おはようございます。
こちらは3冊目の著書「『自立型往還学習』のススメ」に関する情報を載せているページです。
このページでは以下のことについてお知らせします。
- 参考サイトのURL
- 論理的根拠となる文章
- はじめに・終わりに
早速行ってみましょう!

まーくん
ページ完成は3月中旬から下旬を予定しています。

あお
まだ未完成なところが多く、すみません。
何度か見にきていただけるとありがたいです。
本文の中にある団体やカリキュラム等のURL

本文中に載せてしまうと、URLのリンクが貼れない上に、文字だけになってしまいます。

あお
こちらのURLでクリックしてみてください。
子どもたちのドキュメンタリー(p25)
日本イエナプラン教育協会(p22)
storypark(p157)
カリキュラム詳細(p101)
eboard
ラーニングコンパス2030(p35)
Notion(p159)
YOGA Ed.(p145)
現在では、YOGA Ed.は日本から撤退しており、元YOGA.Edトレーナーが新団体「こどものポッケ」を立ち上げ、キッズヨガインストラクターの育成とキッズヨガを全国の学校へ届ける取り組みを行っています。
こどものポッケ
comapssionate Systems(p193)
自然スクール「トエック」(p193,p207)
自主学習(p200)
重ねられるサークルベンチ(P203)
COUNT UP!(p204)
ASJ オルタナティブスクールジャパン
根拠となる論文・サイトの紹介

01 自由進度学習について
以前から行われている「自由進度学習」について
参考資料:
チャールズ・M・レイゲルース(Charles M. Reigeluth)の『Instructional-Design Theories and Models: A New Paradigm of Instructional Theory』(1999年)は、教育設計理論の新たなパラダイムを探求する包括的な著作です。この書籍では、学習者中心の教育を促進するための多様な理論とモデルが紹介されており、その中には自由進度学習(self-paced learning)に関連するものも含まれています。レイゲルースは、学習者が自分のペースで学習を進められる環境の重要性を強調し、教育の柔軟性と個別化の必要性を論じています。
一方、J.D.フィン(J.D. Finn)とK.S.ジマー(K.S. Zimmer)の共著『Student Engagement: What is it? Why does it matter?』(2012年)は、生徒の学習意欲とエンゲージメントに焦点を当てた研究です。この中で、自由進度学習が生徒の主体的な学びを促進し、学習意欲を高める可能性があることが示唆されています。具体的には、自由進度学習が生徒の自己調整学習能力を育成し、学習への積極的な関与を促すとされています。
日本における自由進度学習は、児童生徒が自分のペースで学習を進めることを重視する教育形態として注目されています。例えば、東京都の公立小学校では、ICTを活用した自由進度学習の実践が行われており、児童の主体的な学びと協働的な学びの充実を目指しています。 また、GIGAスクール構想の下で、一人一台の端末環境を活用し、個別最適な学びを実現する取り組みも進められています。
これらの取り組みは、レイゲルースやフィンとジマーの研究で強調されている学習者中心の教育や生徒のエンゲージメント向上と共通する理念を持っています。ただし、日本の教育現場での自由進度学習の実践は、文化的・制度的な背景により独自の発展を遂げており、具体的な実施方法や評価手法には違いが見られます。例えば、日本では学習指導要領に基づく教育内容の標準化が重視される一方で、個別最適な学びを追求するための柔軟なカリキュラム設計が求められています。このように、自由進度学習の理念は共通しつつも、その実践方法や教育環境には国や地域による違いが存在します。
日本における自由進度学習に関する近年の研究として、以下の論文があります。
1. 「単元内自由進度学習におけるクラウドの活用が学力層ごとの基礎知識定着に与える影響」(石原浩一・泰山裕、2023年)
この研究では、公立小学校4年生を対象に、理科の授業でクラウドを活用した単元内自由進度学習を実施しました。結果として、全体および学力の低い層において、学力低下は認められず、クラウドを活用した他者参照が学力に肯定的な影響を与える可能性が示唆されました。
2. 「自由進度学習はじめの一歩~学習者が自律的に学ぶ姿を求めた3年間~」(蟹澤和哉、2023年)
長野県千曲市立五加小学校での3年間の実践を通じて、自由進度学習が子どもの自律的な学びを促進する過程と、その成果や課題について報告しています。
3. 「中学校理科において自由進度学習を取り入れた授業設計が主体的に学習に取り組む態度と学習内容の理解に及ぼす影響」(北濱康裕・小林祐紀、2023年)
中学校2年生の理科の授業で、スライド作成アプリを活用したデジタルワークシートを用いて自由進度学習を実施し、生徒の主体的な学習態度と学習内容の理解度への影響を検討しています。
これらの研究は、自由進度学習の効果や課題、そしてICTの活用による学習環境の改善など、多角的な視点から自由進度学習を探求しています。

あお
近年、論文が増えてきており、その学習方法の有効性が挙げられています。
序章コラム(P.44)
「授業だけを高めようと思っても決してうまくいかないということだ。学級経営も一緒に取り組む必要があるし、2つが両輪のように連動している必要がある。」
参考資料:
• Evertson, C. M., & Weinstein, C. S. (2006). Handbook of classroom management: Research, practice, and contemporary issues.
学級経営の定義: 学級経営とは、教師が学業的および社会・感情的な学習を支援・促進する環境を作るための行動を指します。
• 効果的な学級経営の要素: 効果的な学級経営には以下の要素が含まれます。
- 生徒との思いやりと支援的な関係の構築
- 生徒の学習アクセスを最適化するような指導の組織化と実施
- 生徒の学業への関与を促進するグループ管理手法の使用
- 生徒の社会的スキルと自己調整の発達の促進
- 問題行動を持つ生徒への適切な介入の実施
これらの要素を組み合わせることで、学級経営は効果的な授業を支える基盤となります。

あお
学級経営におけるこれらの要素が、授業の土台にもなっているのがよくわかりますね。
COLUME4 (p148)
「教室の子どもたちの感情を置き去りしてはいけないということを。」
社会的および情動的学習(SEL)は、近年、教育現場で注目を集めています。以下の2つの主要な研究は、SELの効果とその実践方法について詳細に論じています。
1. Durlakら(2011)のメタ分析
この研究は、幼稚園から高校生までの270,034人の生徒を対象とした213の学校ベースの普遍的SELプログラムをメタ分析しました。その結果、SELプログラムに参加した生徒は、社会的および情動的スキル、態度、行動、学業成績において有意な向上を示し、特に学業成績では11パーセンタイルの向上が観察されました。また、教師がSELプログラムを効果的に実施できることも示されました。さらに、スキル開発のための4つの推奨される実践(SAFE:順序立てられた学習、アクティブな学習、焦点を絞った内容、明確な目標設定)の使用や、実施上の問題の有無がプログラムの成果に影響を与えることが示されました。
2. Zinsら(2004)の著書
この書籍は、SELの導入が学力向上につながることを詳細に論じています。具体的には、SELが生徒の社会的・情動的スキルを高めることで、学習意欲や学業成績の向上に寄与することを示しています。また、SELプログラムの効果的な実施方法や、教育現場での具体的な適用例についても詳述されています。
これらの研究は、SELが生徒の全体的な発達と学業成績にポジティブな影響を与えることを示しており、教育政策立案者や教育者がエビデンスに基づいたSELプログラムを標準的な教育実践に組み込むことの重要性を強調しています。
そのほか、SELについては、