2冊目の著書!「プロジェクト活動」のススメ

「教員は忙しい?」勤務時間・労働時間から考える結論

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あお

あお

あお先生です。よろしくお願いします!

「あおやまーくん」です。3年目に担任した女の子がキャラクターとして作ってくれました!

まーくん

まーくん

あお先生

あお先生

ヒミツキチ森学園の先生

プロフィールにもあるように新しい働き方、在り方を提案する先生|一般社団法人PLAYFUL|ヒミツキチ森学園グループリーダー|元公立小学校教諭、15年勤務全学年経験|振り返り・ライティングスキルなど1on1 の実績多数|「先生が知っておきたい仕事のデザイン」出版。雑誌・書籍への寄稿等執筆多数

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おはようございます。

妻の実家のお義母さんが来ると、美味しいものをホイホイいただき少し太る学習能力がない「あお@aosenn」です。子どもか(笑)

さて、突然ですが、「学校の先生は忙しい」は世間に浸透している気がしています

これ、ボクが初任の頃には言われなかったのですが、最近は保護者にも「大変お忙しい中、すみません。」や、「先生、お忙しいですよね?」って言われることが多いです。もう「学校の先生は忙しい」は世間の常識です

でも、「子どものことで対応できないほどじゃないよ。」って毎回思ってしまうのです。

あお

あお

お忙しい中って、それ仕事だから。。。

あまりに恐縮されるのもどうかと思うので、いやいやといつも苦笑いをしていました。

今日は小学校の先生であるボクの勤務時間や労働時間を振り返りながら、「本当に学校の先生って忙しいのか」を考えていきたいと思います。

この記事の信頼性
  • 15年公立小学校に勤務。全学年を担任。
  • 制度も活用しながら、色々な働き方を模索。

早速いってみましょう!

まーくん

まーくん

学校種、経験年数、学年により忙しさは多様

学校種、経験年数、学年により忙しさは多様

正直、先生の忙しさはいろいろな要因によって変わるのだと思います。

学校種でいうと「小学校の先生」は、基本的には部活がない為、比較的勤務時間の終わりは短いと思います。近隣校の先生と話すと、中学などはボクらよりかなり多いです。そして土日も部活があります。

それが、中学の先生諦めた理由だもんね。

まーくん

まーくん

あお

あお

はい、野球部の顧問には憧れましたが、15年前にサクッと判断しました。

中学や高校の先生という選択肢はなかったです。

また、「経験年数」によっても変わってきます。

正直、ずっとプレイングマネージャーという構造的欠陥を持っている小学校のシステムからすると、年数が上がるにつれて、仕事時間は増えるのが一般的です。

この辺りは、15年勤めた小学校の構造的問題点とその攻略法をお読みくださいね!

そして小学校の場合、「学年による忙しさ」が顕著です

ボクは昨年初めて2年生を担任させてもらいました。2年生には行事やイベントごとも少なく、ずいぶん学校にいる時間が短く感じられます。5時間の日もありますしね。

それに対して6年生は学校全体に関わることが多く、問題も多様化していて解決までにも時間がかかります

あお

あお

労働時間による比較を次で見ていきましょう。

実際の時間外勤務の時間をもとに忙しさを比較する

実際の時間外勤務の時間をもとに忙しさを比較する

さて、ボクが昨年度が2年生、その前が6年生を担任していた為、「時間外勤務の時間」から2つを比較したいと思います。

まず6年生ですが、基本的には7時に学校に来て、18時半ごろに帰る生活をしていました。次女が1歳だったこともあり、妻はまだ育休で休んでいました。長女の保育園の迎えは妻が担っていてくれたんですね。育休中だと、16時半には迎えに行かなくてはいけないことになっています。

残りたければ、いくらでも残れる状況ってことだね?

まーくん

まーくん

あお

あお

必然と遅くなるよね。。。

毎日3時間の時間外勤務なので、週に60時間ぐらいでしょうか。実際に50〜60時間だったと思います。

途中、いろんな要因でファッション残業もありました(笑)主任として残らなくちゃいけないってやつです。

そして2年生の記録です。

低学年ということで5時間で終わる日もあります。またフレックス勤務をさせてもらっているので、朝の時間外勤務は0分です。

放課後の勤務は17時15分までが定時となり、基本的には17時半に退勤する毎日です。

ボクが帰った後、きっと突発的に起こったタスクを学年のメンバーがこなしてくれることもあるので申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、お迎えが長女と次女で2つあるため、この時間に出なければいけません。

奥さんもお仕事に復帰したしね。

まーくん

まーくん

毎日15分ほどの時間外残業なので、週で2時間は上回らないはずです。月だと10時間いかないです。

この程度なら「見なし残業」としている企業も多いため、この残業時間は少ない方だと思います。

ただし、これはフレックスを使っている特殊な場合です。普通に勤務した場合、今のボクだと残業時間は20時間から40時間の間ぐらいでしょうか。若い先生だと60時間から80時間の間ぐらいに感じます。

んで、残業代が0だもんなぁ。。。

まーくん

まーくん

あお

あお

割りに合わない忙しさってことになるよね。

「割に合わない忙しさ」が言い得て妙で、まさにその通りだと思っています

だから労働時間が短くなる学年を選ぶのは違う

だから労働時間が短くなる学年を選ぶのは違う

前で述べたことを比較して置いておきます。

勤務時間の比較
  • 2018年度6年生  50〜60時間
  • 2019年度2年生  10時間(フレックス勤務による)
  • 普通に2年生担任  20〜40時間
  • 若い頃6年生担任  80〜100時間(10年ほど前)

あお

あお

以前6年生を担任していた頃、まだ子どもが産まれる前の時間外勤務の時間も入れてみました。

多すぎるだろ!?

まーくん

まーくん

馬車馬のように働いていましたね。学校の主のごとく(笑)

さて、では学年を選んで短い時間働くことや若いうちから定時退勤すること、それ自体が目標となっていいのでしょうか。

やっぱりそれは違うと思うんですね。

若いうちは仕事量が少なくて当たり前なんです。今思い返すと、2校目が単学級の学校で、どうにもこうにも仕事が回らなくなり、発狂するという経験をしていました(笑)

6年生を担任することは、難しさや辛さ、忙しさもありますが、その分、一緒に卒業という節目を迎える喜び、一つのことを達成する嬉しさを感じることもできます。

この辺りのことは、長縄3分間の八の字跳び、小学生が最高記録を生み出した本番までのストーリー!に書いてあります。ぜひお読みください。

経験を積むことで、やることの見通しを持てるし、最高学年を受け持つと学校全体がどう回っていくかがわかります。

あお

あお

ボクが4回6年生を担任させてもらったのは、ありがたかったなぁ。

何事も経験しないとわからないことはある。若いうちの多忙さは、30代40代で効いてくると思っています。

先生の忙しさを解消するためにできること

先生の忙しさを解消するためにできること

さて、こんな時間勤務となっているのがわかったのですが、2校目から3校目にかけて色々取り組んできたことがあるため、それを紹介します。

自分のやるべきことを最適化する!

タスク管理というものを学んでから、自分のやるべきことの効率化は心がけています。タスクのログをとり、そこを減らしたり工夫したり、毎週の週次レビューで振り返ったりしています。

週次レビューについては、先生のタスクマネジメント④週次レビュー編を。

実際のログから見る忙しさは、小学校教員は多忙で疲れる?記録から見る忙しい時期と先生の働き方のヒントをお読みくださいね。

忙しい中でも俯瞰的にやることを眺めることで、確実にできることは増えてきました。仕事上の落としも少なくなりました。

時間を奪う悪魔から、遠ざかる

時間を奪う悪魔というのは、突発的なタスクだったり、止むを得ない対応だったりします。そこはもちろん対応していくのですが、普段からそれを予防することを意識していますか??

ボクはクラス内の人間関係については、「つながりづくり」を年間を通して心がけています。

教室の人間関係が変わる!つながりづくり①小学校での毎日のペアづくりに書いてあります。

子どもたち同士のトラブルもありますが、深刻なものが少ないのは、きっと「つながり」が学級の基盤になっているからです。

また学年での風通しの良さも大事なので、今年度は振り返りを一緒にしています。

「学年で振り返り」が先生の関係性を劇的に変える!は多くの先生に実践してほしい!

これは児童情報の共有といった仕事の面もありますが、「分かち合い」という心情面でのケアも兼ねていることがやっているうちにわかりました。お互いの言うことや考えることがわかるので、働きやすくなります。

毎年、どの学年でもできることじゃないとは思いますが、トライする価値はある大事な取り組みです。

多忙感が勤務時間を伸ばす最大の敵!

忙しさというよりは、「忙しい気持ち」、もっというと「焦りや不安の方」が、身体にはダメージを与えます。

そこで「ステイトメント」です。常に自分は何のために働いているのかを確認できる軸が必要です。

また、自分から仕事を仕掛けることも重要になります。仕事に追われるのではなく、仕掛けていくことで、こちらがワクワクしてきます。

ワクワク感のような感情にセンサーを張って仕事をしていくことで、先生の仕事もかなり前向きに取り組めるのではないでしょうか。

まとめ 教員の労働時間・勤務時間について

まとめ 教員の労働時間・勤務時間について
今日のまとめ
  • 校種、学年、経験年数によって忙しさは多様。
  • 「割に合わない忙しさ」が先生の実態か。
  • だからって労働時間が短くなる場所を選ぶのも違う。
  • 忙しさ解消のためにできることはある。

いかがだったでしょうか。

一概は言えませんが、もう「学校の先生は忙しい」は世間の常識です。そこをどうクリエイティブに乗り切るからは、個人としてのプレーヤーだけでは限界があると思います。

国や県の施策を、ぜひ願っています。

あお

あお

それでは今日も良い一日を!

もし、それでも多忙さが限界に来たらお読みください

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