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小学校におけるプロジェクトアドベンチャーを使った授業の実際

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あお

あお

ヒミツキチ森学園の先生

プロフィールにもあるように新しい働き方、在り方を提案する先生|一般社団法人PLAYFUL|ヒミツキチ森学園グループリーダー兼広報|元公立小学校教諭、15年勤務全学年経験|ブロガーとして2020.3に月10万PV達成|コラムはnoteへ |2人の娘の父|横浜生まれ横浜育ち|ヨガ、筋トレ、早起き、5年間継続中

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おはようございます。
張り詰めていたものを緩めてみたら、こう生きたかったんだよなぁといろんなものが見えてきたヒミツキチ森学園のあおです。怒涛の正月を明けて、ちょっとずつ自分の中のものが形になってきました。

さて、今日は公立の小学校の中で実践していた「プロジェクトアドベンチャー」の授業の実際をお伝えしたいと思います。小学5年生の教室での授業をいくつかご紹介します。

PA(プロジェクトアドベンチャー)ってなに?って方はこちらも併せてどうぞ!

PAの公式サイトはこちら!

あお

あお

ボク自身、PAのプロではないのですが、PAに惹かれて教室の中に取り入れてきたわけが伝わるといいなぁって思います。

早速いってみましょ!!

まーくん

まーくん

こちらの記事は音声でも聞くことができます!

「まほうのじゅうたん」から対立について考える授業

このアクティビティについては、KAIさんの本が詳しいです!

ルールについて説明します。

毛布大の大きさのマット(ブルーシート)に10人程度のグループで乗っかり、シートから落ちずに反対側に裏返すことができたら、課題達成です。

ルールにファンタジーの要素を加えて説明する!

ボクは当時の子どもたちにこんなふうに説明していました!

あお

あお

皆さんは、悪人を懲らしめて財宝を民に分け与えるヒーローです!

ニヤニヤ

子どもたち

子どもたち

あお

あお

財宝のありかがわかって魔法のじゅうたんで向かっていたところ、宿題忘れを懲らしめる追っ手に追いつかれ矢で射貫かれてしまいました。

今日、宿題忘れ多かったもんね(笑)

子どもたち

子どもたち

あお

あお

じゅうたんに乗ったまま、裏返して、矢に射貫かれた場所を修理しなくてはいけません。じゅうたんの耐久性から考えると20分以内に修理しないとじゅうたんは落下してしまいそうです。みんなでトライしてみよう。

こういうファンタジー的な要素は、実はアクティビティの中でかなり重要だと思うんです。より多くの子を舞台にのせる…という意味でも。

アクティビティ自体に力があるので、始まってみればそれはそれで、勝手にのっていくんだろうけど。。。

それでも一人でも多くの子が、スタート地点に立つって意味で、ファンタジーの要素は必要なんですよね。

この本が詳しいです!

PAのアクティビティスタート!

3つのチームに分かれてスタート。

簡単だと思っていた子どもたちは、やってみるとその難しさに驚いていました。

あっという間の20分。

途中、対立もあったけれど終了。

達成は1グループ。

達成できなかったところが2グループありました。

あお

あお

間違えても達成させようと、アドバイスするとか辞めてくださいね!

プロジェクトアドベンチャーの大事な要素 振り返り

あお

あお

先にソロで振り返ってからでも良いし、グループからでもOK。必ずみんなで話す時間は入れてね。

振り返りスタートで、子どもたちの話に耳を傾けます。

達成しようとする気持ちに差があるよね…

子どもたち

子どもたち

そこから全体でも掘り下げて、振り返りを聞いていこうと思いました。

ちょこちょこ意見が出てきましたが、ある子がこんなことを言ってくれました。

それぞれゴールへの気持ちに差があった。私は達成したかった、だから男子に対して強く言ってしまった。そんな自分もどうかと思う…

あお

あお

達成しようという思いに差があるのは当然。ぼくらはいろいろな場面でそうだよね、みんなが同じなんてありえない。

そんな時、ボクらはどうする?

新たな問いに対して、ぽつりぽつりと話してくれる子たち。

「対立するのはそのままでいい。ただ注意しすぎないことも必要。」

「自分が想っていることをしっかりと相手に伝えるなら、対立もOK。」

「お互いのことがわかる対立って大切。」

「『ふざける』と『楽しむ』は違う。みんなでその差を意識する。」

そんなことが出てきました。

女子の勇気を出した一言がクラスの雰囲気を変え、対立していたチームの子も、考え振り返りを話してくれました。

少しずつですが、対立に向き合うことができている。

クラスが一歩進んでいる…そう実感した瞬間でした。

振り返りジャーナルに書かれていたこと

私は達成するためには、何回でもチャレンジ、人の意見をよく聞く勇気を出して自分の意見を言うのが必要だと思います。
なぜなら何回もチャレンジは何回も失敗したけどあきらめないでチャレンジをし続けたら成功しました。
「人の意見をよく聞く」
自分のことだけに精一杯にならず、人の意見を聞かないと、次に何をするか分からなくなるからです。
「勇気を出して自分の意見を言う」では自分の意見を出さないと、自分の考えてることがわからないので自分の意見を言うことが大事だと思うからです。

 今日は魔法の絨毯がありました。とりあえずやってみたけど、出てしまいました。幅広いけれど、絨毯をし繰り返す時に、ジャンプしにくいのかなと思いました。俺の10分で話をしました。自分でどんどんやる人と、その指示に従っている人がいるのに気づきました。私はそれがやる気がある人とない人の差なのかなと思いました。必要な事は人の意見を否定しないで、まずやることが必要だと思います。
あとみんなの違いを認めると言うことも大切だと思います。ふざけたことをしていると言う人がいると聞きました。その人が自分でも避けたいと言ってました。強く言い過ぎてしまって喧嘩になってしまって思いました。
みんなの違い認めることが難しいと思いました。

僕は、確かにやる気のあるクラスの人とふざけたりしているマイナスの人がどちらもいないといけないと思いました。何故かと言うと電気を±どちらもなければ電気は取りません。なので±と言う表現の仕方わかりやすかったです。一人ひとりの違いを知りながら日々生活します。

 私は今日の課題が達成できたのは、まずやってみる。あきらめない、時間がなくても落ち着いて。簡単そうでチャレンジゾーンにあるものができたからだと思います。これから落ちてしまって、「なんでおちてんの」「あーもうダメだ」と言うマイナスの言葉が多かった。ですが○○さんなどのことで笑えたのも必要だったじゃないかなと思いました。
みんなの違いを認めると言うことはとても大事だと思いました。なぜなら体が大きい人はこっち、小さい人はこっち、面白いと盛り上げてくれる、意見を出すのが得意な人を中心に考える自分から声を出さない人はみんなから声をかけてあげる。そんなことが大切だと思ったからです。

私はクラスには十人十色、いろいろな人がいるから、とても難しいと思うけれど、やはり達成しようと言う思いが強い人弱い人がいてそれを全て同じにするのがとても難しいと思うけど、もう少し意識をあげて欲しいなと思いました。
また私ももう少し心を広くし、想像力のスイッチを入れたいなと思いました。

一つ一つの振り返りを読みながら、ちょっとずつ前進しているのがわかる文章でした!

ヘリウムリングで対立について考える

先週は、大学教授のきみさん、インプロパークのすぅさん、そして学生たちを迎えて、クラスの授業を公開しました。

クラスを開くこと

ボクにとっては大きなハードルですが、様々なフィードバックがいただけると思い、今回引き受けることにしました。

ちょうど今年度の4月、出会った二人の方に、年度の最後に来ていただけるなんて嬉しいですね。できたらどなたかに通年で入っていただいて、子どもたちの姿の変化について一緒にリフレクションをしていただけたらうれしいのですが…

前回は、課題達成に向かう温度差が違うときに、どうするかということについて、クラスの中で振り返りを出し合いました。

今回は新学習指導要領も細かく読み込んで、この段階まで来ている子どもたちに何が必要なのか、考え抜いて授業に臨みました。

ボクは道徳専門ではないので確かなことは言えないのですが…次の内容について、子どもたちがしっかりと議論する授業にしたいと思いました。

学習指導要領とどう絡めるか、しっかり決めて臨んだんだね。

まーくん

まーくん

あお

あお

重なるところはあるものの、決めて臨むことで、固くなっちゃうものは生まれるなぁと反省です。

この段階においては,これまで以上に友達を意識し,仲のよい友達との信頼関係を深めていこうとする。また,流行などにも敏感になり,ともすると趣味や傾向を同じくする閉鎖的な仲間集団を作る傾向も生まれる。そのため,疎外されたように感じたり,友達関係で悩んだりすることが今まで以上に見られるようになり,このことが不安な学校生活につながる状況もみられる。このことから,友達同士の相互の信頼の下に,協力して学び合う活動を通して互いに磨き合い,高め合うような,真の友情を育てるとともに,互いの人格を尊重し合う人間関係を築いていくようにすることが求められる。
指導に当たっては,健全な友達関係を育てていくことが一層重要になる。この段階が第二次性徴期に入るため,異性に対する関心が強まり,これまでとは異なった感情を抱くようになる。この異性間の在り方も根本的には同性間におけるものと同様,互いの人格の尊重を基盤としている。異性に対しても,信頼を基にして,正しい理解と友情を育て,互いのよさを認め,学び合い,支え合いながらよい関係を築こうとすることに配慮して指導することが大切である。

「上手くいかないときや対立が起こったときに、どんな考えが必要だろうか」をテーマとしてやりましたが、寄せてしまった分、どうだったのかというのは、すごく後から考えることが多かったです。

アクティビティ「ヘリウムリング」

こちらもKAIさんの本が詳しいです!

1グループ10人程度でフラフープを用意します。
人差し指を横にする形で頭上近くのフラフープを支えます。
そこから誰の指からも離れること無く、地面にフラフープをつけられたらクリア。
もちろん失敗はOK。何度でもやり直し構いません。制限時間は20分です。

今回もファンタジーの要素を入れました!

あお

あお

前回まほうのじゅうたんをクリアできたみんなだったが、僕らの仲間が捕まってしまった。救出したければ、この魔法のリングを使って、仲間をリングに通して欲しい。でも魔法のリングには使い方があって…

ヘリウムリングのアクティビティスタート!

結構簡単そう!!

子どもたち

子どもたち

どのグループもそんな感じからスタートしましたが‥

今回、3種類フラフープを用意しました。

重さがあるフラフープ、軽めのフラフープ、ジョイントタイプのすごく軽いフラフープ。

今回使用したのは、軽めのフラフープです。実はこのアクティビティは軽ければ軽いほど、難易度があがります。人数が増えれば増えるほど難しい…

「上手くいかないとき」や「対立が起こったとき」を仮定して考えているので、重いフラフープじゃ簡単かなぁと思ったのです。

予想通りなかなか上手くいきません。でもやはりここまでのPAや体験学習サイクルの積み重ねがあるので、どんなことも試す姿勢で、笑顔でやるなぁというのが第一印象。

対立までは起こらないまま進んでいきます。それは成長なのか、まだ成熟していない段階なのか。

結局、制限時間20分の中で、実際にできたのは1グループでした。しかも「対立」が起こらないような良い雰囲気の中で…

このグループには、前日にいろいろあったメンバーが全員入っていたので、かなり驚きました。ぐいぐいひっぱていたのは、そのメンバー。

子どもの底力に驚かされました。

他のグループは、「もやもや」が生まれているようでした。

プロジェクトアドベンチャーにおける振り返り

成功したグループは、自分たちの「良かったところ」を中心に挙げていました。

やっぱり失敗しても笑顔で、次に気持ちを向けてたところ。

子どもたち

子どもたち

わいわいした様子で振り返りが進んでいきます。

一方失敗したグループはお通夜状態。

誰かを責めることはないのですが、雰囲気はかなり暗かったです。

ボクも1つのグループに入って問いを投げかけてみました。それと同時にこのグループで出てきたことを全体の場でも扱いたいなぁと思いました。

この年、インプロパークのすぅさん、そしてインプロを学ぶ多くの方と出会ってから、ボクは「即興」でものごとを創り出すことを大事にしていました。

成功したのは、笑って楽しんだから、笑いが成功を生んだと思います。

アクティビティがなかなか難しかった。こういう緊張が高い場でも、言い合える雰囲気を作りたい。

試すことに夢中になってそれがずっと続いてしまった。もっと途中に作戦会議を入れたい。

失敗したときでも声をかけることは大切。

子どもたちの発言の中で、「声をかける人が少ない」というところを取り上げて…

あお

あお

前回は「課題達成のための温度差」が上がってきたけど、今回は「意見を言う人と言わない人」があがってきたよね?それについて、意見をたくさん言う人と、そうで無い人と両面から、できることはあるだろうか?

その問いについて近くの人と話した後、出し合ってもらいました。

意見を言える人側として…

気づかい、周りを見て声をかけること
笑いがある感じをつくること
「ひとりずつ言ってみよう」と話をふること
些細な表現を拾うこと

そして意見を言えない側としては、なかなか発言がありませんでした。

「自分は言わなくていいや」という気持ちがあった、と話してくれました。

最後に先生から‥

あお

あお

意見を言う人と言わない人、両方クラスにとっては大事なんだ。だからこそ、言わない人はどうしていくことができるか、みんなで考えたいから、この後ジャーナルに書いてね。どちらか片方じゃなくて、お互いが相手のことを考えて、その場に応じて、行動に移していくのが大切だと思いました。これから続く行事で上手くいかないことがあったら、そのときには今日のことを思い出して試してみよう。

参観していただいた先生からのフィードバック

あお

あお

どんなクラスに見えました?

自分の中の感覚に、耳を済ませられる静けさのあるクラス

わだかまりに向き合いながら、ゆっくりそれそれを溶かしていくクラス」という言葉が思いつきました。 活発に意見を言い合いお互いを助けあっている様子も印象には残っているのですが、青ちゃんのクラスにしかない、「これ!」というものを挙げるとしたら、私はそれかな。

Facebookの記事にも書きましたが、「道徳」の時間のときに、子どもたちがつらそうな顔をして、静かな声で語っている様子が印象に残っています。また、その中で、笑いあえるような雰囲気を作ることが大切だ、という意見が子どもたちから出てきたことについても、すごく考えさせられました。 みんなが、自分の中の、生の経験と向き合っている…生の経験を真摯に言葉にすればそれは受け入れられると信じているし、それが実際に受け入れられている。 そのこと自体が、本当に、すごいことだと思いました。 だからこそ、聞こえ方によっては、意見を言えない子どもを傷つけてしまいかねない発言も、単なる攻撃の言葉にならずに、その場所に根を下ろしていくのですよね。 言葉を発するその子自身も、その言葉を発することでなんらかの痛みを負っていることが、聞き手にも伝わっているから。

自分と他人が異なることが前提ではあるけれども、わかりあえない(かもしれない)人間同士として、相手を理解しようとすることを、あきらめない。 「チームビルディング」とか「他者理解」とかそういお題目が虚しく響くくらい、ラディカルなかたち《ともに在ること》を探求する関係性が作り出されていて、このコミュニティの成り立ちや今後をもっと知りたいな、と思いました。

この時のクラスは、まさしくつながりを意図的にデザインし始めたクラス、その強さっていうのが出ていたのだと思います。

先生の号令でピシッと動き回るクラスなんかでは無く、一人ひとりが振り返りを軸として、自分の体験学習サイクルを回しているクラス。それでいて周りの子の力を借りたり貸したりして、ナチュラルにお互いにも関われる。普段は自分のことを大事にしているけど、行事とかになると、お互いのことを大事にして、大切に考えて、集まったときも力を発揮できる…そういう自然なクラスでいたいなぁと常々思っています。

「道徳」では、ある子どもたちにとってヘリウムリングが、別の教材性をもっていたな…と感じる場面がありました。 大学生がそのこといついて、私とはまったく逆の立場から指摘していて驚いたのですが、わたしはヘリウムリングでの子どもたちの活動や振り返りを見ていて、これは、「うまくいかないとき、対立が起きたときどうするか?」というよりも、「あるゴールが示されてみんなでそれに向かっているとき、そこからドロップアウトしてしまう人たちやその思いをどう集団ですくいあげていったらいいのか?」という点にフォーカスした活動だったのではないか?と感じました。 うまくいかなかったチームの方が多かっただけに、「対立したときどうするか」「うまくいかないときどうするか」という当初に示された目的が、お互いを傷つけあうような振り返りへとつながってしまった。示された目的が、それであったことで、「言えなかった子」が、自分の感じたことを「ねらいとは関係ないから言うべきではない」と感じた、言い出しにくかったということはあったのかな、と思いました。

まさにズバリと言い当ててもらいました。

道徳の場合、必ず最初に課題があります。こちらとの整合性をはかりにいった分、やはりそこが不自然な形になってしまって…僕自身はすぅさんの影響もあり、即興で「意見を言う人、言えない人の違いについて考える」ことに焦点をあてて振り返りを進めました。

最初の課題とそことがぶつかり、中には言いにくそうにしている子もいました。

理想のファシリテーター像について考える

この時、いただいた問いについてはいまだに考えることがあります。ヒミツキチ森学園でもです。

今後の先生の役割は、コーチや、ファシリテーターに移ってくると思われます。今、ヒミツキチ森学園で、個別進度学習をしているのですが、教える役割を担いつつ、計画への後押しやエンパワー、ケアの側面が非常に強くなってきているのを感じます。

そして理想のファシリテーター像っていうと‥風越学園の副校長をしているアンディが思い浮かぶんです。

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アンディと の2回のPAJでのワークショップは、ボクに大きな変化をもたらしてくれました。

そんなアンディの姿をイメージしながら、創り上げた授業。うーん、少しは近づけたかな。。。

また、学び、向き合って作っていきたいと思います。

実践の記録として書きましたが、ワークショップを受けられることをお勧めします!

あお

あお

それでは、今日も良い1日を!

こちらの記事は音声でも聞くことができます!

併せて読んでほしい記事はこちら!

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