昔からの大切な先生仲間と楽しく飲み、ベロンベロンになった「あお@aosenn」です。
楽しい話の中に「教室にどうベンチを置いているか」ってのがあって、KUWAMANさんの教室を思い出したので、今日はリライトさせてください!
目次
そうです、長野県にあるイエナプラン スクール大日向小学校の校長先生です。
ブログも有名!
[sanko href=”https://on-the-ball.jp/” title=”kuwamanさんのブログ” site=”on the ball”]
この時まで面識がなかったのですが、TwitterのDMで参観のお願いをしたところ、快く受けてくださったのです。

いやぁ、ほんと幸せな金曜日の午後の時間でした。
ボクの目から見たKuwamanさんの教室をお伝えしたいと思います。

最初にボクらの自己紹介。サークルベンチに集まりました。
実はこのとき、「スムーズな移動だなぁ」と感じました。
集まるときにも授業時間を減らさなかったり、導線が複雑にならないように一応の「定位置」があるのだそうです。
細やかな配慮と試行錯誤があっての教室。
学ぶべきところがたくさんあります。
それにしても6年生なのに男女の距離感が異常に近い。でも平然としている…それもベンチの良さだなぁと思いました。
自然と先生との距離も縮まる。手段によって縮めているんじゃなくて、それが当たり前だから縮まってくる。。。
ベンチを置き続けたことによる姿が、素敵だなと感じました。
掃除の時間からお邪魔しました。
6年生は様々な場所で掃除をしている様子。教室では数人が残って掃除をしていました。
他のクラスも見せていただいたのですが、6年生は3クラスともベンチがあり、さらに2年生のクラスにも1クラス、ベンチがありました。
当たり前のようにそこにあること。
それによる効果は大きいと、放課後、学年主任の先生が話してくださいました。
この子たちは、3年生の頃からクラスにベンチがあるとの話。4年目になると、子どもたちにとってもそれが「当たり前」に。
学年でどのクラスにもあるというのはすごく価値が高いんですよね。
5・6時間目が始まると、ベンチに腰掛けて声をかける子がちらほら。
椅子を動かさなくても、関係性が動くこと。
理想的だと感じました。
Kuwamanさんは周りながら声をかけたり、止まっているところを教えたり…ベンチと机との距離感がそういう絶妙の場を生み出しています。
程よい距離感を生む中央にあるベンチ。お話を聞くとどのクラスもこのような形でやっているとのこと。
昨年度(?)の研究でこうやって見よう、あぁやってみよう…という話を同僚とされていたようです。同僚と質が高い研究ができるのが、なんともうらやましい。

子どもたちがどう呼んでいるかを聞き忘れましたが、イエナプランでいうところの「ブロックアワー」を2時間見学させていただきました。
教室前方に大きなホワイトボードがあって、
国語の課題、算数の課題が書かれているだけ。
スタートで子どもたちは「自分の学び」を進めていきます。時折場所を変えて、課題を変えて、あくまで自分のペース。
過剰な手伝いや協力も少なく、進んでいきます(ここはぼくの理想型!)。必要あれば声をかけたり、ちょっと脱線して笑い合ったり…でもKuwamanさんも気にとめるではなく、その時間は続いていきます。
[say img=”https://ao-labo.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_3642.png” name=”まーくん” from=”right”]気になってあお先生は声をかけちゃうよね。。。[/say]
[say]子どもへの信頼、子どもがやることへの信頼が足りないんでしょうか。ボクの課題です。[/say]
ボクはこのブロックアワーがすごく大好き。自分のペースで学習する実践を積み重ねてきましたが、この日の教室に流れていた空気感は、理想とするものでした。
Kuwamanさんの教室は、「とにかく自然」。
算数苦手な子が、ちょっと目の前の女の子の筆箱のキーホルダーを触っているシーンがあって…。どうするかなぁと思ったら、優しく微笑んで、「(勉強)やろうよ」と話しかけていました。
算数苦手な子にも、関わりすぎず、でも気にかける…
関係性が自然な、圧力の低い教室でした。
火曜日の午前中と、金曜日の午後はこの時間だそう。
自分の学びを自分で選択する。それぞれがもつ課題は違うし、2時間という時間だと、一人ひとりのバイオリズムも違う。ずっと一つの学習をしている子もいるし、飽きたら国語から算数に切り替えたり、そのたびに座席を替わったり…本当に自然と進んでいくんです。

ベンチがあり、ブロックアワーがあり…という環境設定から学ぶことも多かったのですが、ボクにとってはKuwamanさんの在り方から学ばせていただくことが多かったです。
スポーツ理論から来る一貫性
Kuwamanさんの軸としているものって何かなぁと思い、ブログも読んでいたのですが、再度聞いてみました。
それは「スポーツの理論」と話してくださいました。
現状と理想との関係、そこを自分たちで考える。(あぁ、この辺の話じっくり聞きたかった!)

それが一貫して流れているんです。
「やった後の感情から考える」ことも大切にしているとお話ししてくださいました。
いつでも自分たちは行為そのものが目的となってしまう。それを防ぐために「どんな気持ちになるだろう」からスタートする。
授業の時に子ども自身が漢字も算数も丸付けすること、トラブルを自分たちで解決すること、給食当番や掃除当番がないこと…
すべて自分たちで考えていく。そこには丁寧に振り返りのシステムを経て…というよりかは、スポーツでの状況判断と同じような状況で、その場その場で子どもたちも判断していく、そこを大切にしていることも丁寧に説明してくださいました。
「プレイヤーズ・ファースト」についての説明も、ストンと落ちました。
あぁ、そうやってKuwamanさんが大切にしてきたことと、ご自身が学んできたことがつながって、軸となっていることを実感したのです。
ダブルスタンダードになっているボクの教室
一方、ボクの教室はというと…
体験学習サイクルで回している…としながらも、そうではない部分がたくさんある。。そう感じました。ここだなチャレンジしていくところは。
もっと子どもたちに任せよう、もっと子どもたちを信じよう。
Kuwamanさんの教室を見ていて、感じたこと。それをトミーと話しながら、いろいろと思いました。
多くの先生たちは、手を打ちすぎていると。
そしてそれが、子どもたちの自主性を奪うことにつながっていないか…もう一度問い直してみる必要がある。
もっと面白がる…僕らに必要なのは自分のやっていることをもう一度、問い直すこと。
そこに踏み出していけるだろうか。
学年を見るという視点と手立て
放課後は学年の先生たちも交えて、お話ししていただきました。
初日の「強みは何か」という対話の時間の大切さを3人ともあげていらっしゃいました。
「お互いの強み」を削ることなく、自分のことを開示する。
それが3人の先生方の在り方から感じられました。
学年研の事務的な話だけじゃなくて、お互いにちょっと声をかける。みんなで掛け合う。気になることがあったら、声を上げる。
これが当時のボクには足りないと感じていました。
当時と比べて、今ではこんなことをしていますよ!
[card2 id=”3828″ target=”_blank”]
[card2 id=”4762″ target=”_blank”]
子どもも先生も平均化してしまう。そうしようとしているのではないけれど、結果的に角を落とすことになっていないか。。。
Kuwamanさんの教室に流れるゆるやかな雰囲気、学年の先生たちに流れるチームとしての雰囲気にふれながらそんなことを思いました。
ベンチがあるだけじゃない、Kuwamanさんの理論とそれが相まっての子どもたちの姿、ほんとうに素敵でした。Kuwamanさんの教室を見させていただいて、月曜日から次のことに取り組もうと思います。
[list class=”ol-circle li-accentbdr acc-bc-before”]
- 学年みんなでできることななにかを考える
- ブロックアワーの導入
- 自分の中の自然と不自然を分けて、軸に沿ってやらないことを決める
[/list]
あぁもっと学ばないと、理論的な部分も、実践的な部分もまだまだ。
自分や周りに人の「強み」に目を向けて、何ができるか考えていきたいです!
[say img=”http://ao-labo.com/wp-content/uploads/2017/12/cropped-me 修正!.png” name=”青ちゃん”]Kuwamanさん、忙しい時期に、快く見学させていただき、本当にありがとうございました。[/say]
2 件のコメント
いいね!私も見に行ってみたいな〜。
その場その場で判断していく、そんな力を育んでいきたいな。
ひわちゃんとこから、かなり近いよー。むちゃくちゃオススメです。こんな素敵な学校があるんだーと嬉しくなりました!