おはようございます。shoku-yaboでの閉校期間開放を利用して娘たちを連れて行ったら、2歳の次女が絵の具で手や服を塗りたくってて、笑い転げた「あお@aosenn」です。
さて、今日は「学級目標の意味とデザイン例」について話したいと思います。
1つの結論として、シンプルに学級目標は、個人の目標の集合体と捉えるというのはどうでしょうか?
その理由は、やはり子どもたち個人の成長が一番大事だからです。集団としての成長があれば、個人としての成長はそれに伴うこともあるでしょう。
でも、伴うぐらいでいいのでしょうか?
ボクは最初から狙うべきなのは個人の成長であると思います。個人の成長が先にあって、そのために集団があるんです。この順番は非常に大事だと思うんですね。
個人の成長が第一になり、目標を集合体として捉えたから、この年の6年生は最高学年としても、素晴らしいクラスになりました。
個人の目標の集合体としての学級目標・クラス目標の作り方やデザインの例をこの年の子どもたちの具体例を述べながら、話していきます。
- 学級目標ってもっとシンプルに考えられないのかな?と思っている
- 今の学級目標にしっくりきていない
- 学級目標のデザイン例が見てみたい!
そんな方に向けて書きました!
初任者の方にも、こんな目標の作り方もあるんだというのを知ってもらいたいですね。いい意味で固定概念が崩れると思います。

あお
シンプルなものがいいわけではなく、シンプルに考えたものがいいという発展編です!
学級目標×ビーイングについてはこちらに連載!
目次
学級目標・クラス目標を作る意味をシンプルに

そもそもクラス目標って必要なのか?
ボクらのクラスの話し合いもそこからスタートしました。
「いや、絶対必要でしょ!」
「でも、窮屈な気がしない?」
そんな本音の意見の中、進んでいきます。
ボクもこんな意見を出しました。

あお
ボク個人としては、一人一人を大切にしたいんだよね。クラスが先にあって、個が目立たないクラスじゃなくて、一人一人が際立つクラス…そういうの目指したいんだよね。
子どもたちとの話し合いはワイワイ続いていきます。
「1つの目標をみんなで、1年目指すのに意味はあるの?」
一人の意見をきっかけに、みんなも「うーん」と悩みます。
「今まで当たり前にあったものを見直す」ってすごく大切なことだと思うんですよね。でも学校の中でもなかなかそれがない。言われたからやる、昔からあるものだからやる。
こういう当たり前に従うことを教え続けたら、この変化の多い時代に対応できるでしょうか。
ボクは、当たり前を疑い、どうしたら良いか一緒に考える先生でありたいなって思うんです。
学級は、チームというか共同体なんですよね。普段はバラバラでもOK。
でも何かあるときは一緒に動く。
お互いの大事にしたいものがあって、それをうっすら知っていて、一人一人がそれに向かっている感じ。
この状態をボクは自然だと思っています。
時には、大人から見たら不要なことにひたすら向かっている子もいる。それもOK。
子どもらしくいるってこういうこと。
先生の仕事はっていうと、
何か力をあわせる必要があった時に、
「オラー集まれー!」
って煽るんじゃなくて、
一つのことが決まったら、それにみんなが向かいやすいように、調整する役割。
どうでしょうか。
ボクはそんな肩の力が抜けた、でもなんか期待感を持たせるそんなクラスにしたいと思っています。
今のクラスはまさにそんなクラスだって、保護者からも言われてたね。

まーくん
6年生になると、こういう話もできる。
話し合いの積み重ねではなく、対話の積み重ねが方向性を決定していくんです。
学級目標・クラス目標のデザインが決定

【今年度の学級目標①】
「もう個人の目標でいいんじゃない?」という子どもの意見からスタートした。学級で一つの目標じゃなくて、個人の目標が集まって何か一体感のあるデザインにしようということに。
桜と大人へ羽ばたく鳥にしたいということ決定。
色々な場面で使うことも考え、文章にもする。 https://t.co/3KAdt387BV
— あお | 先生をアップデート (@aosenn) November 25, 2018
そんな中、一人の子からこんな意見が上がりました。
「個人の目標をそこに飾ろう。でもそれだけじゃなんか目標って感じしないから、みんなの個人の目標を集めて、何かの形になるようにしよう!」
「おぉーーーーーーーそれいいね!!」
そこまでの話し合いがあったから、うまく納得できた瞬間でした。
それにしても子どもたちの発想は素晴らしい。ボクなんかの想像をはるかに超えていきます。
6年生の面白さってこういうところ。
個人目標を集めて何の集合体にするかを話し合いました。

いくつかの意見の中から、最終的に決まったのは…
未来へ羽ばたく鳥 でした。
一人一人の目標は羽根に書こうということになりました。
すごいアイディア!

まーくん

あお
先生としてもワクワクしました!
そして卒業を迎える時に桜が満開になるように、目標を進めていこうってみんなで約束したんです。
【今年度の学級目標②】
その中から鳥の羽に個人の目標を。達成したことは桜にして卒業までに満開にしようということに。
ここまでの話し合いは、全部サークルで行なった。運動会が終わった6月に先生がファシリテーターになって意見の調整をした。 https://t.co/3KAdt387BV
— あお | 先生をアップデート (@aosenn) November 25, 2018
学校事情とぶつからないようにシンプルな言葉も決定

とは言え、行事ごとや卒業アルバム、PTAの卒業特別号などには、学級目標の言葉がしっかりと載っていることも考えると、「やはり言葉も必要かなぁ」と子どもたちに伝えました。
「そうだよね、作ろう、作ろう!!」
ノリノリで応えてくれる子どもたち。
30分ほどで一つにまとめることができました。

笑顔の桜 輝く未来へ step up!
ステキな学級目標の言葉が完成しました!
学校事情に合わせていくことも大切だよね。

まーくん

異端はいつも叩かれるからね…
学級目標のエンジンは、ミッションとビーイング

学級目標として、昨年度作ったものとの違いを生みたいと考えていました。
先生の中では大切にされている
成長を視覚化して、子どもたちと共有したい
にはボクも賛成です。
学級目標を成長する何か、例えば「ひまわり」だったり、「海賊船の乗組員」だったり…
そういったものに設定することで、成長を可視化することができて、子どもたちとそれが祝えるのです。
そこにボクらは「ミッション」を取り入れることにしました。
達成できた分だけ桜に添えて目標を増やしていこうということになりました。
そろそろ今年の学級目標についても書いていこうかな。
全体の目標ではなく個々の目標の集合体であって、その間をビーイングが緩やかに繋いでいるこの形は、かなり気に入っている。
子どもたちの意見の結集でこの形になった。そこからプロジェクトがいい形で進化させている。 pic.twitter.com/AUVAcZrFOr
— あお | 先生をアップデート (@aosenn) November 24, 2018
そして桜の幹の中には、行事で重ねてきた「個人の目標を達成するために、集団で大切にすること」を記入していきます。
最終的に、大切にしたいものは、白い桜で書いているもので、その桜をピンク色に卒業まで染めよう!という子どもたちのアイディアを採用しました。
【今年度の学級目標】
個人の目標の達成が大事。同調圧力による集団の成長は常になくてもいい。その個人の目標の間を緩やかに繋いでくれるのが「ビーイング」。これだけでもPAと出会えてよかったと思う。
さらに「達成」が貯まっていくのを見える化してみた。単純にこれはこれで嬉しいこと。 https://t.co/3KAdt387BV
— あお | 先生をアップデート (@aosenn) November 25, 2018
いわゆる「ビーイング」というやつです。
ここまでの構想はすごくいいんですが…
問題点は、この桜を増やすこと自体が停滞してしまっていたことがありました。
ミッションを増やし、桜を増やすこと自体にいまいち価値を感じることができなかったようでした。低学年のビー玉貯金ぐらいのシンプルさが必要かもしれません。

あお
日常的に学級目標を無理なく走らせることが難しさでもあり、面白さでもあります。そこはまたチャレンジしていきます!
学級目標・クラス目標のデザイン例

この年のビーイングは木の部分に書いてあります。何度も練り直して、洗練されていきました。

あお
他の年に作ったものも見ていきましょう。

なりたい姿が、溢れ出ていたクラス。5つの目標に集約し、メタファーは「きのこ」だったクラス。
卒業式で、「きのこ!」って叫んで笑いが起こってました(笑)

5年生の学級目標です。オーケストラのように一人一人の音を奏でる、メタファーは「オーケストリ」!
雲の中にその後ビーイングが飾られていくのでした。


立体型のメタファーに挑戦した6年生。
ボクは全くノータッチで形にしちゃうこの子達のデザインっぷりがすごかった。
表現力豊かだったな。


1年生ながら、ビーイングまでガッツリ作ったクラス。こちらの記事のも書きましたね!
学級目標の考え方はシンプルに!デザインは盛り気味に

今年度の学級目標から学んだことは次のこと。
- 個人の目標をうまく表現できたこと!
- ビーイングと視覚化の相性はいいということ。
- 違和感なく噛み合っていること。
しかしながら問題点は次のこと。
- 子どもたちに目標が浸透していないときもあった
- 先生側が桜を増やしていく手立てが足りない。
ただ、目標への考え方はシンプルに、デザインはちょっと盛り気味に!
ここは大事なことだと思います。
シンプルな学級目標がいいんじゃなくて、シンプルに考えていることが大事ってことか!

まーくん

あお
個々の目標をビーイングでつなぐって発想が、しっくりきた一年でした。
色々と学びながら学級目標やクラス目標について、もう一度考えていこうと思います。
ただ、学級目標やクラス目標を「個人の目標の集合体」として捉えるということに関しては、しっかりとした手応えを感じました。
クラスで1つを唱えるのが目標でなくていい。
いつでも強く結び合っている必要はない。
一度当たり前を疑ってみてはいかがでしょうか??

あお
乞うご期待です!
学級目標×ビーイングについてはこちらに連載!
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