おはようございます。
新しいヒミツキチの構想が形を得つつあって、ワクワクが高まってきているヒミツキチ森学園のあおです。リリースまでもう少し、こんな学校はかつてなかったと思います。
さて、今日は前回の作家の時間に続き、「読書家の時間」についてです。
ど、ど、ど…
まーくん
あお
さすがに言葉でボケるのも尽きてきただろ(笑)?読書家の時間だよ。
本を中心とした学び、「読書家の時間」(リーディングワークショップ)について、説明していこうと思います。
目次
読むことが好きになる学び、読書家の時間って?
読書家の時間については、こちらの本を参考にしていただけたらと思います。
ボクの大切な友人たちが、作り上げた1冊です。
あお
この本を読んでいただくことが一番です。
ちなみに作家の時間同様、アメリカでの学び「リーディングワークショップ」を日本に対応させて、教室で行った実践が載っています。
最近、再読をスタートしました。今もヒミツキチ森学園で、「ほんと作家の時間」として取り組んでいるので、アイディアの熟成のために、読み直しています。
リーディングワークショップとの出会い
さて、ボクと読書家の時間はどうやって出会ったのか。
それはチームで一緒に研究をさせていただいていたのです。
え!!研究??
まーくん
あお
はい。既にできているチームに入れていただいて、出版を目指していました。
数年間、仲間とともに実践を行っていました。学びが多く、充実した時間でした。MTGにも参加させていただき、他の実践者の考えている時間に触れることが多く、それが刺激になりました。
しかしながら、様々な事情があり、チームを抜けなくてはいけなくなり…
残って出版を仕上げたメンバーは、それでも今でも一緒に学んでいる仲間もいて…本当にありがたい限りです。
あお
抜けてしまったことは、今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
その後も、自分のできる範囲とタイミングで実践を続けていました。
読むことが中心となる学び
読書家の時間について、見ていきましょう。
いくつかのポイントがあります
- 1時間の流れは、ミニレッスン→ひたすら読む→共有の時間
- 先生が一人一人に合った本を紹介できるぐらい精通していること
- カンファランスの難しさ
まず1時間の流れですが、作家の時間とほとんど同じ形です。
共有の時間では、今日のペアと本の紹介をしたり、それをクリアケースに入れたりしていました。
大事なのは、先生も本に精通すること。よく知っていることが求められるんですね。これは実践しながらでも可能ですが、いろんな本を読む必要があります。
ボクは娘とペア読書をすることを通じて、また良い本に出会いつつあります。この循環が面白いですね。
こちらは、障害を持つ妹が生まれた4年生の女の子の心理を、描いた作品です。ペア読書にむいていました!
そして次に始めたのがこちら。
図書館に揃っているのは、課題図書だった本が多いですね。読んでみようと思います。
そして一番実践していて悩んだのが「カンファランスの難しさ」です。
作家の時間のように書いているものが、こちらは見ることができないもんね。
まーくん
あお
最初はどうしたらいいものかと悩みました。
読書は読んでいる姿が見えるものの、成果物が出てこないので、こちらも本人との話が中心となります。あらすじを話してもらったり、どんな本を読みたいか聞き出したり…そんなところからスタートしました。
読書ノートを作るぐらい読めるようになってからは、カンファランスもスムーズになりましたが、目に見えないものを見るっていう先生の力量が試されているようでした。
ヒミツキチ森学園でもこの部分は悩みましたが、人数が少ないことで、多くの子とカンファランスの時間を取ることができます。ペア読書をしている様子をみていると、どの部分に課題を持っているのか、どんな本を手渡せば良いかが次々と浮かんできて、カンファランスも充実してきています。
読書を加速させる!ペア読書とブッククラブ
写真のようなイメージなんですが、同じ本が数冊あれば、取り組める学びがあります。それがペア読書とブッククラブです。
二人で「どのページまで読むか」という計画を立てて、学校や家庭でそのページまで読んできます。その後授業では本について語り合います。
その後の展開を予想したり、そこからつながることを話したり…
読書って1人でやるものじゃないんだね。
まーくん
あお
個人的作業だと思っている子どもたちが、そこに気づいたとき、水を得た魚のように読む様子が変わっていくのが、ステキな姿でした。
ペア読書によって、友達の読書に引っ張られて、自分の読書の幅が広がることもあります。またレベル的にも背伸びして読むことで、1段階難しい本が読めることがあります。いろんな友達とペア読書をする姿が、ひたすら読む時間にも自然に生まれてきます。
ブッククラブはペア読書をもう少し人数を増やして行います。
3、4人がいいでしょうか。同じ本を用意するのは大変ですが、一緒に読み合える仲間が増えるのは、子どもたちにとっても嬉しいようです。
一昨年には、授業公開で行いました。「西の魔女が死んだ」を読んだ子たちのグループの話し合いの質に驚愕しました。
これらの学びがエンジンとなって、個人の読書が変わっていきます。自分との約束が苦手で、なかなか読書が進まない子が、友達との約束なら守ろうと一生懸命読んでくるなんてことも起こります。
読書家の時間・リーディングワークショップでの成果
読書家の時間で変わったことといえば、まず子どもたちの読む姿が圧倒的に増えたということです。宿題でも読んできますので、その姿を親は見てびっくりするわけです。今まで本を全然読まなくなった子が、家で読んでいるのですから…
子ども自身も時間を忘れるように読んでいて、
「夕飯の声も聞こえないくらい集中していた」
と自分の姿にびっくりすることもありました。
いろんなことが読めるようになるのは、学校の中ではかなり大きく、それだけで他の教科の学びが進んだり、テストを解けたりするんですね。
生き生きと学んでいる姿があったね!
まーくん
また、一生付き合える学びを得ることができることも大きいです。
ボク自身も原体験で、「読むこと」にたくさん触れた時期が子どもの頃にありました。小学校のある一時期だけでもこのように本に触れることで、きっと大人になっても戻ってこれるんですよね。
子どもたちに学校を去る時にいただいた色紙には、読書家の時間のこと、本のことに対するメッセージがあふれていました。それぐらい価値ある学びの時間だったのです。
作家の時間との組み合わせで学びは加速する
さて、いかがだったでしょうか。読書家の時間についてのイメージはついたでしょうか。
実は、作家の時間と両方一緒に取り組むことが大事なポイントです。書くことと読むことはつながっています。書くために読むこともこの時間の中ではたくさんあるんですね。読みながら書くなんてことも…
だから、本当はこの2つの時間は分ける必要がなく、一緒の時間にやることが一番いい気がします。好きなことを書いている子の隣に読んでいる子がいても問題はありません。
ちょっと尋ねられたらアドバイスするぐらいが自然な関わり方です。
そのためにもまずは2つの時間を分けて取り組み、サイクルを回せるようになってきたら、2つの時間を合わせて行うなんてこともありだと思います。ヒミツキチ森学園でもそこを目指しています。
って言っても両方いっぺんには…始めずらいよね。
まーくん
あお
そうだよねー。その気持ちはわかる。
変な言い方になりますが、普通の学校で実践しようとすると、作家の時間も読書家の時間も、クリアすべき問題が多数あります。
読書家の時間の方が、あまり目立たずにやれることも真実です。
ぜひ、1年間取り組んでみてはいかがでしょうか。変容する子どもたちの姿には驚くと思いますよ。
あお
それでは今日も良い一日を!
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