2冊目の著書!「プロジェクト活動」のススメ

小学校では学級会よりクラス会議!進め方を具体例で解説!

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あお

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あお先生です。よろしくお願いします!

「あおやまーくん」です。3年目に担任した女の子がキャラクターとして作ってくれました!

まーくん

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あお先生

あお先生

ヒミツキチ森学園の先生

プロフィールにもあるように新しい働き方、在り方を提案する先生|一般社団法人PLAYFUL|ヒミツキチ森学園グループリーダー|元公立小学校教諭、15年勤務全学年経験|振り返り・ライティングスキルなど1on1 の実績多数|「先生が知っておきたい仕事のデザイン」出版。雑誌・書籍への寄稿等執筆多数

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おはようございます。
ようやくコロナからの療養を明けようとするヒミツキチ森学園のあおです。働きたいと思っていた時にGWがやってきます。

さて、今日はクラス会議について話そうと思います。

2019年度のクラスでは久々にクラス会議を行っていましたが、あがってくる議題が尽きません。アイディア豊富だったんです、あの子たち。

上手くいくことも課題も多いのですが、このクラス会議で実際に起こっていることについて話していきたいと思います。

読んでほしい!
  • 学級会で話し合っているけど、なんだか子どもたちに合っていない気がする。
  • 学級のトラブルの解決は、ほとんど先生がしてしまっている。
  • 子どもたちの問題は自分たちで解決させたい。

当てはまる方は、ぜひ読んでみてください。それでは早速いってみましょう!

音声で積み上げ型の学級経営を解説!

クラス会議とは?知ることができる本を紹介!

圧倒的にこの本がオススメです。

廃盤ですが、ヒューマンギルドのサイトから、定価で買えるようです

こちらのサイトでも販売していないようです

いろいろ読んでみましたが、こちらがオススメです。読み応えがある本なのでぜひ!

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クラス会議については、太一くんが詳しいっす!

【議題例】クラス会議でトラブルもチャンスに!

【議題例】クラス会議でトラブルもチャンスに!

クラス会議のすごいところはほぼ毎日話し合っているところです。それでいて、子どもたち自身が大好きになる。そんなステキな時間なんですね。

実は、以前の話題がなかなか面白かったので、オブラートに包んで公開したいと思います。

5時間目に体育があるボクのクラスでは、昼休みの後、掃除の前の5分間で着替えをしてもらうことが多かったんですね。

この間は着替え中に、

「相当ふざけている人がいる!」

「男子が暴れてて困った」

らしく、たくさんの子がボクのところに言いにいくる事態に。

詳しく聞いてみると、まぁ本当にふざけていたようで…。

ここにはかけませんが、かなりなことをしていたわけです(笑)ボクも笑っちゃうやつです。

でも周りの子は本当に嫌がっている子もいたので、

あお

あお

ねえねえ、クラス会議に出してみない?

と提案してみました。

まぁ大概の教室では、先生が一言言って、もしくは一喝して(笑)終わりなのではないでしょうか。

それを「みんなで解決策考えようよ。」に代えちゃうわけです。これはクラス会議の力と、子どもたちの力を信頼しているとできることですよね?

ということで、早速話し合われることになりました。

議題は「着替えの時に、着替えずに暴れまわっている子がいる。どうしたらいい?」です。

クラス会議の進め方① コンプリメント

クラス会議の進め方① コンプリメント

流れは上に挙げている通りです。

サークルは掃除の時間の後、そのまま作ります。だからうちのクラスは、机を運ぶのは1回だけ。残りはクラス会議の後、みんなで自分の机を運びます。

あお

あお

これ、今世紀最大のヒットアイディア!

ちなみにこのクラス、後期はサークルベンチを置いたので、掃除とは別に設置をすることになりました。

さて、順に見ていきましょう。

ニコニコタイムは、コンプリメントの時間

普段言えないありがとう、クラス目標に沿ったニコニコしちゃう友達の行動などを言い合う時間です。5時間目が音楽の日もこの時間だけは取っています。5分程度で全員に回ります。

トーキングスティックというものを回すことで、「スティックを持った人だけがしゃべってOK」というルールは徹底していたね!

まーくん

まーくん

そして議題の確認の後、必要ならロールプレイを行います。この日はボクもみんなも笑っちゃいそうだったので、どんな暴れ方をしていたのかを確認して、アイディアを出すことに移りました。

クラス会議の進め方② 意見を出す

クラス会議の進め方② 意見を出す

さて、アイディア出しではブレインストーミングで2周、ボールを回します。

うちのクラスではトーキングスティックは、ニコニコボールだったり、ボクの人形だったり、ぼうネズミのぬいぐるみだったり…

もちろんパスはありです。浮かばないことがあるのですが、全員に回ることが「誰にでも同様に発言する権利がある」というメッセージになります

あお

あお

ニコニコタイムと1日計3周回るので、1週間のうち1回は発言しよーね!

って感じで話してはいます。できなくても罰とかは絶対にないです。発言は強制されません。

さて、この日も2周回りました。

「すみません、〇〇をしていました。」っていう告白もあったのですが、みんなで注意しているのが、やってしまった人を責めないで問題解決するということ。あくまでフォーカスを当てるのは問題解決の方なんですね。

議題があがった時点で、子どもにとってはこたえている場合がほとんど。あえて攻撃される必要はない、そう思っています。責めあっても憎しみしか生みません。だから該当者も含めて、みんなで解決策を考えるんです。

あお

あお

この意見の中で、やってしまった人に罰を与えてしまったり、尊敬を欠くものはありますか?

と確認して、みんなから挙がったものが黄色い線で消された意見です。

後期は、黒板に書くのも先生ではなく、子どもたちが行っていたね!

まーくん

まーくん

あお

あお

どんどん、任せていけるところは任せていきます!

クラス会議の進め方③解決策を個人(みんな)で選ぶ

クラス会議の進め方③解決策を個人(みんな)で選ぶ

誰かが議題を出した場合は、その人が選んで終わりになります。悩みを抱えている人が選ぶことが大前提です。無理やりクラスの問題にはしません。そこには、不自然が残るだけです

しかしながら、この日はみんなの問題だったので、全員に手を挙げて数を聞きました。

多数決じゃなくて、「数を聞く」ってことをクラス会議でも学級会でも大切にしています。だって数を聞いて30対0だったら話し合う必要ってないですよね?数では決めないけど、数を聞くっていうのは有効だと思います。

この日選ばれたのは、

謝ってもらう

着替える時間を決める

となりました。

着替えの時間については、タイマーを扱う当番の子が担当することに。謝ってもらうことについては、

あお

あお

それは、やってしまった人が同意した場合はいいんだけど…どうかな?

と聞いたら、もう謝り始めていました。気まずさもあったのでしょう。

怒っていた子の感情もスッと晴れていったようなので、これはこれで選択肢としては良かったのかもしれません。

無理やり謝らせることだけはしたくないので、本人たちへの確認は大事だと思います。

学級会との違い、クラス会議で大事にしていること

学級会との違い、クラス会議で大事にしていること

大事にしていることは次の4つです。

  • 誰も責めないこと
  • 聞くことを大切にすること
  • アイディアを歓迎すること
  • 毎日やること

責めないことは先ほど述べたので、残りの3つについて。

聞くことを大切にすること」は、クラスの課題でもあります。トーキングスティックのルールを使いながら、誰の意見も公平に聞かれる状態を作りたいなぁと思っているんですね。

「ボクの意見も大切に扱ってくれている」という毎日の積み重ねは、確実に子どもにとってはプラスになります

だからそこは徹底するんです。

こちらも参考に!

アイディアを歓迎すること」も非常に大事です。どんな意見もその場で反応せずに黒板に書きます

大笑いしても、それは違う!ってなっても板書していきます。そこからのアイディアのつながりがいい解決策を生むからです。黒板に書いていくことに価値があるのです。

あお

あお

これ言ったらどうなるだろう…ってアイディアも歓迎しているよ。

っていつも言っています。

そして「毎日やること」。これこそが学級会との大きな違いですよね。

ボクのクラスではニコニコ会議のシートがあって、悩み事があったらそこに書いて、ボックスに提出するようにしていました。

自分の困っていることが、当たり前のように出せる場所があるってことが大事だと思っているんです。

悩みごとを共有できる、解決してもらえる場所があるっていうのが本当に大事なことです

だからこそ安心感が生まれるし、他者への貢献につながっていきます。

毎日15分、話し合うことで、その場がみんなに認識されます。

クラス会議でのクラスの課題→その後の展開!

クラス会議でのクラスの課題→その後の展開!

ここではボクのクラスの課題だったことを挙げておきます。

話を聞く難しさ」はめちゃくちゃありました(笑)

ニコニコタイムと合わせて20分の時間に設定しているこの会議ですが2年生なので、後半は少しだれてきます。丁寧に相手の話を聞くことは繰り返し伝えていく必要があります。

辛抱強さも大事だね!

まーくん

まーくん

積み上げの仕方」を悩むことがあります。今は型紙に書いて掲示していっていますが、これでいいのかなぁということはあります。あそこで話し合ったよね?ってことが生まれるのかな…。

解決のための方法としてまとめていったほうがいいのか、悩んでいるところです。

これは、プロジェクトの子たちが、自分たちの解決策を短冊に書いていってくれました。子どもたちに任せると面白いことが出てきます。

また本にあるような「解決策を再び選ぶ」ことに時間を割くことができていません。

一定期間経ったら「その問題はどうですか?」って確認する時間があってもいいかもしれません。この辺りはプロジェクトで、ニコニコ会議プロジェクトが立ち上がって任せられるといいのかなぁ。

後期のプロジェクトを集めてみようと思います。

毎日やることだから、課題も多いんだね。

まーくん

まーくん

あお

あお

だから、そこはみんなのアイディアで創っていくのがベストだよ!

その後…

プロジェクトの子たちが短冊を書いて、確認もしっかりとやってくれるようになりました。

あお

あお

できない課題は共有することで、ちゃんと解決の方向に向かっていくんですね。

学級会にはなかった!?クラス会議の議題例

学級会にはなかった!?クラス会議の議題例

さて、クラス会議の議題例についてはこんなものが過去にありました。

低学年の議題例
  • 忘れ物が多いんですけど、何かいい方法はありますか?
  • 遊ぼう!って誘ってもある子に無視されてしまいます。いい方法はありますか?
  • 妹との喧嘩が絶えません。どうしたらいい?
  • 昆虫・いきものがかりです。クワガタの名前を募集します。
  • 男子が掃除をしてくれません。いい方法はありますか?
  • ボクは友達に暴力を振るってしまいます。自分でもとめたいんだけど…
高学年の議題例
  • ハロウィンパーティーのアイディアある?
  • 漢字がなかなか覚えられません。いい方法ある?
  • 習い事やめようか迷っています。
  • 〇〇くんのお別れ会やりたい!アイディアある?
  • 委員会で、下の学年の子がちゃんとやってくれないんだけど。。。
  • 友達に無視されます。どうしたらいいかわからなくて。。

議題があがってきた時に注意しなくてはいけないことがいくつかあります。

一つはクラス会議にあげることがベストなのかです。

例えば、高学年の「無視されます。」の例では、ここであげるのがいいのか、個人的に話し合った方がいいのか、じっくりとその子と話し合う必要があるでしょう。その子が望んで、クラスに力があれば議題にあげることもあるし、それを止めることもあります。

ケースバイケースだね!

まーくん

まーくん

また、同じような議題は話し合わないとすることもあります。

低学年の兄弟喧嘩の例などは、昨年度も頻繁にあがってきたのですが、内容は大体同じですので、解決策をまとめておいて、試してからそれでもダメだったら話し合っていました。学校外のことまで全部を話し合うよりかは、解決策を提示して試すこと、解決に向かうことの方を優先する場合があります

そして何よりも言えるのが、生きた課題を話し合ってください!ということです。

学級会の議題をネット検索している先生もいるようですが、全くの無意味です。一刻も早くやめてください。

そんなのはクラスにとっての生きた課題ではありません。「これどうなの?」と多少思っていても、クラス会議であれ、学級会であれ、クラスの課題だから話し合う必要があるのです。

あお

あお

目の前の子どもたちが抱えている課題を解決することの積み重ねが必要です。そこは怠らないで!

【学年別】クラス会議成功の鍵とは?

【学年別】クラス会議成功の鍵とは?

まず、低学年についてはクラス会議は容易かもしれません。

アイディア も喜んで出しますし、コンプリメントも非常に効果があります。何よりお互いの気持ちを聞き合い、感情を分かち合う時間こそが大事で、その積み重ねはクラスに力を生んでくれます。

低学年は、話し合いが楽しいことが何よりも大事です。

それがあれば、積み重ねも楽しみながらできていくでしょう。学びでも普段の生活でも、低学年は繰り返しを好みます。たくさん繰り返してちょっとずつ気づきを得ます。ぜひ、積み重ねを心掛けて数多くの議題を話し合ってみてください。

さて、高学年はどう?時間もないし、クラスで話し合うって向いているのか。。。

まーくん

まーくん

あお

あお

高学年は、いかに土台がしっかりしているか、そして子どもの自治があるかです。

土台というのは、子ども同士のつながりと、そこから来る信頼感です。

話し合いを4月からやっても決してうまくいかないでしょう。ボクが取り組むとしたら夏休み明けでしょうか。後期からでしょうか。いずれにしてもクラスに関係性が生まれてから…というのがボクの見立てです。

この辺りを4月から積み重ねていきます!

子どもたちの自治については、すごく大事です。

先生が「クラス会議やりましょー!」では、高学年は上手くいきません。

必ず子ども発信でスタートします

  • 学級会じゃなく、もう少し気軽に話し合える場が欲しい
  • クラスの問題をおける場を作りたい
  • もうちょっと自分たちでクラスを進めたい!
あお

あお

こういう希望があって、初めてクラス会議をスタートすることができます。

やるのは子どもたちであって、クラス会議って方法があるよって丁寧に手渡していく事は可能なのです。しかしながら、先生の想いを押し付けちゃダメですよね。

「先生がクラス会議やりたいんだ!だってクラスはきっと良くなるから!」

で始めても、クラスをよくしたいと思っている子がそもそもいるのでしょうか?となります。

スタートは子どもたちから、そして高学年はその運営も任せられるように、心掛けていきます。

さて、いかがだったでしょうか。

ボクのクラスではこのようにして話し合いがほぼ毎日(実際は週3回か4回、午後のサークルの時間を目安に)行われていました。

昨年度のクラス、色々と大変なことは多いのですが、このクラス会議がすごくはまっていました。まぁ、担任の先生から見ても、コンプリメントの時間もとっても心地よい時間です。

その後、クラス会議は多くの人に見てもらいました。

クラス会議は難しいからこそ、挑戦しがいがあります。

学年関係なく、目の前の子たちに合わせて、何ができるか考える先生の力量も上げてくれます。

ぜひぜひ、挑戦してみてくださいね!

あお

あお

それでは今日も良い一日を!

クラス会議については、太一くんが詳しいっす!

音声で積み上げ型の学級経営を解説!

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