おはようございます。
「佐藤可士和展」へ行き、数々の作品に感動しっぱなしだったヒミツキチ森学園のあおです。
5月までにもう一度行こうと思います!
さて、初任研じゃ教えてくれないこと第10弾、今日が最終回になります。
テーマは、「辛い、向いていないと感じたときに試してほしいこと」です。
君も、初任の時、辞めたいなぁと思っていたよね。
まーくん
あお
はい、2日、2週間、2ヶ月間で辞めたいと思いましたね。
そんなときにどうしたらいいか、何を変えていったらいいかを最後はお届けしたいと思います。
あお
早速いってみましょー!
目次
初任者が学校を辛く感じる要素
初任者にとって、学校現場が容易ではないことは、近年のニュースで伝えられています。
レベル1で、レベル 30の人と同じダンジョンに放り込まれるんですよね。この難しさ、右も左もわからない中で、「もがけ!」と飛び込まされている感じ。
あお
社会人初めての人、挫折を知らない人は、ビビるよね、ボクもそうでした。
ボクの場合は、周りの先生に恵まれていました。主任も信頼できるし、優しいし、後の2人のお姉さん先生も聞けば色々と教えてくれました。
しかし、ここに人間関係の難しさが加わると、かなりきついなぁと。学年で一人、同僚を悪くいう先生や気難しい先生がいると、急に難しさがアップします。
そんな先生いないと、願いたいよね。
まーくん
あお
ボクも他の学年にはいましたね。。。
ほぼ8割ぐらいが人間関係で悩むのではないでしょうか。
出る杭は打たれますが、出過ぎた杭は打たれません。
あお
みなさん、早くこの領域にきてください!
無理やろ!君ぐらいだな!?
まーくん
人間関係を中心に、他にも悩むことがたくさん。
- 仕事が終わらない
- 行事がうまくいかない
- 学級がガチャガチャしてきた
あげればキリがありません。
さて、そんなときにどうすればいいのでしょうか。
次の2つを試してみてください。
辛い時は、自分への声を変えること
1つめは、自分に対する声を変えることです。
実際に発してなくても、ボクらは心の中でたくさんの言葉を自分に発しています。
この言葉にアプローチしていく必要があるのです。
アプローチには2つあって
- 言葉を変えること
- 自分への問いで塗り替えること
があるのですが、今日は、言葉を塗り替える「自分への問い」をご紹介します。
増やすのではなく減らせることは?
「増やすのではなく減らせることは?」
正直、子どもにとっていいことなんて山ほどあるんですよ。どれもあったらいい。ただこの「あったらいい」が結構、今の教育にとっては厄介なんですよね。
「あったらいい」を積み重ね過ぎたこと…それが今いろんなところでひずみが起きているんだと思うんです。
増やすのではなく減らせることを探す質問を多く投げかけましょう。
続けてきた実践でも思い切って削ることからスタートする。それは上手くいった経験を持つと意外と難しいこと。でも、目の前の子に合わせていくと思いつくことがあるんですよね。
それはSNSとの関わり方もおんなじこと。
意図的に減らすことで見えてきました。いろんなことはつながっている。
取り除くとシンプルになるものは?
取り除くとシンプルになるものは?
これはさらに進んで、減らすのではなく0ベースで考えていくということ。
思い切って取り除くことで、スムーズにいくこと、ワクワクすることもたくさんあります。
例えばこちら。
昨日はアイディアが降ってきた一日💫
掃除の時間、最後の机運び無しにして、そのままサークル作っちゃうとか、プロジェクトと当番のバランスを低学年でどうとるかとか。
目の前の子に合わせながら、どうしたらベストか考えていて、一番しっくりするアイディアが降りてきた。
ワクワクが止まらん。
— あお | 先生をアップデート (@aosenn) 2019年6月3日
最後の机運びを1個減らすことで、そのままサークルが作れるし、「みんなで机運ぶ」時にやらない子がいる問題もなくなっちゃう。
無くしちゃうことで、スムーズにいくこともあるんです。
長年続けてきたプール清掃も、ちょっとの情報や管理職の英断で無くすことができました。
やらなくていいことは、周りにたくさんあるから、それをどうやったら取り除けるか考え続けていきたいですね。
子どもたちに協力してもらえることは?
「子どもたちに協力してもらえることは?」
この発想ってすごく大事だと思うんです。
子どもも大人もwin-winになるものは積極的に教室の中に取り入れていきました。
教室がこのニコボラを始めてから動き始めました。
思い切って子どもたちに任せてみることって、先生にとっては大切なんですよね。
思い切ってファンレターのターゲット設定についても協力してもらうことにしました。
そしたら、みんないい顔してコショコショ話で協力してくれました。ニコニコ会議でのコンプリメントでも、その子たちのいいところが報告されて、エンパワーされていました!
ファンレターとクラス会議についてはこちらを!
一緒にやることで、みんなも幸せになることってまだまだある気がします。
あお
それを探していくのがワクワクするし、すぐ試せるのが教室っていう嬉しい場所。
イライラを見つめていたら何が起こる?
イライラを見つめていたら何が起こる?
教室の中でイライラしちゃうことってあるんですよね。それがボク個人のことだとしたら、子どもに迷惑がかかっちゃいます。
でもそのイライラを丁寧に見つめていくと、そこにはいろんなエラーが眠っていることが多いんですね。
例えば、ボクは5時間目の最初にサークルタイムとクラス会議を行っています。
掃除が終わった解放感から、そのサークルでのスタートが遅れてしまうことがしばしばありました。そんな時間にボクはイライラ。
さすがに大声をあげることはありませんが、どうしたものかと思っていました。
こういうことってよくあるよね…
まーくん
あお
そのイライラを放置しないってことが大事だよね。
ここはやっぱりシステムのエラーだなぁって思い、模索しました。
- 遅れた分の時間をビー玉(コイン)貯金から抜き出す
- 読み聞かせの時間にする
- 係活動(プロジェクト活動)のお知らせの時間にする
そもそも、この「なかなかニコニコ会議が始まらない」っていうことさえ、子どもたちに聞いてみることが大事だなぁって思い、その後擬態として話し合ったら、いい解決策が出てきました。
エラーをエラーのままにせず、子どもたちの話し合いの土台に乗せて、一緒に解決していく。これって先生の大事な仕事なんじゃないでしょうか。
意外な結びつきがあるものって?
意外な結びつきがあるものって?
この発想はずっと大事にしています。
学校の中に、学校の外のものをどう掛け合わせていくか…
そんなことを考え、いろんなことを進めてきました。
行事を進める上で、全く違うところから発想を引っ張ってくることがあります。
ある年は、クラブ活動の演技に、「ボヘミアンラプソディー」の1シーンを導入しました。子供達と作り上げた演技は、観客も巻き込んでいいものになりました。
ある年は、図工展の発表に、レッジョエミリアのプロジェクトから結びついたものを子どもたちと練り上げて行きました。
あお
どれも楽しかった!!
遠くのものを掛け合わせる。
それは自分の強みを発見する道でもあります。
日常の中で、いつも何と何が結びつくかはわかりません。小さな結びつきの芽を探し、振り返りで敏感になれるように。
変わらないと思っている常識は?それを覆すには?
変わらないと思っている常識は?それを覆すには?
最近では、Twitterでも、先生の働き方について否定的な言葉が多く並んでいます。そしてそこに「いいね!」が集まっているような現状です。
でも、ボクはそれだけじゃ何にも変わっていかないと思っています。
現状を嘆き、投げかけるだけでは大きな変化は望めません。
確かにシステムの問題はあります。
でも、それでも自分自身で色々と変えて行けるところはあると思うんです。
たとえば漢字練習。学校全体で使われていたスキルも、発想の転換から変えることができました。それによって、今は「かんぺきくん」が広まりつつあります。長期休み前の休み時間、漢字スキルが終わらないことに追われる子の姿もなくなりました。
育児休業を取ることしか、自分の子どもとたくさん関われる機会はないと思っていました。休んだり、いただけるお金が減ったり、何かのマイナスがなければ、我が子に関われる機会はないと思っていました。
でも、その常識は覆せることがわかりました。
色々な人の助けを借りながら、でもそれもプラスに変えながらやっていけると信じています。
あなたの常識のなかで、実は覆せると思っているものはなんですか?
向いていないと感じたら、アプローチを広げる
自分への声を変えると、いろんなことが変わると実感できたでしょうか?
2つ目は、自分のアプローチを広げていくことです。
触れるものを広げていくこと
最近では、デジタルに触れすぎて、会う人が限定されすぎていることも難しさを生んでいます。
特にコロナ禍のこの1年は、触れる部分も狭かったのではないでしょうか?
休日はスマホに触りっぱなし、それだと心も疲れてきますよね?
家庭と職場の往復だけだと、心も塞ぎがち。
会う人を広げていくこと、それがときには、必要なんじゃないかなぁって思うんです。広げていくだけじゃなくて、大事な仲間に再び会いにいくことも大事なんです。
また、自然に触れることも大事にしたいです。
「作られた空間よりは、自然が多い空間。」
気持ちよさを感じられる空間に身を置いてみましょう。
あお
普段、学校という作られた空間にいる人は、それに慣れっこにならないように。
人との対話から振り返りが加速していく
個人面談は、保護者の方と話す貴重な機会だ。
その中で新しい人と会い、子どもの様子や親の考えを聞きながら、ボク自身の振り返りも進んでいく。特に今までなかった視点を得られるのが、本当にありがたい。
対話をしながらの振り返り、もしかしたら、みんなの憂鬱な気持ちを晴らすきっかけになるかもしれない。
真剣に対話して振り返りを加速させていくこと。
この雰囲気や内容を学年内や職場の中でどう作っていくかだなぁ。
以前、友人のアイデアで、学年研では、「クラスの良かったところ2つ、課題1つ」をあげてもらっていた。
こういう仕組みを作っていきたいなぁ。
1日が終わったら、若手の先生と二人で対話してみよう。
あお
このとき悩んでいたことが、実際に学年での振り返りを生みました。
悩みがあることって決してマイナスではないんですよね。ときには人に話すことで、アプローチできる範囲を変えていきたいですね。
身体と心にアプローチしてケアする
回復アイテムは大事です。
良質な睡眠は取れているから、それ以外の部分で身体にアプローチしていくこと。
心がうまくいかないときは、身体にアプローチしていく。
あえて面倒なこと、身体に負荷がかかることをやってみる。挑戦してみる。
こういうことも大事なんだろうなぁと思います。
後でランニングをしながらパンを買いに行こうっと。
思考ベースで考えるのではなくて、行動ベースで考えていく。
どんどん動いていく、そんなことを大事にしながら、自分の身体を動かし、どんどん起こった結果を見ていくようにしよう。
行動することが、動くことが変化を生むんだ!
まーくん
教員辛い、向いていないと感じたら2つを変えよう
悩むときは次の2つを変えてみましょう。
- 自分への声を変える
- アプローチできる範囲を広げる
辞めたいなぁなんて思うのは、ちょっと早いと思います。
あお
ボクも、2日、2週間、2ヶ月で辞めたかったのですが、15年、楽しく続けてこれましたよ!
たくさんのやれること、考えてみてください。打てる手はたくさんありますよ!!
初任研シリーズ最後までお読みいただきありがとうございました。この1年、楽しくスタートできること、心から願っています。
あお
それでは今日も良い一日を!