2026年度のヒミツキチがスタートしました。
ヒミツキチ森学園にはピカピカの1年生、そして編入での仲間を迎えてのスタートとなりました。
まずボクが感じたのは、こうやってみんなが通ってくれていることが「当たり前じゃない」ということ。
通ってくれる子どもたちがいること、毎日子どもたちが笑顔で来られる校舎があること。
全てが当たり前じゃない、そんな奇跡を繋ぎながら、ボクらは7年目を迎えています。
目次
文化を引き継ぐ場への問い返し
年度が新しくなるときに感じるのが、文化として引き継がれる「何か」です。
新しいメンバーが入ってくると、自分たちの文化で引き継いできたものとぶつかり、「いつもと違う」が生まれます。
例えば、「校舎の周りでのダッシュでの鬼ごっこは無しね」という決まりがヒミツキチにはあります。
庭が日本庭園のようなすてきなお庭であること、大家さんから借りてるものであること、飛び石など滑りやすい要素があるからです。
でも、新しい子たちはそれを知りませんし、学園としてのルールではありません。
この時、子どもたちの中では、普段は起こらない「いつもと違う」に乗っかって、鬼ごっこをついやってしまう子がいます。
だって楽しいですもんね。
ただ、自分たちが大事にしたい方向でないのであれば、そう判断し、
「あれ、鬼ごっこってやってていいんだっけ?」
と場に問いかける必要があります。
今回は、3年生の子が、声をあげてくれました。
こういった問い直しで、みんなが考えていく機会があること。
新しいメンバーが入ってきてこういったことが起きることは決して悪いことではなくて、子どもたちが大切にしたいことは何かを考える機会になります。
そして次の時には、別の子が、ちゃんと場に問い返せるようになってきます。
異年齢で過ごすことで生まれる贈与

学年が一つ上がる。
これによって子どもらはどんなことを感じるかと言うと、「視座が上がる」ということなんだなぁと、4月の中頃を迎え思っています。
イエナプランに代表されるように、異年齢で過ごして学年が上がるというのは、不思議なシステムです。
3学年1クラスであること。
1・2・3年生の「森クラス」で考えると、1・2年生がそのまま1つ学年が上がり、3年生だった子が、4年生になり別のクラスになります。そして1年生に新しいメンバーが入ってきます。
3分の2がクラスのメンバーとして残り、抜けていくメンバーの代わりに新しいメンバーが入ってきます。
この時、子どもらは自分が受け取ってきたものを次に贈るという、「贈与」に近いことが起こります。
近内悠太は、「世界は贈与でできている」の中で、ボクらが必要としているのにも関わらずお金で買うことができないもの、およびその移動を「贈与」と説明しています。
サンタクロースの正体が分かった時に、親に何かを返すわけではなくて、次の世代のために親となりサンタクロースをやっていくのがボクたちです。
この行為自体をお金で買うことができません。
でもそうやってボクらは気づかず贈与を受け取り、その正体に気づくときに返せない相手の代わりに、次の贈与を生み出し大事なことを引き継いでいくのです。
3年生になった子は、それまで引っ張ってきてくれた4年生は、同じクラスにはいません。
「海クラスでも頑張ってね!」と愛の言葉で、3月に送り出しているんですね。
そして誰に返すかというと、自分が3年生となって、今まで受けてきたものを、ちゃんと下の学年に渡していくのです。
そこには優しさがあり、愛があります。
ただ、卒業する6年生は、返そうと思っても、本当にもう近くにいません。
だからこそ、受け取ったものの価値を感じながら、盛大に卒業式で送り出すんですよね。その時は、「受け取って下の学年のために動こう」っていうのは感じてなくていいんです。
新学期が始まると、5年生は一番上になり、6年生の凄さを実感します。
その返せないけど受け取ってしまったものの大きさが、5年生を逞しくするのです。
こういう贈与が生まれ、循環していくことを、頭ではなくて、体や心の部分で理解しているのが、ヒミツキチ森学園の強さです。
受け取ったものを返そうとするとき、その相手がいない。
そうすると、自分なりの解釈を加えて、下の学年にそれを引き渡していくしかない。
身体や心でそれを感じ、覚悟を持った時、子どもたちの考えている思考の視座もぐっと一つ上がるんだなぁと。
たまの活動ではなくて、ずっと一緒に過ごしてきたからこそ、この贈与が自然な形で、そして強く作用し、学年の文化を継ぎながら、作っていくのです。
お知らせ

今日もお読みいただきありがとうございました。
ぜひヒミツキチ森学園、皆さんに味わってほしいなぁと思います。
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