おはようございます。
「1年間お疲れ様のクッキーを焼いてきましたー!」と朝から嬉しそうに話す子の優しさが身にしみたヒミツキチ森学園のあおです。帰りのサークルで食べながら、お祝いしましたー!
学級において大切にしたいことがいくつかあります。
こちらで学級経営連載中!
その中心に来るのが、心理的安全性を高めることと、メタ認知力を上げることです。
今日は「クラスの心理的安全性を高める方法」についてお話ししたいと思います。
クラスが「大変だなぁ」「しんどいなぁ」と感じている先生方、管理する方法をやめて、別の方法で学級を運営してみませんか?
別の方法なんてあるんだね!
まーくん
あお
管理するんじゃなくて、心理的安全性を高め、関係を作っていくことができるんだよ。
ボクは毎日の活動の中で、心理的安全性を高めるために、いくつかのやり方を試していました。
その中でも先生と子どもたちのつながりがまずは全てのベースになると考えています。
子どもたちとのつながりを作り、クラスの心理的安全性を高める方法を今日はお伝えします!
こんな人に読んでほしいです。
- 子どもたちと信頼関係を築けているか自信がない。
- 心理的安全性を高めるってどうやるのかが知りたい。
- 今やっている自分の学級運営に疑問がある。
あお
これが10年くらい前の自分の姿です。気持ちが痛いほどよくわかります。
自分が毎日の中で取り組んでいたことを、紹介していきます!
こちらはラジオ×著書でも解説!
目次
教員2年目、親に言われた一言
ボクは2年目の頃、親に言われたことがあります。
「先生1日2回は全員と話をしてください。」
あお
1日2回かぁ、できないことないけど。。。
でも本当にやるとしたら大変だよね。
まーくん
言われた瞬間は頭が真っ白になりました。
正直できないかも…と思ったんですね。
ただそこから10年が経ち、クラスがうまくいかない1年を経験することに。
ふとしたときにあの親の言葉が蘇えったんです。
「先生、全員と1日2回は話してください。」
保護者
本当に1日2回全員と話すにはどうしたらいいのか。
考えてみたらアイディアが出てきました。
あぁ、個人の努力じゃなくて、システムの力を借りたらいいんだと。
毎日全員と、2回話すことを1年間続けてみた!
子どもとのつながりのスタートは、挨拶です。
特に低学年や中学年ではハイタッチもしていました。
手と手を合わせると、なんとなくつながった感じがしますよね。そして、何かができた時、一緒に喜びあうことができる。
朝と帰り毎日2回、子どもたちとハイタッチをしながら話をしました。
朝は、宿題を出しながらハイタッチ。
子どもはボクの机に宿題を持ってきて、自分で宿題のチェック表に丸をつけて帰っていきます。
ボクはその場で丸付けをして、子どもに返して「頑張ったね」の意味でのハイタッチ。同時に表情や具合等を確認しながら、なんらかの声かけをするようにしていました。
宿題のない日は「土日何してた?」と質問して、子どもの話を聞いてからハイタッチ。毎朝続けました。
あお
たったこれだけですが、毎日毎日愚直に続けます。
帰りは「振り返りジャーナル」を提出してハイタッチ!
今日一日にあったことで、その子が輝いていたことを一言かけながらハイタッチをします。全員に声をかけるのは難しいので、「また明日」だけでもOK。
毎日やれば明日に必ずチャンスがやってきます。
時にはジャーナルを読見切ってからハイタッチをすることもあります。
ハイタッチは学年にもよると思います。
ボクは4年生以下なら必ずやります。一昨年の年度末に「もし5年生になっても…」っていうアンケートをとり、「続けた方がいい」が圧倒的だったので、5年でもやっていましたが、高学年は「接触が苦手な人は言ってね」と最初に話しておくなど、配慮が必要です。
6年生を最後に担任したときは、もちろんハイタッチはしませんでした。その分声は必ずかけていました。
子どもとそれまで同様通じ合うことができたと思います。声をかける機会の確保は大事です。
高学年になればなるほど、この一言は効き目があると思っています。50日、100日と積み重ねていくうちに、じわじわと子どもたちの安心した表情が広がっていきます。
朝の子どもたちの過ごし方、詳しくはこちらを!
心理的安全性のために、教室のシステムをつくる
こうして、「宿題を出す」ときや「ジャーナルを出す」時に、子どもから先生の方に来るシステムをつくってしまうのです。
向こうから来てもらえるようにすると、声をかけるチャンスが増えます。子どもからを声をかけてもらうことができます。
先生のところに行かざるを得ないシステムを作っておくことで、高学年でも話す機会を確保することができます。
この辺りの参考になったのはこちらの本です!
こちらにも詳しく書きました!
いやいや、先生の魅力で子どもたちが寄ってくるようにしないと…。
まーくん
あお
それもわかる!でも、それだと機会均等にならないんだよね。
もちろん魅力で子どもたちが寄ってくる先生であることが一番です。
でも…
いつも同じ子が来ていませんか?
気分によって変わったら、子どもとの距離はどうなりますか?
毎日の積み重ねこそ大事だなぁと思っていて、先生に叱られて気分がのらない日もそれなりでいいので、来てくれてこちらから声をかけるんです。
そういうことの積み重ねだなぁと。
全員と毎日一言、話すことの価値
当時は、1日2回話すなんて無理だと思っていました。
しかし、今ではやり方次第でいくらでも関われると思っています。
そして当時は気がつかなかったけれど、その保護者の方は、ボクの関わりの少なさ、不公平さを優しく指摘してくれていたんだと思います。感謝しています。
1対30ではなく、1対1を30回、それが今の自分のあり方です。
全体に何かをして動かそうというのは、最初の頃に比べるとかなり減りました。それより、全体での話は軽く、個々に動いてたくさんのやり取りをしよう、というスタンスです。
こちらの本によれば、小さな改善の積み重ねが大きな変化を生むという考え方を、「マージナルゲイン」と呼んでいます。
マージナルゲインは毎日行う活動だから意味があるのです。
毎日の声かけの中で、いろんな面に気づき、子どもたち一人ひとりを見る先生のアンテナが磨かれます。
何より子どもたちが「ボクのことを見てくれている」の積み重ねは、強固な信頼関係につながります。
心理的安全性を高めること、教育は「効率より効果」だ!
少し前までは、宿題は提出ボックスに出してもらっていました。班ごとにきれいに整頓、全員出ているかは、班の子同士がチェックをします。
シールで色別に分けてのこの取り組み、一見素晴らしく見えますよね?
でも立ち止まって欲しいんです。
それは効率的であっても、本当に効果はあるのか?って。
先生も宿題の把握はしやすいし、子どもたちも時間を取らないんだけれど、先生との接触は0。そこには忘れた子が言いに来るという、先生とのマイナスの関わりしか生まれていません。
いろいろと経験してきて間違いなく言えること、
それは、子どもとの関わりは効率より効果です。
あお
数年前の自分に言ってやりたい(笑)
若い先生はここを履き違えてしまうことが多いかもしれません。
こうすれば仕事が早い、それも時短が叫ばれる今には必要なことかもしれません。でもそれだけを追い求めていると、違うなぁと思うことが多々あります。
さらに心理的安全性をクラスに高めるためには?
気をつけなくてはいけないのは、これだけやれば大丈夫ということではないということです。
子どもたち一人一人を看取り、丁寧にフィードバックしていくこと。先生が良いところを見ているよというメッセージを言葉や行動で伝えていくことが大切です。
マージナルゲインの考え方だね!
まーくん
また一週間じゃなく、1ヶ月でもなく、1年続けていくこと。この地道な取り組みをどれだけ続けていけるか…そこが肝だと思っています。
先生と子どもとのつながりを創っていくために、ボクは他にも次の2つの取り組みを行っています。
根底に流れていることを理念まで含めて1冊にまとめました!
ぜひ手に取ってみてください!
まーくん
毎日の振り返りの中で、自分と目の前の子どもたちにあった方法を、仮説を立てながらどんどん取り組んでいくこと…試していきましょう。恐れずに!
最後までお読みいただきありがとうございました!
あお
それでは今日も良い一日を!
こちらはラジオ×著書でも解説!
子どもたち同士の信頼のつながりを作るには…
学級経営まとめ!