おはようございます。
2時半に起きた時のいつもより1時間半多く使える時間のことを、ハッピーモーニングと名づけたヒミツキチ森学園のあおです。
まだ夜なのに何してんだろう感を薄れさせる効果があります、きっと。
さて、今日は「漢字が覚えられない小学生」をテーマにお話ししたいと思います。
15年間、教員をしていて、
「うちの子、漢字が覚えられないんです。」
という悩みを持った保護者の方にたくさん会ってきました。
この相談本当に多くて、個人面談ではあまりに多いためか、懇談会で「こんな風に取り組んでいます」って話をしたこともありました。
学校から毎日来る宿題や、漢字テストに向けての練習について、一向にやる気にならない我が子。
つい小言を言って喧嘩になってしまい、涙ながらに取り組む重い雰囲気…
心当たりがある方、多いのではないでしょうか。
あお
どのお家にもある光景では??
今日はこのような方に向けて、記事を書きました!
- 自分の子なのに、どうして覚えられないかがわからない
- 困っている我が子への手立てがわからない
- 何かいい方法がないか探している
この記事を読み、
少し気が楽になってもらったり、状況が変わることの糸口を見つけてもらえたら嬉しいです。
それでは、早速いってみましょう!
まーくん
今日の概要はこちら!
目次
漢字を書いても覚えられないのはなぜ?
どうして漢字が覚えられないの!?
保護者
あお
そんな風に思っている保護者は、本当に多いんだよ。
漢字が定着しない子は、本当に多い
さて、漢字を覚えられないという悩みで困っているのはあなただけではありません。覚えられず、宿題に向かわない我が子に悩んでいる人は本当に多いのです。
あお
これまでのクラスでも、3割ぐらいの子が漢字に対して苦手意識があり、漢字テストの点数にも苦しんでいました。
実際に親が悩んでいなくても、本人は悩んでいなくても、漢字の習得というのは非常に難しい側面を持っています。
漢字は使わないと覚えないからです。
でも、漢字を使う機会というのはあるでしょうか。学校の中では書く機会はある程度はあるでしょう。
家ではどうでしょうか?昔は日記を書く機会もあったと思いますが、最近のご家庭では減ってきているように感じています。
小学生も保護者も忙しいのです。
その忙しい中で、習った漢字を使う機会を確保するというのは非常に難しい。だから、漢字は習っていても、活用する機会がなく忘れていってしまうのです。
漢字が苦手な理由は、学習方法が合っていないから
漢字が苦手な理由の中に学習方法との不一致が挙げられます。
その子の得意とする方法は他にあるのに、やり方があっていないのです。
我が子も
「学校の先生が2行と言ったから、2行書かないといけないんだ」
と書ける漢字の練習に苦しんでいる姿がありました。
ある子は見て覚える方が得意なのに、漢字を1ページ書かされて、学ぶ意欲を失っていることがありました。
どの子も同じように学習することで、漢字嫌いは増えていってしまっている気がするね‥
まーくん
漢字が覚えられない我が子に対してできること
もしあなたが、我が子に対して、学習障害か何かではないかと思うなら、専門機関に相談するという選択肢もあります。
専門機関に相談することで安心を得られることもあるからです。具体的な解決策を得られることがあるからです。
あお
ただ、その前にもしかしたらいくつかの考え方を変えるだけで、我が子に対する見方が変わるかもしれません。
いろんなことを試してからでも遅くはないと思います。
漢字を覚えられない小学生が変えるべき考え方
考え方を変えるだけで、我が子に対しての見方が変わるかもしれません。
あお
さて、順に見ていきましょう。
エビングハウスの忘却曲線
皆さんは、エビングハウスの忘却曲線というのをご存知ですか??
記憶の節約率が曲線のようになること。つまり、反復することが一番の記憶の鍵を握っているんですね。
覚えているパーセンテージではないんだね。
まーくん
あお
そうそう、また覚え直すのに必要な負荷をパーセンテージで表しているんだ!
上のサイトを見ると、大事なポイントは3つと書かれています。
- 苦手なことほど早く復習する
- 覚えたことをアウトプットする
- ストーリーづけて覚える
これは参考になる!
まーくん
漢字が苦手な子ほど、1回で覚えようとする
よくある現象なのですが、漢字が苦手な子ほど、1回で覚えようとしてしまうのです。
これは学校の教え方を少しずつ変えていなくてはいけないのかもしれません。
やるべき漢字をぶつ切りにして、一度の機会で練習。あとはミニテストや50問テストで繰り返し習得を目指す…一見理にかなっているとは思います。
問題ないと思うけど…
まーくん
あお
中には難しい例があってね。。。
100点を取るまで50問テストを受け続けさせられるとか、漢字テストの直しで休み時間もやらされているとか、そんなことが結構あります。
あお
先生側に反復する学びに対する理解、普段の活用を大事にするという視点がない場合があります。
子どもたちが苦しむだけじゃなく、今後の漢字への取り組みが
「一回で結果を出す必要があるもの」
として、認知してしまう可能性も多いのです。
負荷と言う点では、その日の宿題で学習しても、あまり意味がないことかもしれません。
まずは1回で覚えるものという認識が、子どもの中に生まれないように声をかけてあげてください。
漢字が定着しないのなら、覚えるまとまりを変えてみる
また学校の漢字スキルは、教科書に習う順番に従っているケースがほとんどです。つまり物語ごとにまとまってしまっているのです。
これだと、記憶が結びつきにくく、覚えづらいと言えるでしょう。
よっぽど、その物語に感銘を受けた場合を除いてね(笑)
まーくん
そうではなくて、まとまりごとに覚えていった方が効果的です。
- 数字の漢字
- 色の漢字
- 方角を示す漢字
そんな風にまとまりごとなら、覚えやすくなることは目に見えてわかるでしょう。
確かに!?まとまりごとだと覚えやすいのはわかる!
まーくん
あお
そこで、もしお家でも学ぶフォローができるなら、まとまりごとのテキストを使ってみてはどうでしょうか?
ボクが先生をしているヒミツキチ森学園でも、このテキストを使っています!
このドリルは
- まとまりごとに漢字が練習できる
- 適切なタイミングで復習がある
- 1日20分の学習で、3ヶ月ぐらいあれば1冊が終えられる
適度な位置に復習のタイミングがあったり、まとまりごとに覚えられるので、本当にオススメです。
自分にあった漢字の練習方法を見つけてほしい
また漢字練習の方法も一人ひとり違うことは先ほどお話ししましたね。
実は、親であるあなたと、お子さんの得意な練習方法が違う可能性があるのです。
あお
もしかしたら、その方法の不一致が分かり難さを生んでいるのかも…
漢字を覚える方法は一人ひとり違う
一律な漢字練習の方法では気づかないかもしれませんが、一人ひとり得意な覚え方が存在します。
例を挙げると、ボクは音楽を聴きながら、リズムよく書くこと、鉛筆のリズムで覚えるタイプでした。これは長年、忘れていたことですが、小学生や中学生の時のそのリズムで覚えていた方法を最近思い出しました。
どの子も一人ひとり違うのです。
- たくさん書くことで覚える子
- 立って書いたり、場所を移動したりすることで、場所に結びつけて覚える子
- 耳から入った方が覚えやすい子
漢字の覚え方は人それぞれです。
優位感覚を使うと、漢字は覚えやすくなる
皆さんは優位感覚というのをご存知ですか?
詳しくはこちらの記事に書きました!
視覚優位の子はイメージで覚えることが得意です。
聴覚優位の子は、音読で耳から入ることで覚えやすくなります。
体感覚優位の子は、たっぷりと書く感触が必要かもしれません。
言語感覚優位の子は、その成り立ちから覚えることが得意そうです。
こうやって、自分の優位とする感覚でこそ、漢字を覚えることが得意になります。
あお
我が子と親であるあなたの感覚がズレていれば、良かれと思った方法が一致しないことも多いのです。
自分の覚え方を試して、合っているものを漢字練習に取り入れよう
九州大学大学院の先生でありながら、次のような本を書いている寺田先生にお話を伺ったことがあります。
その時の話によると、同じ漢字を書いて意味があるのは、多くても4・5個までだとか。
それ以上は逆効果にすらなり得るということでした。
ノート1ページなんてもってのほか!?
まーくん
あお
もはや、拷問ですよね。
親であるボクらにできることは、今までの概念を一度捨てて、いろんなことお子さんと一緒に試してみることです。
そうするうちに、お子さんにとって最適な方法が見えてくるのかもしれません。
一律2行の練習とかがいかに意味がないものなのかがわかったかと思います。
ちなみに、ボクが子どもたちに教えるとしたら、
- 繰り返すためのルーティンをつくる
- 成り立ちをストーリーにして覚える
- 覚えた漢字を使って手紙や文章を書く
小学生で漢字が覚えられないとしたら、一緒に変化を
ボクが先生をしているオルタナティブスクール「ヒミツキチ森学園」でも、もちろん漢字を学んでいます。ただ、いろんな方法で試すことで、一人ひとりのペースで、個別最適化の学習に取り組んでいます。
どこで学ぶか、誰と学ぶか、何を学ぶか、どうやって学ぶか、それを選択できる学校です。
ボクらは一人ひとりの感覚を大切にして、それぞれにあった学習ができるように配慮しています!こういう学校も増えていますので、あなたの周りで探してみてはいかがでしょうか。
ヒミツキチ森学園も見学は、常時引き受けています。
まーくん
長文お読みいただき、ありがとうございました。
あお
それでは今日も良い一日を!
今日の概要はこちら!
先生向けの漢字学習指導法はこちらも!