おはようございます。
若手の先生の悩まれていることを感じ取るって難しいなぁと実感しているヒミツキチ森学園のあお、「今年で41歳」です。
さて、今日は「学年主任の仕事術」についてです。
あなたが初めての学年主任だとしたら、どんなことを知りたいでしょうか?
何に気をつけて仕事を進めますか?
あお
今日はそれに答えていこうと思います。
- 初めて学年主任になっちゃったと困っている先生
- 安心して主任をできるポイントを知りたいと思っている先生
- 数回目の学年主任、もっとやれることはないかなと考えている先生
- 学年主任って何?って思っている方
初心者から1ランクレベルUPしたい方まで、幅広く読んでいただければ嬉しいです。
ボク自身は2校目が単学級のこともあり、学年主任の経験は3回と、15年間の教員経験の中では、少ない方だと思います。
それでも最後の1年、学年主任を支えながら仕事に関する手応えを感じたり、今までの学年経営も仲間と協力して、子どもたちの成長を支えることができたと思っています。
あお
それでは早速みていきましょう!
目次
小学校学年主任の仕事って?
ところで学年主任って何よ?
まーくん
あお
そっから知りたい人も多いよね。小学校における学年主任の役割についていくつか見ていきましょう。
学年主任っていつからなるの?何歳?
これに明確な解答はないかと思います。
初任校(初めて勤務する学校)からの異動がだいたい4〜6年間でしょう。次の学校に行って最初の1年を終えたらなるケースも多いので、6年目以降に学年主任を務めることが多い気がします。感覚的には…ですよ。
ただ学校規模にもよると思うんです。
最初の学校が1学年2クラスの小規模校だったら、もしかしたら4年目、5年目に任されることもあるかもしれません。
そ、そんなに早く!?
まーくん
あお
今は若い先生が増えているから、20代の学年主任も当たり前だね。
ボクの場合は、2校目が単学級だったため、3校目、11年目に初めての学年主任を務めました。最初の学校は1学年4クラスだったのですが、5年目に「あおに、学年主任をやらせようという話があった」とも後から聞きました。
あお
生意気すぎて、まだ早いとストップがかかったとか、かからなかったとか。。。
いろんなケースがあると思いますが、平均すると6年目以降ってことが多いのではないでしょうか?
小学校学年主任の給料は??
主任手当がつきますが、微々たるものです。他の先生と大して変わりません。
あお
期待できないことは、わかっていますよね。
小学校における学年主任の役割は?
学年経営をリードするのが役割です。
- 学年研での企画・進行
- 学年で動く際のリードする立場
- 同じ学年の他の先生の対応の補助
などが挙げられます。
学年で動く宿泊体験学習などでは、責任は主任である自分にあると思い、企画立案をしていました。この辺りの覚悟というか、行事ごとへの向かう姿勢は、若くて学年主任の先生にも、持ってほしいですね。
学年主任、4月のスタートは何やるの?
こんなところを大事にしてスタートします。
- 役割分担
学年の分担・教科の分担 - 教材の決定
- 学年便りの役割分担
- 主な行事の確認
- 児童指導の方針
- 4月初旬の主な予定
- 学級懇談会の確認
- 宿題などの細かな約束事について
4月1日から、この内容を隙間時間に話し合って、準備を進めていました。毎年これらの項目ですかね。
大事なのは、自分の頭で考えること。
昨年度の資料真似して終わりにしないでくださいね。
あお
基本的なことは以上です。ここからは、すこし踏み込んだ内容になりますが、ついてきてくださいね!
新しい学年経営の仕事デザインはこちら!
さて、ここからは発展編を見ていきましょう。
今までの学年経営は、こういうデザインでした。
学年研が中心となり、時間軸に沿って行われます。
忙しい時期は忙しくなり、学年でやることや、児童の対応に後から追われてしまう感じです。
それが生み出すのは多忙感です。
そうではなくて、「感情」というものを大切にして進めていく学年経営のデザインがこちらです!
ここでキーとなるのは、「対話」「プログラムデザイン」「学年での振り返り」です。
この3つで先生方の感情も大切にしながら、学年経営をしてきました。
先生の幸せも大切にしながら…
あお
それでは1つ1つ見ていきましょう!
学年経営を支える3つの対話ツール
学年経営については、何よりも関係性が大事です。
学習する学校の考え方に「共有ビジョン」というものがあります。
ボクも勘違いしていたのですが、この共有ビジョンって、学年で作った文言のようなものではありません。
「個人が願っていることを聞き合う関係にあるとき、自分と相手との間に生まれるもの」が共有ビジョンです。
も、もうちょっとわかりやすく。。。
まーくん
つまり、何か立派な文言を作ったところで、日々を変化させていくエネルギーは生まれないんです。そうではなくて、お互いの願いが聴き合える関係性が生まれるとき、自分の願いと相手の願いが重なって感じることができたり、相手の願いに確かにとうなづいたり、そういった「相互理解の構築」が共有ビジョンなんです。
あお
この共有ビジョンがあるとき、ボクらには望ましいことがたくさん生まれます。
共有ビジョンを生み出すのが対話ベースになる関係性の構築です。
ボクは学年経営にとって極めて重要な3つの対話ツールをブログ記事にまとめています。
こちらは、実際に小学校の講師として研修などでも話すことが多いです。
まず、「相互理解の対話」についてです。
学年当初によく行われる、遠足や体験学習の下見を利用して、お互いのことを知る対話を進めます。毎年「これができたことが大きかった!」と、よく言われていました。
お互いのバックグラウンドがわかると、その人の行動の根拠がわかり、一歩深い部分で思いやることができます。
そのために時間がない時期だけど、徹底的に対話することが必要です。
こちらを参考に
次にプログラムデザインです。
こちらのハードルはかなり高いかもしれませんが、まとまったことで学年の方向性がぶれなくなります。方向性の確認だけでも、4月の3週目ぐらいで行えるといいなぁと考えています。
子どもの様子から、自分たちのビジョンを聞き合う時間は、出来上がった文言以上に大事です。自分たちの願いを聞き合い、学年の方向性を決めていきます。
最後に日常の対話ツールである学年の振り返りです。
最終日の職員室での振り返りでも、同じ学年を組んだ若手の先生がこのツールの有効性について語ってくれていました。
何よりもこの学年での振り返り対話の時間が大事だと感じます。
あお
これが共有ビジョンを作り続けます。
毎日20分ぐらいの活動なんですが、続けることで確実に学年経営が変わります。
車で例えるなら、対話が車体購入(対話をすることで、より居心地が良い車を購入すること)、プログラムデザインがナビゲーション、毎日の振り返りがガソリンですね。
好きでもない、車の例え!?
まーくん
3つともセットでやることで、効果が倍増していきますが、どれか1つだけと言ったら、まず最初の対話をオススメします。
こちらは詳しく解説したり、伴走したりをしていますので、ぜひお問合せください。
学校単位はこちら!
個人単位はこちら!
学年主任の仕事術 ブロックからパズルへ
初めての学年主任の方へ、1つだけお願いがあります。
それは、仕事の仕方のことで、「飛びついてすぐ始めないこと」です!
これをやってしまうと、次から次へとやることに引っ張られてしまい、学年の先生たちは疲弊してしまいます。
仕事の仕方で大事にしたいことは次のとおりです。
ボクらはこういう風に習ってきました。
でもこれって仕事の背景の大きさってだけで、仕事をする順番じゃないんですよね。
これだと学校の仕事が終わらないと学年の仕事にとりかかれない…何とも非効率な働き方になってしまいます。ブロック式仕事術です。
そうではなくて、柔軟な発想でこれらを乗り切っていきます。
印刷室でやるものは、学年の仕事であってもクラスの仕事であっても、一緒に行いましょう。場所によってやることは効率が変わってきます。
また、感情を大事にしてください。
気が乗らないなぁって時は、丸付けなどの簡単なことからでもOK。自分で仕事を選ぶって感覚は、ボクらの感情を正常なものにしてくれます。
放課後は脳も疲れています。考えごとは朝のほうがいいですよ。
こんな風に進めていくのをパズル式仕事術って呼ばせてもらいます。
感情ってすごく大事なんですよ。
ようやく教育にも感情の波が!
他国の自分の仕事に満足している先生の割合が8割を超えているのに対し、日本は5割を切っている。。。
この悲しい現実。
感情面への配慮・ケアはこれからの働き方に必須です。疲弊しない、まずは先生が幸せになる働き方を身につけていきたいですね。
個人的にここを学びたい方はどうぞ!
初めての学年主任で時間が取れない?
でも、こういう新しいことを始めようにも時間がないんだよ。。。
まーくん
あお
そうだよね、普通の仕事した上で、新しいことを加えるのは難しいよね。
いくつかの考え方の変換が必要ですよね。
まずは、何かを減らすこと。
自分のやっていることの中で減らせるものはないかと考えましょう。例えば丸付けは子どものいるときに必ずするとか、無理して学級通信は書かないとか(ボクは週に1回でしたね。)。減らせることはあるはずです。
減らしてみてどうかっていうのを試しながらいくんですよ。何度も何度も。
この考え方を「マージナル・ゲイン」と専門用語では言います。
あお
そうだよね、普通の仕事した上で、新しいことを加えるのは難しいよね。
さらにいうと、対話する時間って実は「緊急じゃないけど重要なこと」なんですよね。でもみんな、緊急なことしか見ようとしないんです。
緊急なことをやり続けて追われていることを少し立ち止まって、この「緊急じゃないけど重要なこと」に時間を割けるかどうか、それが結果的に「緊急なこと」を少なくするんです。
あお
これめっちゃ大事!だけど伝わらないことです。
今回、色々と学年主任のことについて話しましたが、学年としての緊急なことは一手に引き受け、適切に分配し、それ以外の緊急じゃないけど重要なことに学年の先生が着手できるようにする
それが一番の主任の仕事だと思います。頑張ってください!応援しています。
あお
今日も良い1日を!
仕事術はこの一冊にまとめました!
先生の仕事術についてはこちら!
1 件のコメント