おはようございます。
iphone14を断念したヒミツキチ森学園のあおです。本当に買いたいときに買おう!
さて、今日は自身初の単著本「先生が知っておきたい『仕事』のデザイン」のはじめにを公開したいと思います。
はじめに「序章」を読んでいただき、少しでも多くの方に興味を持っていただけると幸いです。
あお
早速いってみましょう!!
明治図書出版の許可は取っておりますし、明治図書出版のページにも「はじめに」が載っています。
目次
若手の悩みの本質はどこにある?
「見通しがもてなくて目の前のことに精一杯です」
「いつも仕事に追われていて、とりあえず職場にいないと不安な日々です」
ボクのブログ「あお先生の教育らぼ」にもそんな相談や悩みが届くことがあります。
昨今の先生の忙しさは本当に度を超えています。
心の病で休職する先生の割合は、ボクが教員になった頃と比べて圧倒的に増えました。いろんな要素が重なっての深刻な教員不足。子どもたちを育てるというやりがいに頼っているだけでは、どうにもならない状況になってきています。
ただ、冒頭の若い先生の悩みを聞いて、違和感をもったのも事実。だって、これは、ボクも味わってきた悩みや苦労だからです。
思い返せば教員の初任時代、土日は毎週学校にいました。やることが終わらないというよりは、いないと不安だったからが正しいです。
朝の9時から15時ぐらいまで、ほとんど何もせずぼーっとしていた休日すらありました。何をやらなくちゃいけないかも、わからず過ごしたあの時間、仕事のガイドをしてくれる人はいませんでした。
1日ぼーっとして、何かが進んだわけではなく、月曜日に疲れたまま、再び学校に向かう日々。なんとかしないといけないけど、何からやったらいいかわからない。そんな状態が何週間も続いていたんです。2日と2週間と2ヶ月で、先生の仕事を辞めたくなりました。
初任の頃は、精神状態がクラスの状態にも左右されていました。クラスがうまくいっている時には上機嫌。でも停滞してくると、心中に不安が渦巻き、気持ちが落ち込む日々。もう右往左往しながら踏ん張っていたわけです。
苦労話を聞かせたいわけではありません。15年以上経った今でも、この現状は大差ないのではないかとお伝えしたいのです。
自己紹介が遅れました。青山雄太と言います。
15年間公立小学校の教員を務めた後、今は神奈川県葉山にあるオルタナティブスクール「ヒミツキチ森学園」でグループリーダー(担任)をしています。月間10万人が訪れる「あお先生の教育らぼ」を運営するブロガーであり、先生向け講座のファシリテーターや講師であり、いろんな活動をしています。
先生を始めて15年以上が経った今でも、この本を開いてくれているあなたの想像よりもずっと楽しく、毎日の仕事にワクワクしています。
オルタナティブスクールの先生をしているからワクワクしているのではありません。教員として最後に働いた数年だって、心からワクワクしながら毎日を過ごしていたんです。
しかし、世の中には苦しんでいる先生がたくさんいることを知っています。モヤモヤを抱えてボクを訪ねてくる同期だって、一人や二人じゃありません。元同僚の相談に乗ることも多いです。ワクワクしながら仕事をしている先生は、もしかしたら少しずつ減っているのかもしれません。
では、毎日楽しそうに仕事をしている先生と、辛そうに仕事をしている先生を分けているのは一体何でしょうか。
その先生の授業の巧さでしょうか、子どもに人気があるからでしょうか。それとも、経験がなせる技?
どれもそうだとも言えそうですが、強い決め手にはなりません。たくさんの同僚を見てきたけれど、それ以外にも要素があることが見えてきました。
それは、「仕事の仕方が確立されているかどうか」です。
自分の仕事の仕方を確立している先生は、ワクワクしている…。たくさんの先生を見てきてそう思うんです。もちろんボクが楽しくできているのも同じ理由です。
今一度若い先生の悩みに寄り添おうと思います。
「見通しをもてなくて目の前のことで精一杯」というのは、ビジョンをもてていないということです。
ビジョンって言葉が難しいかもしれませんから、ここでは簡単に「あなたが本当に成し遂げたいこと」と表現します。その仕事のビジョンはなんだろう。これがないと、手当たり次第に問題解決に走ることになります。
そして「いつも仕事に追われて職場にいる」というのは、仕事の道筋を描けていないということ。
道筋がわかっていないのに手当たり次第行動しちゃうから、結局「やったこと」で不安をかき消そうとしているんです。だからとりあえず職場にいる、職場にいたら、今日も頑張っている自分で誤魔化せるからです。ボクも初任の頃そうだったからわかります。
行動する前にしなくちゃいけないことがある
どうやら先生には、行動する前にしなくちゃいけないことがありそうです。
全力疾走でもゴールの方向が違っていたら、タイムロスしてしまいますよね。動き出す前に少し考える時間を取ることで、そんなロスは防げそうです。ボクだってここに気づくまでに10年ぐらいかかったから、慌てなくても大丈夫です。
ボクが悩んで葛藤の中でやり続けたこと…。それを若い先生に知ってもらえば、この状況が少しでも変わるかもしれないと思いました。
教わることがなかった仕事の仕方を、学校の中と外、両方で学んだ知識をもとに日々実践した経験から練り上げて、一つの形にしました。それを詳しくお伝えするのが本書です。
- ビジョンを明確にする
- たくさんの道筋を描く
- 継続的に実行する
まずビジョン=あなたが成し遂げたいことを明確にして、そのビジョンに向けてたくさんの道筋を描きます。最後は、道筋の中から選んだことを、継続できることに落とし込んで実行します。シンプルな3つのプロセスです。
ボクはこれを「先生の仕事をデザインする」と表現してみました。
どうやら、あなたのモヤモヤを解決するためには、仕事のデザインの仕方を学んでいく必要がありそうです。
先生が知っておきたい仕事のデザイン 本の構成
ただ、いきなりビジョンは明らかにならないし、道筋を描くのだって経験がいること。
だからこの本では、前半の第1章では、デザインするための考え方に触れようと思います。
第2章、第3章では、学級経営を中心にデザインした結果をお見せします。先生の1日のこと、学級の1年のことを例に取り、ボクがデザインしてきたことを解説します。まずまねるって大事、学びはまねびからきているってよく言いますもんね。
そして後半の第4章から第5章では、学級経営を自分でデザインしていく方法を、そして仕事に追われなくなるためのタスクデザインについて書き記しました。デザインをタスク管理にも取り入れることで、自分の仕事の舵を取ることができるのです。
もちろんこのデザインも発展途上、現段階で自分が考えていることです。デザインの本質を、若手のあなたにもわかりやすく、精一杯書き記したつもりです。
ちなみにボクが日々書いているブログ「あお先生の教育らぼ」にはそんなデザインの結果やプロセスが載っています。時事ネタじゃなくて、10年後、20年後も読まれるように設計してあるので、そちらもぜひ参考にしてほしいのです。
これからの先生たちが、どうかボクと同じ悩みをしないでほしい。そんなことは解決済みで、この本を読んでさらに前に進める状態になってほしい。
あなたには、ボクができなかった悩みをしてほしい。それが今の自分にできる、現役の先生に役立てることだと思っています。
この本が自分の仕事に悩む先生の道標になることを願って…。本書で一緒に学んでいきましょう。
多くの若手・初任者に届けたい!
いかがだったでしょうか。この記事では「はじめに」を公開させていただきました。
来年の4月から教壇に立つ初任者の先生にも、2章・3章はイメージしやすく、手に取っていただきやすいようになっています。
たくさんの人に届くといいね!
まーくん
あお
デザインもステキな本なので、ぜひこの記事読んだ人が職員室に置いて、若手に貸してあげてほしいです!
今月発売の1冊、ぜひいかがでしょうか。
ぜひ手に取ってみてください!
まーくん
あお
それでは今日も良い一日を!
併せて読んでほしい記事はこちら!