おはようございます。話題の音声SNS、Clubhouseにハマりつつあるヒミツキチ森学園のあおです。
先生である皆さんは授業の予習をどのようにやっていますか?
ボクも満足にできる年とそうじゃない年、色々とありました。
特に高学年を担任すると、学習内容も難しい上にやることが多く、捻出時間が難しいってことありませんか?
君も4、5、6年が割合、多かったもんね。
まーくん
そんな中ですが、授業の質だけは決して落とさないように、様々な工夫をしてきました。
そのうちの1つが、「単元まるごとデザイン」です。
やっている方は当たり前のように、でも意外と「初耳!」という方も多いのではないでしょうか?
今日は単元を丸ごとデザインすることの価値ややり方について、お話ししたいと思います。
- え、単元でデザインするの??と驚いている方
- 他の先生がどういう方法で授業を組み立てていたか知りたい方
- どの程度の単元のデザインを考えていていたか興味がある方
最後には、ヒミツキチ森学園での授業の組み立てについても、お話しできればと思っています。
あお
早速いってみましょう!!
目次
授業がうまくいかない教員が陥る「その日暮らし」
忙しいとこうなっちゃうんですよね。
授業の準備がその日暮らしになっちゃう。
でもそこを脱却していかなくてはいけないのです。毎時間、「今日はどうやってやるんだっけな?」ではかなりきつい。子どもたちもきつい。
先生の思考がぶつ切りだと、当然学んでいる子どもの思考もぶつ切りになります。
とはいえ、まとまった教材研究の時間もないんじゃないの??
まーくん
あお
学校全体の仕事、学年の仕事を進める中で、どうにか捻出できないか考えていかないとね。
なかなか、この時間を取れないことは、システムの問題です。
とはいえ、学びの時間を豊かにするには、授業を準備する時間を捻出していかないといけません。
そして、ここに力を入れることで、時間が生まれてくるということも言えるんですね。先生が一番やっているのが授業なのは間違いありません。
授業がしっかりと回るということは、それだけで子どもたちの信頼も集まります。
学校が楽しいって思ることに繋がります。
上手くやることはハードルが高いです。ボクも決して上手くはありません。
あお
毎日、ベストは尽くしています!
授業の中でリズムができれば学級が落ち着き、結果的に先生の時間も増えていきます。
いいサイクルを生み出すために授業に力を入れることは大切です。
「指導書ベースの授業づくり」を脱却しよう!
ボクらが頼りがちになってしまうのは、「指導書」。
指導書には、教科書の解説やポイント等が載っていて、授業をしていく上では非常に便利なものです。
ただしこれに頼りすぎてはいけません。あくまで「教科書会社」が作ったもの。ボクらがベースとしていくべきなのは「学習指導要領」です。
ボクはどの単元でもまずは学習指導要領を読むようにしています。新しい学習指導要領には、その単元で学ぶべきことがしっかりと載っています。それを元に授業を組み立てるように心がけています。
もちろん指導書も読みますが、参考にし、解説を読んで、確認する程度。
指導書を教室に持ち込んで授業するのは絶対ダメだと教わったね。
まーくん
あお
そんな先生はいないはず。。。。過去にはボクも。。。
では、どうやってそこから脱却を図り、捉えていけばいいのでしょうか?
授業づくりのポイント「単元デザイン」をやってみよう
そこで、小学校の教員時代は、全単元、「単元ベースのデザイン」をしていました。
本当は、リーディングワークショップの学びのなかで習ったように、単元を崩して1年間をつけたい力から逆さまにデザインしていく「逆さまデザイン」が理想です。
しかし、なかなかそういうことは容易ではありません。学年によって進度を合わせる必要があるし、よっぽどの理由がないと、行うことは難しい。
そこで「単元デザイン」です。
シートはこんなのを使っていました!
一つひとつ説明を加えていきます
「理解するための7つの方法」を授業づくりにいかす
こちらの本に載っていたものです。
どの学習でもベースとして使える7つの方法です。
ボクは、パウチしたものを教室に掲示しています。ただ、これをまだうまく使えていない実感があって…今後、どの学習でも活用していきたいと思います。
- 関連づける
- 質問する
- イメージを描く
- 推測する
- 解釈する
- 修正する
- 抜き出す
学習に関する哲学を授業づくりにいかす
経験を積む中で、特に重要だと思った5つの項目です。忘れないようにしています。
- 主体性と楽しさと実体験を伴う学び
- 教師も学び、自分の成長を実感できる
- 内容、方法、成果物をはっきりとさせたデザイン
- 児童の状態を診断して、共有する評価のシステム
- 繰り返す、行き来できる、学習環境の構築
特に「繰り返す、行き来できる学習環境の構築」は何よりも大切だと思っています。普通の算数の授業だと、わからない子がいたとしてもその場に取り残されてしまう。
でもそうじゃなくて、もう一度戻ってやり直せるような学習の環境づくりが大切になります。単元ベースの自由進度で子どもたちが進めていくなどの学習の形態です。
あお
戻って学べるような学習環境の構築はとっても重要です。
3つのチャレンジ
こちらの本を参考にしています。
- 自分の学びを広げ、深めるチャレンジ
- 自分の友達関係を広げ、深めるチャレンジ
- クラスの学びを広げ、深めるチャレンジ
それぞれ単元の中のどこに、そのチャレンジがあるのかを確認することで、より学びが深まっていくようにデザインすることができます。
プラスαとなるこの3つの学びをどう設置し、どの時間に持ってくるのかは、その下の単元計画に組み込んでいきました。
丸ごと授業づくりを進めるために大切にしたいこと
よく聞かれることが多かったポイントをまとめておきます。
Q
単元デザインには、どのくらい時間をかけますか?
A
タスク管理をしていて、平均1つの単元で20分〜30分ほどかけていました。まさに力の入れどころです。休日出勤して早朝に集中してやっていたところでもあります。
Q
単元デザインしたあと、毎日の授業の準備はしないのですか?
A
それもします。単元丸ごとデザインしているので、1時間1時間の授業の準備は少なくて済むのです。丸ごとデザインしているから、子どもの姿に合わせて毎時間の授業は微調整することも可能です。全体のデザインがなければ、その日暮らしで動いてしまいますので。
Q
単元デザインする良さは他にはどんなことが、ありますか?
A
教科の融合ができるところです。大枠で見るので、他教科の関連教材を引っ張ってくることもできます。
また、子どもにゴールを示しやすいです。この単元のゴールは何か、成果物は何をするのか、そういう設計を子どもたちとしていきます。デザインしたものは、必ず子どもたちと共有して進めていました。
今のヒミツキチのように単元ではなく、ワールドオリエンテーションが中心となる学びが理想ですが、学校現場では一緒に関わって授業を作ってくださる方々のことを考えると、単元ベースで考えていくのが理想的です。
ヒミツキチ森学園の授業のポイントは?
ヒミツキチ森学園では、次のように授業を展開しています。
教科が「何を学ぶか」ではなく、「どう学ぶか」によって別れています。、教科同士の結びつきが、「ワールドオリエンテーション」を中心となって、結びつきやすいのです。
例えば「植物の恵み」というワールドオリエンテーションでは、本の時間に辞典の見方を学び、作家の時間に植物の観察カードの書き方を学び、かずの時間に植物の丈を測るために、「長さ」の学習をするのです。植物を使ったアート、そして芸術祭も開きました。
そもそも学習内容が違う、国語と理科は一緒にできたとしても、結果的に融合ではなく、2つを組み合わせただけだったなぁと、今なら思います。教科が混ざるってどういうことかを今、学び直しています。
今の授業づくりの中心は、子どもたちと一緒にワールドオリエンテーションの計画を立てること、です。
そこから全ての授業が展開していくように、種を育てるように授業をしながら、授業づくりをしています。
あお
これが、また楽しい!
授業がうまくいかない?大枠で考え学びをつくろう!
子どもたちがワクワクするような学びを、いつも創っていきたいなと考えています。
そのために、どうすればいいのか…試行錯誤は続きます。
手応えを感じている部分も、そうでない部分もあるのですが、
人から学び、
振り返りから学び、
子どもたちから学び
自分自身も成長していきたいと思います。
形はどうあれ、まずは「単元丸ごとデザイン」することから始めてみませんか??
あお
それでは今日も良い一日を!
2 件のコメント
はじめまして。
初任3年目小学校教員です。
今回の記事を見て,
「時間ごとの授業準備」を「指導書頼り」でしている
自分のことかとドキドキしていました。
まだまだ,先輩先生や本から学ばなくてはいけないことも
多々あるのですが,「何か少しでも改善したい・・・」と思っています。
この記事にあるシートの使用例などあれば,
見せていただくことは可能でしょうか。
初めてまして。ありがとうございます。
書いた本人があまりの忙しさのために、「時間毎の授業準備」になりそうになり、反省しています。
シートの記事例ありますよ。ただ、最近ipadへ移行してこうと思っていますんで、今その練習中なんです。1個紙でも作ってみますんで、お時間くださいね。