おはようございます。
次女の保育園の発表会で、かわいい姿に頬がゆるんだ「あお@aosenn」です。
ボクのクラスでは、毎日、子ども同士のペアを作ります。
オープンクエスチョンを練習したり、健康観察をそのペアでしたり…1日ペアを作ることで、相手を知ることができ、友達関係に広がりが生まれます。
- 教室の子どもたちの関係性が深まっていかない。
- 高学年の教室でグループ化してしまうのに、戸惑う。
- クラスの子たちの仲を深めるための新しい方法を知りたい。

あお
1つでも当てはまったら、読んでみてください!
それではどうぞ!
目次
教室でペア作りする理由は?

それはずばり
人間関係の流動性を保つため
です。
高学年になると当たり前のように人間関係は固定しがち。この固定を無理に離すことはもちろんしませんが、そのままにしておく訳にもいきません。
子どもの仲がググッと深まってきている。だからこそ起こる対立、先生は把握するもののそっとほっておこう。
子どもたちが解決するためには時間が必要。何でも介入していかないで時には待つことも大事。
ガンガン介入していくのは、高学年の先生にとってNG!
それが3年目のボクだ。絶対やめとけ!
— 青ちゃん@小学校の先生 (@aosenn) 2018年9月20日
高学年の問題って難しいですよね。 トラブルが起こってから手を打ちがちになります。そうすると余計な介入が多くて、悪循環を生み出します。
まさに数年前のあなただね。。。

まーくん

あお
うぅっ。。。
いつも同じメンバーは時に疎外を、時にトラブルを生み出す温床となりがちです。
だから、毎日のペアを作り、流動的に流れる仕組みを作ることで、あらゆるメンバーと組めることが自然な状態にまで、関係性を高めていくことができるのです。これは1日では起きない変化で、長期間かかりますが、やがてそれが確実な変化となって現れます。
強い圧力ではなくて、毎日の緩やかな変化が、子どもたちの関係性を変えていくのです。
みん職のリヒテルズさんの講座でも、サークルタイムだけではなく、こういうペア作りが大事だというお話がありました。毎日や毎週、同じペアを作るということは非常に意味があると。
ペアの可能性を感じたのは、ジェニファーの講座

ペアを流動的かつ自発的につくるための仕組みを整えたことは、28年度の大きな成果の一つです。
それ以前は、机の前後斜めというペアの組み合わせしかやらなかったことでうまくいきませんでした。中途半端なペアは、反対に固定化を招いてしまったわけです。
PAJの3月のシンポジウムでジェニファー・スタンチフィールドさんと出会ったことが大きかったと言えます。

ジェニファーは道具を愛用するアメリカの実践家で、ジェニファーカード(ここしか買えないと思い、思い切って購入!)以外に使っていたのは、ドミノとキーチェーン。

キーチェンは同じ鍵でペアが生まれるもの。これ、アメリカだとホームセンターとかに普通に無料で置いてあるそう。
二人一組のこれを使うと、ペアが偶然決まるようになります。
この偶然決まるペアの作り方…初期の頃はこれがいいと思います。「組んで」と言われても自分から動けない子が多いからです。
徹底的に初期の段階では、ペアがわかりやすく決まることを大事にしてみてください。
間違っても「自由に二人組で組んで」はやめておこう!

まーくん
ペア作りを不安な時間に感じる子が増えちゃうからです。
クラスの仲を深めるペアの作り方

ボクは100円ショップのカードを使っていました。

IKEAの真剣衰弱用カードもオススメです。

自分のペアがカードによって決まります。最初はこのように自由度の低い決め方によって、どの子も安心してペアを組むことができます。
前からちょっぴり苦手なあの子とも「今日1日のペアだからね」っていう雰囲気が流れていくんですよね。
この積み重ねだと思うんです。地味だけど、こういう自然と距離感が近づくことを積み重ねていく。それが関係性をググッと変えていくんですよね。

あお
もちろんペア作りだけで全てが決まるわけじゃありません。
授業で、特別活動で、様々な場所でいろいろな組み合わせを経験することで、少しずつチームは変わっていくのです。
昨年度は、ペアトークのお題も兼ねて、シャベリカを使用しました。
2019年度は、「どうぶつあわせ」も使用中です。
低学年の子が、すごくわかりやすかったみたいだね!

まーくん
慣れてきたら、ペア作りのも選択の幅を

ドミノは、少し慣れてきた後に使いました。ドミノは写真のような数字が書かれているものです。
よくある倒すドミノではないんだね!

まーくん
これを購入しました。
ペアを作るとき、少し「自分で選ぶ」が加わってきます。「選択する」ことは何よりも大切。

あお
ジェニファーも選択することの大切さは強調していました!
シンプルに同じ数字でもいいし、同じ色でもいい。足し算や引き算した数でもいい。相手との共通点を探すこと、幅が出てきて、自発性が生まれます。
ただ、同時に特定の子と組まない子も出てきますね。この辺りが課題かなと感じています。クラスの状態を見て、子どもたちに相談する‥そのプロセスは大事だと思います。
2016年度のペア作りは?
クラスの状態を見ながら、自分自身でチャレンジしていける幅を増やしていくようにする頃に導入しました。ペアづくり初年度である2016年度は、4年生担任ということもあり、9月から行いました。
ちなみにこれらのペア作りの道具は、その日の帰りに「明日の目標」の投票券になっていて、明日の目標候補が書かれたボードの袋に入れて、帰っていました。
難点は二つの道具ともすぐにお道具箱に入れっぱなしの子が出ることです。朝に回収することが自然な流れとなりました。
2017年度のペア作りは?
この年はどうしたの??

まーくん

あお
「サークルタイムプロジェクト」の子たちが、ペアの組み方を教えてくれるようになったんだ。
いろいろな事情があり、前期の終わりまでこのままでしたが、後期からは子どもたちと相談して、前述のドミノを使うことになりました。
ドミノの数字の足し算なのか、共通する数字なのか、それとも色なのかは、「サークルタイムプロジェクト」のメンバーが毎朝、皆に知らせることに決まりました。子どもに相談してみるのがやはり一番!
ペア作りで生まれる効果って?

次の3つが挙げられます!
- 思考の質、成果の質が変化する!
- 仲が深まり、相互理解に深まる
- 学習の質も向上!
思考の質、成果の質が変化する!
ダニエル・キム「組織の成功循環のモデル」を元にすると、成果を上げたいならば
①関係の質を上げる
②思考の質が上げる
③行動の質も上げる
④成果の質も上がる
という順番。まさしく学級・学校もこれ。②からスタートだと、クラスはなんか無理矢理感がでて、必要感がないクラス。
— 青ちゃん@小学校の先生 (@aosenn) 2017年10月28日
この理論で言うと、関係の質を上げることで、他の質も上がってきます。
ここってすごく大切で、ぼくらは行動や成果の質を上げようと、無理に声を張りがち。でもボクらが本当に力を入れなくてはいけないのは①で、人間関係の質が上がっていくと、他の要素も自動的に上がっていくのです。
ダニエル・キム「組織の成功循環のモデル」を元にすると、成果を上げたいならば
①関係の質を上げる
②思考の質が上げる
③行動の質も上げる
④成果の質も上がる
という順番。まさしく学級・学校もこれ。②からスタートだと、クラスはなんか無理矢理感がでて、必要感がないクラス。
— 青ちゃん@小学校の先生 (@aosenn) 2017年10月28日
ペアづくりは、関係の質をあげることにうってつけなわけです。
ペア作りで、仲が深まり、相互理解につながる
このペアづくり、続けてみるとわかりますが、非常に仲が深まります。
子ども同士、特に男女間の仲は自然な感じになります。
前期の終わりの振り返りに「女子と話せるようになった」という男子の感想が多かったのが印象的。思考の質も向上しているので、「意味のわからない」思考がへり、確実に行動に現れてきます。
大抵の人と話せるよ!誰と組んでもOK!

子どもたち
いったんやってみるといいと思います。殺伐とした雰囲気は消え、学級の中に安心できる雰囲気が生まれます。
この雰囲気こそが、なかなか生み出せないものであり、それは日常の積み重ねからしか生まれません。
ペア作りで学習の質も向上!
学習の中で対話量の確保はすごく重要になってきます。
一斉授業で黙っている授業においては何も関係ありませんが、「学習の個別化」に向かっていくなら、対話量があることは重要な要素となります。

じっくりやり出したここ数年の学習内容は年々深まっています。ペアという安心できる相手との対話は学習にリズムを生み出します。
低学年の今年は読み聞かせのペアや、意見交換のペアとしても、活用しています。学習中に今日のペアをいかにつくるか…それも大事な要素です。
まずはペア作りをやってみよう!

いかがだったでしょうか。
いつスタートしても決して遅いということはありません。
まずは1ヶ月、じっくりやってみてください。
毎日ペアトークを入れること、学習でも毎時間そのペアで話す場があること。
IKEAやフライングタイガーで神経衰弱のカードを購入することで、早速明日からやることができますよ。
関係の質を上げること…そこに力を注ぎましょう!

あお
それでは、今日も良い1日を!