おはようございます。
ジューサーが壊れた時に、中身が飛び散るのはやめてほしいと願っているヒミツキチ森学園のあおです。
さて、今日は学級崩壊についてです。
小学校の先生だったら、誰しも経験した、もしくは経験しそうになったり、間近で崩壊を食い止められなかったということはあるのではないでしょうか?
その学級崩壊ですが、11月と2月に多いということがよく言われているんですね。
なんで11月と2月なのー?
まーくん
あお
今日はそこについて考察してみました。
結論から言うと、先生が原因になっている場合と、学級のシステムが原因になっている場合があると思うのです。
今は、学校現場からは離れていますが、現役の先生たちの伴走を月5、6人ほどさせてもらっています。伴走だけではなく、毎月90分ずつ対話する時間があるので、その先生たちの話から見えてきたことからも、考察してみました。
それでは早速いってみましょう!
まーくん
こちらは音声でも解説!
目次
11月の学級崩壊の原因、担任にあるの?
まず大前提として、学級崩壊は先生のあり方で起こるものだと思っています。
そうなの!?
まーくん
あお
いろいろ見てきたけど、そこが一番大きいね。
先生の言動で、子どもたちにいい影響があることも多いですが、時にそうではない時もあります。自分の行動が、明らかにマイナスになっているなぁと感じる時があるんです。
あお
そこを深掘りして振り返り、考え続けてきたので、今まで崩壊せずに先生ができたのだと思っています。
ボクは自分のことが良い先生とは言えませんが、続けてこれているのは、振り返ってきた賜物だと思っています。
30人いたらいろんな子がいるわけです。中には自分と合わない子もいるのは当たり前です。
みんながこっち向いてくれているっていう幻想を描くのはやめましょう。合う子もいれば合わない子もいる、じゃあそのアプローチの仕方をどう考えればいいかってことが大事ですよね。
この本がその辺は詳しいですよ!
みんなに対する行為を同じにするのが公平ではなく、その人にあったアプローチを変えながら、幸せに感じてくれる人を増やし、いずれみんなに広げていくのが「公平」だと思うんです。
それでは、学級崩壊を招きやすいタイプは、どんな先生なの??
まーくん
あお
わかりやすく、こういう場合があるよ!ということで分類させてくださいね。
全てが担任の先生のせいと言っているのではありません。
後半にもありますが、ヒューマンエラーじゃなくて、システムエラーを見るべきだと思います。
便宜上、先生の種類で分類していきます。
崩壊の原因は、圧倒的な力技タイプの担任?
「女帝」とかいう言葉が一時期流行ってましたが、いわゆる「王様タイプ」の先生ですね。
自分の言うことが全て、子どもたちをどちらかと言うと規律や恐怖で支配するタイプです。
子どもたちは、しっかりと動いているので周りから見ても一見気づかないのですが、子どもたちの心は冷やされ続けています。
それが重なり溜まっていく。
夏休みでリセットされたとしても、夏休み明けから3ヶ月が経つ11月頃に、溜まったものが吹き出る可能性があります。
誰かの反抗だったり、先生側のミスが発端です。
このタイプの先生にも、いろいろな人がいて、教室内のリーダーの心を掴むタイプがいるんですね。そうするとなんとか3月までクラスは続いていくと思います。
あお
かつての自分のことを言っているみたいで、冷や汗が出ます。2年目の教室なんて、本当にこんな感じでした。
しかしながら子どもたちの力関係が読めなかったり、クラスの中にいる頑張っている子たちの心が離れ始めると、厳しいものに変わります。
このタイプの先生で、「近年、なかなか指示が通らない」と感じている先生は多いのではないでしょうか。
崩壊の原因は、策なきクラス経営タイプの担任?
実はこのタイプが今増えている気がしているんです。
学級経営の策がないと言うか、策がうてない先生が増えているのが実感です。
子どもたちが伸びていかない。
成長への期待感が無い分、11月ごろに自分への期待がぐっと下がってしまい、その余力が別のところに向いてしまう。子どもたちが、力を持て余してしまっているんです。
あお
ここは、後半でも詳しく解説します。
友達や教師を攻撃する、ものを壊すなどの、違った形で現れてくる崩壊パターンです。
これって策がなくて当然というか、難しいことなんです。
例えば若い先生が今一番追われているのが、授業の準備や事務仕事です。特に学校全体に迷惑がかかる部分は優先されているのは当然です。さらにいうと、今の先生方はコロナで対応の方に追われているでしょう。
そうなると、学級経営って一番後ろ回しになっているのではないでしょうか。
経験年数が増えても「学級経営に策がない」という先生は、少しずつ増えている気がしています。
これは個人として子どものつながりをつくる、集団としての高まりをつくる、それを一年間でデザインしている…そんな総合的な視点が必要なので、ぜひ学んで欲しいところです。
ボクのやり方はこちらに書きました!
最終的に崩壊する原因?魅力第一主義タイプの担任
最後に、先生の魅力で子どもたちを惹きつけていたタイプです。
人柄だったり、見た目だったり、惹きつけることができる人はいるわけです。「なんとなくクラスが上手くいっている」っていうタイプですね。
しかしながら1年間それで惹きつけるのは無理です。
完全なる飽きからくる崩壊です。策もないし、規律もないし、一気に崩れるんですね。
30代40代と年齢を重ねると…惹きつける魅力だけだと限界があります。
あお
ボクは若い頃、飛びつくように子どもたちが寄って来ていましたが、これがいつまでも続かないよなぁと危機感を感じていました。
ボクに寄ってきているのは年齢が近いからだ、これは自分がすごい先生だからじゃない…そう言い聞かせながら、外に学びに行っていました。
不安からくる思い込みの部分もありましたが、今振り返っても本当にその通りだったと思っています。
近年のボクみたいに、男子からも女子からもカンチョーをされるという謎の魅力とはまた違うかなと思いますが(笑)
明らかにその魅力が落ち、決まった学年しか任せられないタイプは、確かに存在します。
学級崩壊はシステムで起こる?
ちなみにボクの周りでは、あまりこういうタイプの先生が見られず、いつも貪欲に学んでいる方が多かったです。
みたことも少なかったし、そうなる前に助けていたよね。
まーくん
ここで考えておきたいのは、いずれかの気質は誰でも少ならからず持っているということです。
主任という立場上、少し見せる(特に力技を)ことが0だったかというと、そうではありません。立場によって、立ち振る舞いが変わるのはあることです。
つまり担任の先生の責任で起こる学級崩壊もあるけれど、担任の先生に責任が全てではないのです。
そんなに単純なことじゃない。様々なシステムが反応しあって起こるのが学級崩壊です。
あお
担任一人のせいにするんじゃなくて、それを起こしているシステムをちゃんと見ていく必要があります。
そうじゃないと、「学級崩壊立て直し」の職人のような先生がやって来て、また「担任が一人で責任を持つ」システムが繰り返されるだけです。
一番、よくない現象だよね。。。また個の力でなんとかしようというんだから。誰も幸せにならない。
まーくん
では、システムとして学級を見て行った時にどんな原因で11月が難しくなるのでしょうか。
そこを見ていきましょう。
子どもたちの伸び幅が設計されていないケース
1つ目は、子どもの伸び幅に無頓着なケースです。
子どもたちは、1年のうちにも成長して、個人としてもクラスとしてもさまざまなことができるようになってきます。
当然、4月と10月では大きくできることが変わってくるはずです。
子どもたちの成長に合わせた設計をしていくのが学級経営で、経験のある先生はこのあたりがすごく上手です。
そりゃ当然、どんなことが原因で、崩壊に向かっていくの?
まーくん
この伸びを設計していない場合がありますよね。
子どもたちはできるようになっているのに、ずっと変わらないシステムを活用していたりします。
具体的には、子どもたちは漢字のやり方はわかっているのにも関わらず、まだ時間がかかる漢字の指導方法にこだわってしまっている。
子どもたちは、お互いの対話ができるようになっているのに、ずっと「好きな〇〇」みたいな対話を続けているるわけです。
あお
めんどくさいのか、変えるのが億劫なのか、それともその伸び幅が見えていないのかいろいろありますが、この伸びを設計できていない先生は、意外と多いのではないでしょうか。
または先生側は伸びを意識している、見えているのだけど、どうやって伸び代を設計するのか、これが子どもたちに共有されていない場合です。
子どもたちとしては今まで通りにやっている、でも先生はもうちょっと上を見ている。
先生だけが頑張っているけど、理想通りの動きをしない子どもたちを見て、先生が焦ってしまっているのです。
これは、そもそもやり方や、次の伸び代の作り方が子どもたちに共有しきれていない場合があります。
そんな時はどうするの?
まーくん
あお
プログラムデザインを使って、戦略的にクラスを見る方法を学べばいいと思います。
コミュニケーションが広がる素地が作られているか
もう1つは、コミュニケーションの素地がちゃんとあるかどうかです。
コミュニケーションは、量と質、ともに大事です。
量は、毎日自分の仲良しな人以外にも、クラスのいろんな子とコミュニケーションを取れているでしょうか。
先生とはどうでしょうか。
まずは量を確保する必要があります。
さらには質です。
コミュニケーションには質も重要で、学習の中、毎日の暮らしの中で、さらに深まるための施策があるでしょうか。
これらの積み重ねを甘く見ていると、簡単に学級は崩壊していきます。
でも、積み重ねていくと、11月が収穫期に変わります。
え、そうなの!?
まーくん
あお
そうなんです、コミュニケーションは甘く見ないほうがいい。
本当です。
子どもたち同士のいざこざも減ります。
ほとんど職員室の電話(保護者からのもの)も鳴りません。
どこに力を入れるか、どこにコストをかけるかということです。
ビジョンと振り返りで、クラスをつくる
学級のシステムや起こっていることを学び、ボクにも手助けできるアプローチがあるんじゃないかと思っているんです。
そんな想いでこちらの講座続けてます!
さらに、ビジョンはどう作り、振り返りはどうすればいいでしょうか。
この辺りは、教員の方の伴走を続けさせてもらっている理由です。
一人じゃ絶対に続かないし、堂々巡りになります。
振り返りにも技術があります。
あお
もしよかったら、お手伝いさせてください!
根本にあるものとして、一人で担任をする時代は終わったと思っています。
担任が2人いれば、今まで触れてきたタイプが武器に変わるんですよね。
タイプの違う先生がいれば、明らかに補完しあえる。もうそういう関係じゃないと、クラスって成立しないと思うんです。
あお
ただ、すぐには学校の中のシステムが変化しないですよね。
それを待ち望んでいては解決はしません。
ここで1つの考えを話すと、崩れ始めてからでは遅いので、予防をしていかないといけません。予防の難しさは、今見えてないものをイメージしながら、対策しなきゃいけないんです。
一人ひとりの学級をデザインするという視点が大事になります。
この予防という観点からも有効な学級経営の施策は1冊の本にまとめてあります。
ぜひ手に取ってみてください!
まーくん
ば、番宣の技術!?
まーくん
あお
それでは今日も良い一日を!
こちらは音声でも解説!
踏み込んでさらに言語化したのがこちらに掲載されてます
崩壊をしない第一はつながりがあること