おはようございます。
夢見る小学校を同僚(ヒミツキチメンバー)で観に行けてよかったなぁと思ったヒミツキチ森学園のあおです。
この記事は、ペアづくりについて書いたこちらの記事の続きになります。
「ペアを決めて何をするのか」の質問をいただきました。
実際にペアで毎日続けていることとして、ペアトークがあります。
「オープンクエスチョンによるペアトーク」(以下オープンクエスチョン=OQ)これがボクのクラスにとって、学級序盤の柱になります。
ペアトークが柱に!?どういうこと?
まーくん
あお
そう思った方はぜひ観ていってください。
- 教室の中に対話の時間を作りたい先生
- 子どもたちの書く力・話す力を伸ばしたい先生
- 対話の型を学びたい教育関係者
早速見ていきましょう!!
音声で積み上げ型の学級経営を解説!
目次
オープンクエスチョンカードでペアトークをしてみよう!
このようなカードを全員に配って、カードを持ちながら、ペアトークを行なっています。
トークテーマは先生が決めています。
最初のうちは、答えやすいものから。
好きな食べ物とか、テレビ番組とか、好きな〇〇は答えやすいよね。
まーくん
そのうち、関係性が深まってくると、苦手な〇〇などバリエーションを増やしていきます。月曜日は、「土日に何してた?」が多いですね。
じゃんけんして、勝った人が最初に聞きます。負けた人が話します。1分後、聞く人を交代してもう一度行います。
そんな風にして、毎日毎日、積み重ねていきます。もちろんペアは変わりますので、昨日とは違う人と毎日話をします。
座席とかでやってしまうと、同じ人で固定されてしまうんですよね。
プラスならいいけど、マイナスの関係性も固定されちゃうおんね。
まーくん
ペアトークの効果は色々とあるのですが、ボクは大きく分けて4つだと思います。
- 対話する力が伸びる
- 関係性が深まる
- つまらないけんかが減る
- 書く力が伸びる
あお
こちらも順に見ていきましょう!
ペアトークで対話する力が伸びる!
ペアトークによって対話する力が伸びていきます。
ボクのクラスでは、朝と午後にサークルを作っていたのですが、いきなり全体に話すということはかなり難しいものです。
このペアでの対話でしっかりと下地を作ることで、少しずつみんなと話すことができる子が増えていくのです。
サークルタイムについてはこちら!
イエナプランでもペアのトークは推奨されているもんね!
まーくん
対話については「問い」が豊富にあることが大事です。
テーマはずいぶん時間をかけて、こちらが示していきます。すぐ子どもたちに任せるのではなくて、こちらの問いの持ち方(持たせ方)が非常に大事だと思っています。
ボクの場合は、まずは序盤は1対1でのペアトーク。ベンチを教室に置くようになってからは、ペアで隣に座るので、ベンチに座って、ペアトークを行っていました。
ペアトークで関係性が深まる
何よりも関係性が深まることが一番!
これはペアづくりでも触れましたね。
大事なのは、人間関係に流動性を保つこと。
初めて6年生をもったときに、今でも後悔していることがあります。
人間関係が凝り固まるのが怖くて、「同じメンバーで固まるのを禁止!」していたんです。
休み時間とかも含めてです。「禁止」と命令していたわけでは無いけど、そういうメッセージを繰り返し伝えていたし、態度にも出ていたんだと思います。
あお
ずいぶん極端な先生でした、反省しています。
それは明らかにダニエルキムの理論で言うところの「行為の質」から入っています。
そして無理矢理、クラスの仲が深まっている「成果の質」にもっていこうとしていたんですね。当時はまとまったクラスだと思われたい!自分の欲が強かったんだと思います…
実際このクラスはまとまりもあったと思うのですが、仲は深まっていなかった。仲が深まる様子を演じさせていたのだと後悔しています。
あお
一緒にいたい人といよう。でも授業とか毎日のペアでは、それ以外の人と仲良くなれるチャレンジ。
そうやって「誰とでもある程度OK」に挑戦していこうね。
って今では柔らかく伝えています。
おかげで中盤以降うちのクラスでは、関係性が深まりすぎて、道德のアクティビティでは対立が起こりにくいなんて一面も。。。
他の方の言葉を借りると、お互いのことをゆるやかに考えた、しっとりした教室にうつるようです。
ペアトークでつまらないケンカが減る
ダニエルキムの理論
「関係の質」の向上は様々な場面に波及していきます。
OQのペアトークによって小さないざこざがなくなるんですね。
ここ数年、ボクのクラスでは本当に小さな喧嘩が起こらないんです。大変なクラスもありましたが、そのクラスでさえ日常的に喧嘩は少なかった。それはこのOQによるものだと思っています。
OQが使えると、相手の話していることの奥への理解が深まるんです。
あお
表面だけではなく、奥が見えるようになり、しっかり聞き切るんですよね。
小さな喧嘩の大半が勘違いや意見の食い違いによるものです。そこへの理解ができるようになると、喧嘩やもめごとはぐんと減ってきます。
また、コミュニケーションの総量が増えると、相手への理解も深まっていきます。
○○だったらそう思っても当然か!
子どもたち
そうかそうか、それが言いたかったのね。
子どもたち
なんて、相手の言いたいことや、やっていることの裏側に目がいくようになるんです。
オープンクエスチョンのペアトークで書く力が伸びる!
OQでのペアトークを続けていくと、階層がどんどん下がって相手の話すことを深掘りできるようになってきます。
あお
この深掘り、相手だけではなく、自分にもできるようになるんです。
パワーアップされるんだね!
まーくん
セルフオープンクエスチョンといって、自分にOQをかけることで、書く力がぐんと伸びていきます。
「具体的なエピソードは?」「例えば?」など、自分自身にOQをかけながら書いていく練習をしていきます。そうすると、階層が第一階層、第二階層と内容自体が深まっていきます。
例えば…
今日野球の大会がありました。
(というと?)
新チームでの新人戦で○○と対戦しました。
(具体的なエピソードは?)
2アウト満塁で回ってきて、逆転のタイムリーヒットを打ちました!
(どんな感じ?)
ドキドキしてバッターボックス入ったときには手が震えたんだ。でも仲間の方を見たら、ぐっと力が入って集中できた。新チームになって初めてチームに貢献できた感じ。嬉しいんだよね。
こんなふうに、自分にOQをかけながら、書く力がぐんと伸びてくるんです。
国語の学習との相性も抜群。
色々な単元と結びつけながら、書く力はぐんと伸びていきます。
ボクは振り返りジャーナルと連動させて、取り組むことが多いです。
ジャーナルはこちら!
【まとめ】ペアトークの対話を毎日続けること
学級の初期には、ペアトークの量をとにかく積み重ねていきます。
朝と帰りにオープンクエスチョンで問う練習。授業も含めると1日5回ぐらいできますよね。
十分慣れてきたなぁと感じたら、サークルタイムなどに広げていきます。授業でも使えるのが当たり前になり、奥の階層まで子どもたちがお題を考えてくれていて、勝手に進んでいく感じです。
ペアトークにシャベリカを使った年もありました。
ぜひぜひ年間通じてやってみてくださいね。
あお
それでは今日も良い一日を!
ペアトークも含めた学級経営をまとめた1冊はこちら!
ぜひ手に取ってみてください!
まーくん
音声で積み上げ型の学級経営を解説!
学級経営まとめはこちら!
ペアの作り方はこちら!