おはようございます。ヒミツキチ森学園のあおです。
さて、今日は初任研じゃ教えてくれないこと第二弾「感情モードと理屈モード」についてです。
主に子ども対応の話ですが、学校現場全般に言えることなので、知っておいてほしいことなのです。
- 子どもの対応の考え方を知りたい
- 人とコミュニケーションを取ることが苦手に感じることがある
- 子どもたちといい関係を築けるのかが不安だ
そんな初任者や、これから初任者となる人に読んでほしいです。
このシリーズは、あくまで主観としてボクが習いたかったなぁということです。どこかの初任研ではちゃんと近いことを教えてくれているかもしれません。
目次
人は主に2つのモードになる
感情と理屈、どこかで聞いた言葉だろうか。
例えば
「男性は理屈、女性は感情で動きやすい」
とか、
今読んでいる本に書かれているように
「ものを買うときは、感情で心が動き、理屈で納得する」
とか。
いろんな場面に2つの言葉は使われる。
似たもので言うと、
- 左脳と右脳
- サイエンスとアート
もちろん細かく言うと、今回のことと違いはあるが、一番簡単にこれらのことを、わかりやすく言い当てているのが、「理屈と感情」だ。だからここからの説明もこれを用いさせてもらう。
感情モードと理屈モード、これらはどちらか1つではなく、場合によってどちらのモードにもなりうる。
例えばボクならこのブログを書いているときは、理屈モードで指を動かしている。だけど、見出しの下の写真を選ぶときは、なんとなく感情で「これだ!」と選んでいる。
あお
脳の中でも不快にさせず、読み進められそうなものをチョイスしたつもりでも、読む方の感覚とずれていたらごめんなさい。
そう、2つのモードを行き来しているんだ。
感情と理屈の間を、子どもたちは無自覚に行き来してる
人はどちらが強いということはあるにしろ、この2つのモードの間を行き来している。
そして子どもたちはこの2つのモードに無自覚だってことを覚えておいてほしい。
特に低学年の子は、感情モード全開だ!
楽しい!嬉しい!悲しい!怒ってる!どんな時も感情モード全開で感じている。
学習だってそうだ。理屈でわかるっていうよりかは、感情でわかろうとしている。だから何度も何度も繰り返す。感情をもっともっと味わいたいんだ。
1回できたことは何度でも再現したくなっちゃう。
練習だって「できた!」を止めず、何度も何度も‥
そんな場面にたくさん出会ったっけ。
大事なことを伝えても、上の空。まだ理屈モードにはなりきれていないことが多い。
でもね、それが中学年、高学年と進むにつれて、物事を抽象的に捉えたり、全体との比較で捉えたり、自分の中に徐々に理屈モードが育ってくる。
だから逆に高学年こそ、感情をどう動かすか、どう添わすかを考えていく必要がある。
この辺が、学級経営が上手い先生は、感覚として持っていることだよねー
まーくん
実はボク自身は理屈モードがかなり強い。
だから、こういうことを感情でささっとやれてしまう人に憧れていた。子どもたちの姿を理屈で考え続けてきたからこそ、わかったことも多いけれど。
子ども対応のほとんどは感情モードになっている
さて、先生が子どもたちに対応するとき、トラブルになっている時も多いだろう。
よーく話を聞くときは、何かが起こったとき。
これだって本当は違う必要があるのだが、今は話が進まないのでそういうことにしておこう。
喧嘩している状況、泣いている状況、子どもたちが力強く訴えているとき、いつだって子どもたちは感情モード全開なんだ。
ここで先生は理屈を用いたくなる。
ボクはよくこの間違いをしていた。
でも最初にやることは、子どものモードを変えることなんだ。
なーんだ、そんなのなんとなくみんなわかっていることじゃない?
まーくん
あお
感覚でつかむことを求められていて、この整理したかったなぁって。
モードを変えるために必要なのは、「子どもの話を聞く」ってこと。
その時に、「本当に聴く」ことが大事なんだ。
理屈モードが上手になってくると、
「次、何話そうか」
って考えながら、話を聞いちゃう。
「この子をどう説得して謝らせようか」
って考えながら聞くと、何が起こると思う?
モードの切り替えがうまくいかないんだ。
感情モードの時に理屈モードで話をされても、人は全く動かない。
むしろその子のモードが変わるだけで、問題のほとんどは解決する。
感情モードでは共感を、理屈モードでは振り返りを
子どもが感情モードの時は、
- 次話すことを考えないで聴く
- 子どもの言葉を繰り返す
- 出てきていない感情を言葉にして返す
そんなスキルも必要になる。
あお
ボクは、一緒に感情モードになってしまい、怒りがちだったなぁ。まだ修行中。
すると、段々と子どもの様子が変わってくる。
たっぷり聞いてもらえると、ぽろっと「でもそれって俺が自分勝手だから?」
なんて、変わってくる瞬間があるんだ。
そうしたら理屈モードで進めよう。
一方的に相手に伝えるんじゃなくて、子どもに振り返ってもらう。
子どもの言葉をここでは信じたい。
先生は補足するぐらいのつもりでいい。感じたことを伝えるぐらいでいい。
そんなふうにすると、子どもたちは理屈でも納得してまた戻っていける。
よく喧嘩両成敗とか、握手して終わりとか、そんな文化が低学年では起こりやすいんだけど、そうじゃない。
無理矢理感情モードを理屈で片付けられたら、不満しか残らない。
その積み重ねは、学年が上がるにつれて、歪みとなって出てくるんだ。
モードが切り替わらないとき、変えてみる3つのこと
それでも、子どものモードを変えるのは簡単じゃない。
そんな時は次の3つを考えてみよう。
- 時間を空ける
- 空間を変える
- 関係性を変える
1つ目は時間を空けるってこと。
子どもにも時間が必要ってこと。つまり時間が解決してくれることもある。
これは他の時間を過ごすことによって、感情が落ち着き、理屈モードに移りやすくなっているから。
全てがその場で解決するなんてありえない。時間をおいて考えることもある。
2つめは、空間を変える。
1つのところで感情モードが切り替わりにくかったら、躊躇なく場を変えよう。
クラスで何かが起こったら、ちょっと落ち着く二人で話ができるところへ。
そこでも落ち着かなかったら、ちょっと外に出てみたり。
場を変えることは、モードが切り替えやすくなる。
それぞれの子の切り替えスイッチが、意外と場と繋がっているからだ。
外に出ていい香りを嗅ぐと、感情モードがスッと入ったり、ベンチに座ったら理屈モードが入りやすくなったり‥
もう色々。
ボクは天井のないところの方が、感情モードになりやすく、身体を動かしながら理屈モードで考えるのが好きだ。
そんなふうに一人一人違うんだよね。
3つめは、関係性を変える。
友達がモードの切り替えに力を発揮してくれることもある。どうしてもボクとだと感情モードが抜けきらない子がいたりもする。
誰とつながっているかって、すごく大事。
あお
これらを変えることで、その子のモードが変わってくるから、困った時は考えてみてほしい。
感情モードと理屈モードまとめ
なんか、イラッとするよね、この写真。
さて、今日のまとめです。
- 感情モードと理屈モードの間を子どもたちは無意識に行き来している。
- 感情モードには傾聴を、理屈に変わったら振り返りを
- うまくいかない時は3つを変えてみよう
経験する中でまだうまくいかないことがあったら、こんなモードのことを思い出してほしい。
あお
これが基本のスキルではない。もっと教わるべきことは、指導教官に教わるんだよ。
ここでは痒い所に手が届くような、補足的な内容だけれども、意外と知っている知らないと大きいんじゃないってことを話していく。
次回も楽しみにしてくれたら嬉しいなぁ。
あお
それでは今日も良い一日を!