おはようございます。
読みたい本がありすぎて1周回って読書ができなくなっているヒミツキチ森学園のあおです。
さて、今日は「小学校毎日の当番活動」についてお話しさせてください。
実は、10年以上クラスを支えるシステムとして機能していたのに、記事にしていませんでした。
何!!
まーくん
あお
非常にもったいない。
ボクらのクラスでは、ちょこっとボランティア略して「ちょボラ」としていました。
皆さんも「一人一当番」という制度、聞いたことはありませんか?
係とは違う毎日、学級に必要なことをする「当番」です。
給食当番や掃除当番とは、違う「当番」です。
あお
混同しないようにしてください!
今日は生きたシステムとして学級に応用していたボクの実践を紹介しながら、皆さんの教室での可能性も探って欲しいと思います。
早速いってみましょー!
まーくん
こちらはVoicyでも!
目次
係活動と当番活動の棲み分け
さて、ここではまず係活動と当番活動の違いを見ていきましょう。
1・2年生の係活動は、この2つが混ざり合った状態です。
「まど係」とか「でんき係」とか、創意工夫のへったくれもないものでも、まずは毎日できることを大事に、係活動の中に入ってきますよね。
低学年だから当番的な活動も一緒になるのね。
まーくん
あお
これが中学年以降では形が変わります。
中学年以上になると、窓係や電気係は、創意工夫がないため、係活動の中には入れません。でも、学級には変わらず必要ですよね。
この部分を補うのが「クラスの当番活動」です。
一人一当番としてやっていましたが、最初の提唱者はボクの知る限り、野中信行先生です。
当番を書いたのはこの本ではないかも!
あお
実は野中先生とはご自宅でお酒を酌み交わしたこともあるのです。
なにー!?
まーくん
直接いろいろなことを教わりました。
そして、だからこそ、自分の中でちゃんと消化して、一人一当番をスタートさせることができました。
それがちょボラなのね!
まーくん
係活動はこちらをどうぞ!
低中高、それぞれの学年の当番活動
この章では、実際の低中高、それぞれの当番活動「ちょボラ」について、クラスで行っていた例を挙げておきます。
低学年の当番活動「ちょボラ」
低学年のちょボラ、実際には次のようなものがありました。
- 朝の歌(CDを流す)
- 朝のお知らせ(朝自習の内容を伝える)
- 窓の開け閉め
- おやすみカード(欠席者へのカードを書く)
- タイマー(タイマーを使う時の操作)
- 配達呼びかけ(各班で配ってーと呼びかける)
- 黒板(黒板をきれいにする)
- 電気・テレビ(それぞれの準備をする)
- 整列(移動の際に整列させる)
- 本棚整理(本棚の整理整頓)
- 廊下フック(廊下の荷物が落ちていないか)
- 日付キャプテン(翌日の日付と日直を書く)
- 給食の達人(給食の配膳後、片付けのための並び替えを行う)
- 机整頓(帰りに机を整える)
- 時間割(次の日の時間割をセットする)
- ミラクルヘルパー(おやすみした子のちょボラをやり、記録もとる)
- 名札(名札入れを朝呼びかけて、片付け、帰りに黒板に出しておく)
あお
低学年の場合は、一つのちょボラに、数人ずつ入ってもらっているところもありました。難しさに応じて、子どもたちと相談しながら人数を決めていました。
また、ちょボラは、朝やるもの、日中にやるもの、帰りにやるものなど、時間帯によって違います。それぞれの時間帯がわかりやすいように、掲示していました。
シンプルに、マグネットを左から右に動かすだけで使えるようにを心がけました。
中学年の当番活動「ちょボラ」
中学年のちょボラは次のような感じでした。
- 電気On Off
- まどオープン
- 10個拾うまで帰りま10
- 時間わりしょく人
- 朝自習スタートストップ
- けんこうかんさつ
- 宿だいしらべ1〜12
- 宿だいしらべ13〜23
- 整列マン
- ごみぶくろう
- けいじチェッカー
- 黒板けしぞう
- 当番アラーム
- 配達便
- 配達便2
- 配達便3
- きゅうけいタイマー
- ぬいぐるみ番長
- 机せいとん
- 当番チェック
- 当番チェックノート
- 当番・日づけチェンジ
- ミラクルヘルパー
中学年からは一人1当番なんだね!
まーくん
あお
責任感も芽生えてくるので、そんな形で任せていたよ!
この年は23人学級と割と少人数の学級でした。クラスの人数によって、役割が色々増えていきます。子どもたちのアイディアが豊富なので、ぜひ頼ってくださいね!
高学年の当番活動 「ちょボラ」
高学年の当番活動は次のような形でした!
- 朝の会合図
- 名札出し
- 健康観察便
- 時間わり職人
- 宿題職人
- ろうかチェッカー
- おやすみん
- 黒板きらり☆1
- 黒板きらり☆2
- ロッカー掲示物チェッカー
- 5分前行動
- 休憩タイマー
- 整列マン
- 整列マン2
- 朝窓カーテン
- 帰り窓カーテン
- 廊下窓ウィーン
- 配達便
- 配達便2
- 配達便3
- 配達便4
- ゴミ分別人
- 黒板きらり☆3
- 黒板きらり☆4
- 黒板消しぞう
- 本棚整理
- 日直チェッカー
- つくえ整とん
- つくえ整とん
- 名札しまい
- チョークチェック
- 日づけチェンジ
- ちょぼらチェック
- ちょぼらノート
- マグネットもどし
- 棚整理
- ミラクルヘルパー
こちらは32、3人の学級でした。
あお
懐かしい!中学年と高学年はおおきな差はないかもしれません。
参考になると嬉しいです。
当番活動を成功させる考え方
この章では、毎日の当番活動「ちょボラ」を成功させる考え方について触れたいと思います。
あお
理論編です。
成功させる考え方として挙げたいのは次の3つ。
- 教師が助かり、子どもの役に立つものを増やす
- 毎回振り返りアップデートしていきクラスに最適化する
- ちゃんと当番をしている人が得をする公平性
教師が助かり子どもの役に立つものを増やす
これがちょボラの基本スタイルになります。
全ての作業を先生がやっていては、働き方改革と逆行します。窓の開け閉めから、配達物まで、全部を先生がやっていたらパンクしますよね。
「頼む!みんな、手伝って!」
でいいんです。
その時に、先生は先生にしかできないことをやる、そしてやっているのを見せることが大事で、子どもたちに全部やらせて、みんなの様子を見ているのはやめてください。
この謎行動をやる先生が意外といるんです。
あお
即やめた方がいいです。ドヤっているの終わってます。
任せたものが子どもたちの役に立つかはすごく大事な視点です。
決まったことをやると言うこと自体役立つので、大抵のものは任せていいとは思っていますが。。。
毎回振り返りアップデートしていきクラスに最適化する
2つ目としては、振り返りアップデートしていく必要があります。クラスに最適化していくのです。
ボクは2月に1回、ちょぼらを変更していました。
- 一度やったちょぼらはやらない
- 同じメンバーでもやらない
が基本。
いろんな仕事を体験してもらっていました。
そしてこの変更の際には、
「今回やってみて、ボクの仕事、こうすればなくなるよってのある?」
「または、人数が合ってないんじゃないかってのある?」
「複数人いるちょボラは、ちょっと一緒にやってきた人と話してみて?」
と言って作戦会議をしてもらいます。
そして集まってきたアイディアを次のちょボラに生かしていきます。
だから、ちょボラの数が増えたり減ったりするんですね。
その数の調整を行い、新しいちょボラが確定します。
実際にやってみて、その結果から振り返って次に活かしていくんだね
まーくん
あお
こうやって回してアップデートしていくんです!
ちゃんと当番をしている人が得をする公平性
そして最後にですが、新しいちょボラを選ぶのは、毎日ちゃんとやってきた人からとしていました。
つまり、ちょボラの中に、「ちょボラをやったかどうかを記録していく役割」があったんです。
このチェックのやり方は次のとおり。
- 自分のちょぼらをやったらマグネットを動かす
- 動かしていない人を名簿でチェックしてマグネットを戻す
ただこれだけです。
これだけですが、2ヶ月やると約40回の記録を取ることができます。
自分が何回やったかが可視化されるんですね。
やってないのにマグネットを動かしたりする人はいないの?
まーくん
あお
ズルがバレたら5回分って言ってたかなぁ。そうしたらほとんどなかったよ。
「真面目にやったことが意味がある」という道理は学級に通っていることが大事です。
だからこそ、クラスというのは安定するんです。
当番活動すらない学級は作れるのか【応用編】
さてここまでちょボラのことを見てきました。
このシステムは、ボクの学級を支えてくれる大切な仕組みでした。
でも、ちょボラの先にちょボラさえ作らない学級があることをご存知ですか?
あお
ボクが尊敬してやまない先輩たちは、そういうものを作らずにやっていたんですよね。
ボクもトライしていました。
ちょボラのある月と無い月に分けて、
あお
みんなで本当のボランティアに挑戦してみない?
って話しながら。
ただ最初から無いのではなく、ちょボラというものを一回知った上で、敢えて無くしていく。こんなことができたらいいですよね。
実はヒミツキチ森学園では、こんな取り組みをしています。
あまり当番というものがありません。
なぜかというと、大人になった時に、当番を作ると「人件費」になるんですよね。
当番を仕組みで回避した例はリンク先に挙げておきました。
ぜひ、しくみイノベーションチャレンジしてみてください!
係活動はこちらをどうぞ!
こちらはVoicyでも!