学校や先生にクレームを言いたくなるとき)は、実は小さなことの積み重ねで起こることが多いのです。

小さな不満やズレが積み重なって、あることがきっかけで大きく噴出してしまうケースなんですね。

それではそのズレはどのように起こるのでしょうか

ボクは15年の中で発見したことがあります。

なになにー!ためるなって!

まーくん

まーくん

あお

あお

それは「切り取るストーリーのズレ」によるものです。

ストーリーのズレ?

まーくん

まーくん

例えば授業参観を例に取りましょう。

ボクも娘の小学校の授業参観に行くこともあるので思うのですが、それぞれが全く違う切り取り方をして、参観しています。

ある人は娘が手を挙げるかどうか、ある人は先生がどんな人か、ある人は他の子の様子などなど。。。

先生の経験がある方は、保護者の方とお話ししていて、「えーそう見ちゃうのか!?」と思ったことってありませんか??「そんなとこ切り取られても…」なんてこともよくあるんですね。

保護者の方は、学級の様子、子どもの様子をそれぞれが自分の切り取り方で見ています

これって当たり前のようで、実はもったいない

ストーリーの切り取り方をなるべく揃えることってできないのだろうか

あお

あお

今回、初任者の方に伝えたいのはここなんです。

そのストーリーのズレを予防できるために、こちらは手を打っていく必要があるのです。ズレを修正できれば、保護者は心強い味方になるからです。

保護者とのストーリーのズレを防ぐ3つの手立て

保護者とのストーリーのズレを防ぐ3つの手立て

では、ストーリーのズレを修正するために自分たちにできることはなんでしょうか

ボクが先生になる直前ぐらいまで(今から20年以上前)は、このズレには自動補正装置の機能によって埋まることがほとんどでした。

「学校の先生が言うんだから!」

が通用した時代です。

でもいまはそうではない。ボクはズレてからでは遅いので、予防する手立てを昔からある保護者へのアプローチの機会の中に作ってみることにしました

学級通信は切り取り方を揃える基本ツールだ!

まずは「学級通信」です。

この学級通信は、「出来事+先生の想い」と言う構成で書きがちだと思います。でも「学校の様子を伝えるためのもの」と言う側面以上に、「切り取り方を揃える」アプローチを生み出すことができます

例えば、ある年の授業参観では、学習劇の練習の様子を載せました。

参観当日では、1回発表した後、それぞれのグループが練習する時間を取ること。「そこでの子どもたち同士の関わりの様子を見てほしい!口は出さずに(笑)」とお伝えしました。関係性がだいぶできていたクラスだったので、低学年でしたがそんなふうにお願いしたのです。「我が子だけではなくて、他の子がどんなことをしているか、短い時間でどう成長していくか」を見てくださいとも付け加えました。

まさに「切り取り方を揃えた(同じ土俵に乗せた)」のです。

そして当日、子どもたちは1回目→2回目と成長を遂げながら発表することができました。2回目の後の、保護者から子どもたちへの言葉も、成長にフォーカスした言葉が並んでいました。

学級通信ってそんなことができるんだー!

まーくん

まーくん

学級通信には、ズレがちなストーリーの切り取り方を、先生の切り取り方を見せることで、揃える役割があるのです。それもピタッと揃うのではなく、なんとなく同じ方向を向いている…そんな緩やかな効果です。

ボクが15年間、学級通信を書き続けたのもそんな理由からです。

あお

あお

情報の伝達だけでは、もったいない。力の入れどころではないと判断されてしまいがちです。

保護者へのアプローチの大きな機会 懇談会

実は、懇談会が苦手!と言う先生はボクの周りにも多かったです。

あお

あお

ちなみに、ボクは好きでした!懇談会。

異端だね、いつもいつも。

まーくん

まーくん

懇談会では、保護者同士が、「子どもたちに対するストーリーの切り取り方の違いを知る」ってことが大切かなぁと思っています。

よくありがちなのが、

  1. レジュメの説明
  2. 一人一言

という地獄絵図のような流れです(笑)

関係性もできていない中で、一人一言は絶対にやめてくださいね。先輩には勧められると思いますが。。。

懇談しましょう。内容は「ストーリーの切り取り方」です。

具体的には、「教室の様子(映像)を見て、感じたことを話す」ぐらいでいいと思います。

あお

あお

とはいえ、初任者の教室は見せられる状態じゃない時もあります!

そんな時は

「我が子の子育てで嬉しかったこと、困っていること」

「お子さんの長所」

なんてテーマもいいですよね。

大切なのは、そこに必ず「担任の切り取り方を加える」ということです。

教室の様子を見せたら、どんな意図があってこの活動をしているのか

長所をじっくりと話し合った後には、教室で長所を見つけ合う活動をしているのはどうしてか

自分の言葉で語ることです。「担任のストーリーの切り取り方を理解してもらう」のは懇談会の大きな役割だなぁと。

基本的な作り方はこちらをどうぞ!

保護者と子どもへの両輪のアプローチ「一筆箋」

一筆箋って何?って方は先に先生と児童とのつながりづくり②「ファンレター・一筆箋」をお読みください。

もっと個別にアプローチをしながら、切り取り方を揃えていく、見方に違いを与えていく…そんな取り組みです。

お子さんの光るところ、いいところを丁寧に伝えていくのです。

保護者に渡すという体裁で、子どもを褒めることができますし、お家でもう一度褒めてもらえるという好循環を生み出します。

そして「先生はこう切り取っている」をじんわりと伝えることができます

悪いことで切り取り方を伝えるより、いいことで伝えるのが一番だね!

まーくん

まーくん

学校と家での様子が、違う子もいますよね。その見せている姿の違いを柔らかく伝えることもできます。

一人2枚書いていけば、1ヶ月で全員に行き渡ります。毎日2枚書くって決めると、先生にとってもいろんな発見になるでしょう。

  • なかなか書けていない子がいる
  • 同じような内容になりがち

こんな先生自身のリフレクションにもつながります。

まとめ クレームを予防する保護者へのアプローチ

まとめ クレームを予防する保護者へのアプローチ

まとめます!

  • まずは子どもが一番
  • 小さな不満を生んでいる要素の一つがストーリーの切り取り方のズレ
  • ストーリーの切り取り方で同じ方向を向く手立てはある

大切なのは、アプローチに偏りすぎて、子どもたちを置き去りにしないことです。

学級通信は、子どもたちに読み聞かせすることで、学級のストーリーに子どもたちを載せやすくなりますし、一筆箋は子ども自体へのアプローチになります。

子どもにも保護者にも、どのアプローチがどう二次活用できるんだろうって考えると、好循環を生むきっかけになるかもしれません。

今日はマニアックな内容でした。

まーくん

まーくん

基本的なことは初任研で習いながら、学級に慣れた頃に、今日の記事を思い出していただけたら幸いです。

あお

あお

それでは今日も良い一日を!

併せて読んでほしい記事はこちら!

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