おはようございます。
映画「モンテッソーリ子どもの家」たくさんの示唆をいただき、すごくよかったです。全先生におすすめです。
さて、今日は「小学校におけるデジタルポートフォリオの可能性」というお話をしたいと思います。
ぽ、ぽーとふぉり??
まーくん
あお
ポートフォリオ?いつもわからない言葉の時はありがとう。
ポートフォリオってなんだかご存知でしょうか。
イタリア語のPortafoglio(ポルタフォリオ)に由来し、portare(持ち運びできる)+foglio(紙)を組み合わせたもので、大雑把にいうと「個人の成長のプロセスを記録していくもの」です。
今日は
- ポートフォリオって何?
- デジタルにするとどんないいことがあるの?
- ヒミツキチ森学園ではどのように活用しているの?
あお
説明していきたいと思います
目次
ポートフォリオとは?
大変わかりやすいこちらの本の力を借りて、ポートフォリオについて説明しましょう。
保育の場では、保育者がありのままの子どもの姿を表現し理解するために、また子どもの成長のプロセスを担任だけではなく、他のクラスの保育者、子ども、保護者、小学校の教諭を含む関係者に理解され、共有され、子どもに相応しい教育保育環境を構成するために活用されています。
保育の現場では、保育者がつくるのがポートフォリオです。
ニュージランドでは「ラーニングストーリー」、イギリスでは「ラーニングダイアリー」と呼ばれたりもします。
保育のポートフォリオをものがたりとして記録していくこと。
こどもにとって「愛された記録」として残る、この表現いいですよね。
ボクもヒミツキチ森学園の中に「いい時間の記憶を紡いでいく」ことが大事だなぁと思っていて、そこに力を注いでいるのです。
その一端を担っているのが、ポートフォリオの作成なんだ!
まーくん
ヒミツキチ森学園でのポートフォリオの活用は?
ヒミツキチ森学園では次のようにポートフォリオを使っています。
- グループストーリー
- 個人固有のラーニングストーリー
- 子どもが作るでジタルポートフォリオ
①については、ボクが毎日綴っています。
その日に合った学びの中で特徴的なことに絞り、親チームにお知らせする形です。
これがベースとなっていて、情報共有の役割も果たしていますね。
あお
写真の共有はできませんが、なんとなくわかります?
短めの学級通信みたいなもんだね。
まーくん
②は、そこに紐づくような形で、個人の成長を綴っています。
短くですが、毎週全員に行き渡るように書いています。
個人の成長記録を綴っていきます。
③は今年度からスタートしました。
小学生なので、個人がポートフォリオを作っていきます。
自分たちの今週1週間の伝えたいことを、「幸せの記録」としてipadを使って記録していきます。
デジタルなので瞬時に保護者が見ることができますし、タグをつけることによって子ども自身が、どの力に注目しているかもわかります。
そしてこの記録は卒業してからも見えるので、長期的に保存可能な大切な記録なのです。
多様なポートフォリオに対応するStoryPark
これらのことをヒミツキチ森学園では、StoryParkというアプリでおこなっています。
子どもの発信も、ボクらの発信も1つのアプリでまとめていくことが可能なのです。
デジタルの恩恵は大きく、前にリヒテルズ先生も話していましたが、
- 親がすぐみられる
- 写真や動画も入れられる
- テストの結果なども
他者と比較されることがないので、もっと比べなくなる!そんな利点もあると話してくれました。
ボクもそうだなぁと思っていて、比べるのは昔の自分なんですよね。他者と比べやすくなるものは、徹底的に教育の中ではなくしていくべきだと思っています。
あお
比較の視点がないのが、ヒミツキチ森学園の強みだとも考えています。
ポートフォリオ、これからの成長点と課題
ここまではポートフォリオの取り組みの現状について書いてみました。
あお
ここからはさらに成長していくために大切にしたいことや、課題について書いていきます。
双方向の循環が生まれるように
一番の課題はデジタルの良さの裏返しでもあるのですが、子どもたちが手に取れないということです。
自分の貯めていったものが手に取れないことは、一定のマイナス面もありそうです。
- 紙媒体を足していける
- 宝物感が出る
- すぐに誰にでも見せられる
紙媒体であることの良さはこんな感じでしょうか。
デジタルだと書いたものを見せるのに1クッション置いてしまうし、一人では親がコメントしてくれた内容にも触れることができません。もちろん学園のipadは自由に使えるので、そこで読むことはできますが、そもそもその用途でipadを使う子が少ない気がするのです。
紙媒体として作ったものをどう循環させていくか、考えているところです。
ボードフォリオとしての学園での全体共有
さらには、循環を生むためには、学園の玄関に紙媒体で見せるってことも必要になってきそうです。
今考えているのは、
- 玄関先で迎えや送りに来たおうちの方が見られるようにすること
- ワールドオリエンテーションのボードなどにそのまま貼り付けること
などです。
①は以前、そのようにやっていたら、結構見てくれていたことからも、親との循環が生まれるんじゃないかなぁって思っています。
②は掲示物として読まれるように、綴っていく必要があります。
ボードに貼ったら、それをそのまま子どものものにも入れられるよね?
まーくん
あお
学園ようとして全体のStoryParkにも掲示し、挟み込んでいこうかなぁ。
この辺りがスムーズに循環していくような方法はないか、模索中です。
ポートフォリオに他の要素も加えてみる
こちらの本によると、ポートフォリオは週のことだけではなくて、いろんなことを入れていくものです。
- 題名
- 自分の夢
- 自分の好きなところ
最初に書いてみて、毎週ポートフォリオを続けてみて、変化を見てみる。まさに定期観測の視点です。
これらがまだ足りていないので、7月までにやっていこうと思っています。毎週の取り組みによって、少しずつ自分の内面の変化が生まれてくるといいなぁと。
1年間を終えて、自分の好きなところが増えるのを実感することができるといいなぁって思います。この辺りのポートフォリオが増えていくと嬉しいですね。
さらには、週の終わりだけではなく、自分自身で「残しておきたい」というときに、ポートフォリオを作れるといいですよね。それらの自主的な視点も大事にしています。
毎日の毎週の継続こそ、子供の内面に変化を生み出す
こんな毎日の先生の取り組みや、毎週の子ども自身の取り組みが、どんどん溜まっていくことを進めています。
短い期間では効果はないけれど、これが6ヶ月、1年と続けば、子どもたちの成長にいい変化を生み出してくれそうです。
教育で大切なのは、価値あることを続けていくこと。
どんな変化が1年後にあるか、こちらも追記していこうと思います。
あお
それでは今日も良い一日を!