おはようございます。
挑戦を続けることで、いろんな縁をいただけるんだなぁと感動するつながりに涙する「あお@aosenn」です。
さて、今日は「サークル対話」についてお話ししたいと思います。
実はイエナプランのこのサークル対話、ボクもまだ学習中です。
学校の中でも取り入れてきて、昨年、初めてベンチを置く教室を実践することができました。
ヒミツキチ森学園でも、オンラインで朝と帰りのサークルを行っていますが、まだまだボク自身が、完璧に理解したわけじゃありません。
今も、みん職でリヒテルズ直子さんの講座のFTをさせてもらいながら、学んでいるところです。
学習中ながら、そのプロセスもこのブログに載せていこうと思い、書いてみることにしました。
- サークル対話って何?
- サークル対話ってどうやるの?
- サークル対話のイメージが知りたい
こんな方に読んでいただけたらと思います。
あお
それでは早速行ってみましょう!
学園サークルの概要はこちら!
目次
どうしてサークルになって対話するのか?
ところで、どうしてサークルになって対話するの??
まーくん
あお
数年続けてきたけど、こんなことが理由としてあるよ。
- 尊重の積み重ね
- 分かち合い
- 顔が見えて話をする
サークル対話は尊重の積み重ね
第一にお互いのことを尊重する文化を創るという目的があります。
サークルになって、お互いの話に耳を傾ける。自分はあなたの話を聞きますよ、っていう尊重をしっかりと相手に示すことは大事です。
毎日、毎日その練習をしていきます。
相手の話に心を向ける、ポジティブな反応をする…自分を大事にされた経験が重なってくると、次は誰かを大事にします。相互尊重の積み重ねがサークルでは起こっています。
だからリヒテルズさんも、サークルに参加しないのは違うって話してたんだね。
まーくん
あお
参加しなければ自分が社会でどうあるかも判断できない。この参加は絶対なんだね。
サークル対話でみんなの顔が見える
シンプルに、輪になればみんなの顔が見えるということもサークル対話をする理由の1つです。
学級会の形と机の形にこだわる先生もいますが、どう考えても全員の顔は見えません。
この全員の顔が見えることは不思議な安心感と一体感を生み出します。
いつだったか6年生の担任をしているときに、普段作らないサークルを作ったんですね。するとボクの目から自然に涙が出てきたんです。
あお
あぁ、もっとこうやって話したいなぁって。
なんだろう、安心感というか一体感というか、それ以上のみんなでいる何かが生まれていたんだと思います。子どもたちもなんか笑顔になっていて、その時のことを今でも覚えています。
サークル対話はお互いの感情の分かち合いを生む
朝のサークルの時に、おじいちゃんがなくなってしまったことを話してくれた2年生がいました。
「どんな気持ちだった?」
「今、どうしておいてほしい?」
丁寧にその子の言葉を拾いながら、みんなの空気が変わるのを感じました。
その後、いろんな子が同様の経験(死)について、話しました。
最初に話した子もみんなの話を聞き、すっきりした様子でした。
サークル対話で分かち合っているのは、言葉もそうですが、感情でもあります。
お互いの感情を分かち合うことで、少しずつ友達のことがわかります。
それはゆっくりと地道な日々の積み重ねなんですが、確実にクラスの雰囲気を作っていくんです。
サークルの種類とそのルール
さてサークルにはどんな種類があるのでしょうか??
こちらの一冊から見ていきましょう。
サークル対話の種類
対話には次の種類があると書かれています。
- 自由発言サークル
- 読み聞かせサークル
- グループ会議サークル
- 振り返りサークル
- 読書サークル
- 時事サークル
- 哲学サークル
- 観察サークル
- 作文・詩サークル
- 英語サークル
- 報告・発表サークル
たくさんの種類があるんだね!
まーくん
あお
これをどのタイミングでどうやるかは、子どもたちに相談しながらグループリーダーが決めていきたいね。
ボク自身も主に、上から4つのものしか、サークルとしか体験したことはありませんでした。
いろんな種類を行っていきたいです。
ここに「催しサークル」が加わると思っていて、まぁそれも温かい場なのでご紹介しておきますね。
サークル対話のルール
本に書いてあるルールは次の通りです。
- グループリーダーもグループの一員としてサークルに参加する。
- 参加者全員が他の参加者の顔が見えるように、できるだけ綺麗な円形か楕円形をつくる。
- 何かを観察する時は、サークルの中にはあにもおかない。机やノートも使わない。
- 教室の中に、いつも全員がすぐに話になって座れる場所を用意しておく
- メンバーが座る位置は決まっていなくても良いが、座る位置をめぐって子どもたちがもめることのないように、いつでも全員がすぐに話になって座れる場所を用意しておく。
- グループリーダーまたは子どもたちのうちの誰かが対話のリーダーになるが、全ての発言が主体的なものとなるように、指名して発言を強制しない。
- 発言者の話は途中で遮らず、全員必ず終わるまで待つ
- 誰も発言者の言葉を否定、嘲笑、罵倒しない
- サークル対話は15分程度にとどめ、長すぎて参加者が飽きることのないようにする。
- サークルの種類は毎回変化をつけ、惰性的な参加にならないように気を付ける。
最後の年は教室にベンチを置かせてもらいました。
床に座ることも十分なのですが、学習中の活用や、その他のシーンのことを考えるとベンチに座るってことは、理想的なカタチかと思います。
床に座ったことも、椅子で作ったこともあったしね。
まーくん
その際、毎日のペアで座ることをお願いしていました。今日のペアと一緒に必ず座り2ペア(4人1組)でベンチに腰掛けていました。
この位置は基本1日の中では変わりません。朝、ペアが決まったら、場所を選び、その日はそこに座ることで、確実に座る位置で揉めないようにしていました。
あお
桑原先生の教室を以前見学させていただいた時も、座る位置は決まっているって言ってました!
この辺りのルールも、子どもたちと話し合っていけるといいですよね。
どのタイミングでサークル対話の時間を取る?
サークル対話って毎日どの時間でやっていたの?
まーくん
あお
それを説明していくね。
毎朝の朝の会の代わりに、朝のサークルを作っていました。
朝のサークルでは、お題を出して、話していました。
- 今話したいこと
- 昨日、家であったこと
- 今日楽しみなこと
などが基本で、お互いの様子を聞き合っていました。
ペアと連動していて、最初のうちはペアトークでお題を出して、話すうちにだんだんと、全体でも話せるようになりました。
あとは、帰りのサークルです。
最初は帰りのサークルでいろいろやろうと考えていましたが、どうもこれは文化と合わないなぁと思っていました。
帰りはみんな早く帰りたいものです。
確認と連絡ぐらいにして、主なサークルを、昼休み(掃除)と5時間目の間に持ってくることにしました。
あお
5時間目の授業の最初って感じです。フレックス制度を取っていたので、朝の時間に学習時間を15分使っていたので、その分ここはクラスの時間としていました。
この昼のサークルでは、主に読み聞かせサークルや、グループ会議サークルを行っていました。
子どもたちの悩みを解決するために、プロジェクトが立ち上がり、ニコニコ会議プロジェクトにこの時間の進行は任せていました。
朝と昼、そして帰り、三回はサークルを行い、それ以外でも授業の最初や最後で集まることがありました。
まさにサークル三昧!!
まーくん
毎日の積み重ねで、クラスが変化していくのを感じました。
サークル対話の具体例
さて、ある日の「グループ会議サークル」についてお話しします。
最初には、コンプリメント(ありがとうなどの感謝を言う場)を設けていました。
学級目標でもある「ニコニコ2組」からとった「ニコニコタイム」。友達のついニコニコしちゃうような活躍や、成長を相手にフィードバックしてあげる場です。毎日15人ほどが発言してくれていますが、これがなかなかステキな場で、みんなエンパワーし合っています。
個人や1対1でのエンパワーが全員に伝わる良さがサークルで行うことで生まれます。
「〇〇さんが、ほうきをそっとしまってくれて嬉しかったです。」
「友達が楽しかったね!って言ってくれて、その一言で元気が出ました。」
こういう一人ひとりの温かさが、クラスの温かさを作っていきます。
ボクのクラスでは議題箱に悩み事を書いて入れていました。
この日の議題は、
「掃除の廊下のバケツの水がこぼれている。どうすればいい?」
でした。
ニコニコ会議プロジェクトの3人が進めていきます。
「さっき先生にiPadで写真を撮ってもらいました。見てください。」
「この水、このままだと転んで危なそうです。みんなで考えてみてほしいだよね。」
カードを入れてくれた子が相談しています。
この後1分ほど時間をとって、トーキングスティックになっている今日の人形を回していきます。この人形を持っている人だけが話す、あとは聞くっていうルールです。
「なるべくしゃがんで絞る」
「水をこぼした人がぞうきんでふく」
「水を少なめにする」
「バケツを誰かが抑えておく」
「教室の中にバケツを置く」
いろんな意見が出されていきます。
もちろんパスもOK。このトーキングスティックは2周回るので、1回目に言えなくても、もう一回チャンスがきます。
誰かの意見を否定することもありません。
そうなんだね、から触発されることもあるからです。正しさはそれぞれが持っていて、それをぶつけ合うことは意味がないってことをわかってきているこの時期でした。
「やってみたい解決策に手をあげてください!」
2周回って、みんなの問題だから、みんなで手を挙げて解決策を選びます。
一応ルールとして決まっていますが、その辺りは柔軟に、ボクは型通りのものをやる必要はないと思っています。
この日は結局
「バケツの中に絞った水をあてたくなるような魚を浮かべる」
というアイディアになりました。
早速生き物プロジェクトが、魚のおもちゃを作ってくれてました。
ここまでで15分から20分です。
これも毎日積み重ねるの??
まーくん
あお
月と金曜日は5時間目を音楽にしてたから、火曜・水曜・木曜の3日間に落ち着いたね。
サークルで「話し合えばいいっていう場があること」は大きいのです。この場があるとないとだと、きっと一人一人の感情が違うと思うんですよ。
困ったら自分で解決にチャレンジしてみて、ダメならニコニコサークルで話し合おう。
そう考えられる安心感ってあるんだと思うんです。
自分たちの問題を、みんなで責めずに議論する場があること。
教室の文化の醸成に一役買ってくれます。
まとめ ソーシャルディスタンスを保って
いよいよ首都圏でも分散登校が始まろうとしています。
すぐにはサークル対話をする機会はないかもしれません。
隣の席の人と距離を保ちながら1対1の対話ならいいと思うよ!
まーくん
あお
ボクもクラスの初期は徹底的にそこにこだわって、対話を積み重ねていました。ベンチを置いたのも10月でしたし。
まずは、そこから。
サークル対話が普通にできる未来を願いながら。
ボクもヒミツキチ森学園でサークル対話を試し、続けたいと思います。
あお
それでは今日も良い一日を!
サークルになることについては、次の記事もどうぞ!
学園サークルの概要はこちら!