初めまして!
元小学校の教員で、現在オルタナティブスクール「ヒミツキチ森学園」の先生をしているあおです。
1〜10年目ぐらいの先生に向けて、「学級経営で大切にしたいこと」を書きました。15年の経験、オルタナティブスクールでの経験も踏まえてまとめたものです。まとめ記事としたので、各リンクにとんでいただき、じっくり読んでもらえると嬉しいです。
今日は、ボクが「どんな風に学級経営をしていたか、大切にしていたこと」を記事にしました。
あお
こんな方に読んでほしいです!
- 子どもたちが生き生きとする学級経営について悩んでいるあなた
- 学級を荒らしたくないあなた
- 今年こそは「いいクラスだった!」と子どもたちに思ってほしいあなた
15年間のうちほとんどは、子どもたちの個性が輝く、生き生きとしたクラスをつくってきて、学級崩壊は1度もないボクのやり方を、ちょっとだけでも聞いていってください。
いろいろなリンクにとびながら読み終えたあとは、ちょっぴり学級経営・学級づくりに関するアイディアが増えていて、明るい未来が見えている…
少しでもあなたのお役に立てていたら嬉しいです。
最後までお読みいただけたらと思います!
あお
あなたはどんなクラスを、子どもたちと作っていきたいですか?
音声でもどうぞー
目次
学級経営・学級づくりの方針、全体像をイメージする
自分がクラスを担当する上で、その指針は絶対に必要。
子どもに合わせるって言っても、しっかりとした道しるべは絶対に必要。
ボクのビジョンは、
- みんなが自分のどまんなかで生きる学校にいる
- 軽やかに先生する人が増えて、幸せな働き方が広まる
- 子どもたちと共に未来を創る仕事をする
- 家族、仲間、相手の未来と可能性を信じ、WIN-WINで生きる
だ。
では、どんな学級をつくりたいのか。
それは、
自分のどまんなかで生きていて、子どもらしく生き生きしている!
言葉に表すとこんな感じ。
「いい意味で力が抜けてるね。」
「自分を大切にしていて、強制されていない。」
ボクのクラスを見てくれた人の評価。
圧倒的な成果なんて出せなくても、強い集団じゃなくてもいい。自分らしくいて、周りのためにもちょっと力を発揮できる。
そんな自然なクラスを目指している。
実際、自分たちの良さを生かした、ステキなクラスになっている。
ではそんなクラスになるために、大切にしていることは何か。
指針に向かうための道具。
道に迷った時のコンパスのような…そんな自分が自分らしくあるための道具。
全体像を描いてみるとこんな感じ。
現実からビジョンへの矢印が伸びる中で、ビジョン側から見るトップダウンの視点と、現実側から見るボトムアップの視点の両方を混ぜ込みながら、今できる手を打っていく、それがボクの学級経営。
ヒミツキチでも大事にしている共創・対話・リフレクションの3つの要素の活動を日々行いながら、心理的安全性を高め、個人のメタ認知力を上げていく。
全体像は、2022年度「授業力・学級経営力」で連載させてもらった「逆向き学級経営学」にまとめきった!
考え続け、練り続けていると、コンパスも1枚の地図のようになった、1年のゴールへと走る宝の地図だ。
学級経営の目標「ビジョン」をデザインする
「どんな学級にしたい?」
子どもたちと一緒に、そして同僚と一緒にデザインしていくのはとても大切なこと。
計画が喜びにあふれていれば、そこに向かっていくエネルギーを得ることができる。いつでも迷った時にここに立ち返ることができる。
この「デザイン」することを、一般的なクラスよりも幾分、大事にしている。
まずは学級目標から。
このブログの中で最も読まれている記事。閲覧回数100000回以上。
1からどのように作るのか、丁寧に説明してみた。
基本編と発展編はこちら!
シンプルだけど、「目標×ビーイング」の組み合わせは、学級を加速的に成長させてくれる。
また先生たちと共にやるのが、次のプログラムデザイン。
1年の計画を共有し、修正しながら、学年経営をしていくことが可能になる。
年度当初の恒例行事。
4月、5月に2時間かけてみんなで作る。この2時間はその後、大きな価値をもつ。
みんなで創ることに価値がある。
お互いの考えや感覚のすり合わせ。
これから1年かけて一緒に働く仲間のことを知る機会。
学年でやる自信のない方のために、こちらで個別に対応中!
まーくん
でもこれだけではダメ。
基本となるのは人との対話。
子どもたちとも先生たちともたっぷりと話したい。
個人の振り返りは学年での振り返りに変えてみた。そうすると数倍深く振り返れるようになった。仲間の存在は本当にありがたい。
学習する学校という先生必読の書籍によると、
共有ビジョンとは、掲げた文言ではなく、
「あなたと誰かがお互いの個人のビジョンを聞き合えるような関係性にある時、その人との間に生まれているもの」だ。
そう、対話が何よりも大事だ。
チームワークもデザインできる。いや、そこも意図しないと、クラスは絶対に経営できない。
いい学年ができないと、いいクラスは生まれない。忘れちゃいけない大事なこと。
そして職員室の雰囲気は、教室にそのまま出るということ。
学級で、子どもと先生とのつながりをデザインする
子どもと先生とのつながりは「縦糸」と表現されることもある。第一に大切な要素と言っていい。
学級経営をしていく上で、根幹に当たる部分。
どんなに授業が上手くても、どんなに子ども同士をつなぐ技術があろうとも、子どもと先生のつながりがないと、学級経営は上手くいかない。
集団として子どもを見ているうちは、なかなかこの関係は築けない。
一人ひとりを個として尊重することがスタート。
「私はできてる!」が大きな勘違い。
あなたから「先生」というレッテルを剥がしたら、子どもはあなたに寄ってくる?
側にいるのは「先生」だから。
一緒にいるのは「担任」だから。
ボクも長いこと勘違いしていた。
「自分はできてる」ほど怖いものはない。
そういう危機感の中、少しでも子どもたちと信頼を築きたいと考え実践しているのがこちら。
個への声かけは基本中の基本。
その際、どのように声をかけようか…と常にアンテナを張っていることが大事。
ボク自身がそうできるように安定していることも大事。
そして、そのためにカウンターを持って修行の日々を送ることも。
自分の前にある認知のフィルターがちょっと変わる経験をすることができる。先生としての成長は、新しいものの見方を得ること。
また同じく、個への働きかけで大切にしているのがファンレター。
ボクの在り方にもつながってくる実践。
夏休みは暑中見舞いの代わりに全員にファンレターを。
冬休みは、年賀状の代わりに、学級通信を使った一人ひとりへのメッセージを。
オススメはおにぎり夫妻onigirimama1031 の「一筆箋」
おにぎりママのお店から購入してみよう!
一人一人を大切にするって周りから見たら恐ろしく地味なこと。
でもそれを淡々と、愚直に続けられること。それこそが教師の資質。
打ち上げ花火の1発より、線香花火30回。
地味だけど、子どもの心に響くのはどっちか。
今一度考えてほしい。
クラスの中で、子ども同士のつながりをデザインする
教室の中でペアを作っての活動を続ける毎日。
ペアを作ることで、流動的な関係性を保つ。
流動的な関係性があなたの教室にはデザインされていますか??
ここはボクの学級経営の根っこ、何よりも大切にしていること。
そのためには、朝の時間の使い方が大切。
1日にペアで活動する回数は7、8回。それぐらい多い。
2回だって?それじゃやってないのと変わらない。今日のペアとは徹底的に話す。うまくいってもいかなくても、コミュニケーションを取りに行く総量で勝負。
たとえ上手くいかなくても毎日の活動だから、また明日がある。
ググッと仲が深まってくるのがちょうど10月ごろ。
だからボクのクラスにとって11月は危機ではなく、収穫期。
愚直に続けてきたことの成果が実る時期。
最近のペア決めは、シャベリカで行うことが多い。偶然を楽しめるそんなステキなアイテム。
学級経営に響くサークルで対話するクラス
毎朝と5時間目のスタートはサークルを作っている。
やっと完成したサークルベンチで、みんなで顔を合わせる。
くわさんの教室を見せていただいたのが始まり!
完成したベンチで、毎日の活動がさらに流動的に回るようになってきた。
サークルで座ること自体に価値がある。クラスがまとまる毎日の習慣。
午後のサークルで行っているのは、クラス会議。
クラス会議をすることで、自分が学級に所属できる貢献している気持ちがじわじわと育っていく。クラス会議、低学年では毎回やっていること。
一番大事なのは、「分かち合い」。サークルはお互いの心に寄り添ったり、重ねるところを探したり、揺さぶったり…
そんな日常の一つのシーン。
子どもが自立して活動する学級づくり・学級経営
子どもたちは何によって伸びるのか。
それは「振り返り」。
振り返る力がついてくると、自分たちで自分たちのことを改善できるようになる。
その力は絶大。
先生が変えることができるなんてほんのわずか。決して他人は変えられない。
自分のことは自分で変える。
6年生でも1年生でも…
そのために行なっているのが、「振り返りジャーナル」。
ジャーナル、授業、様々なところで振り返りによって前に進む力、自己を変えていく力を育てているところ。
係活動ってやってますか?
学期ごとに固定されていませんか?
今の社会の働き方は、役職で固定されたものではなく、プロジェクトごとに短期でチームを組んでいく。
プロジェクトが終われば解散。また別のチームとなる。
メンバーの流動性がある組織は強い。
メンバーが固定化されている組織は弱い。
ボクのクラスでは、係活動はプロジェクト活動として、短期長期決めながら、自由な発想で進行中。
プロジェクト活動にすることで、クラスの動きが活発になるし、メンバーが流動的になる。
何より自分のアイディアを形にできる場所がある。これが一人ひとりにとって大きな意味を持つ。
誰がどう活躍してくるかわからない。
「日替わりヒーロー」が生まれる可能性が大きい。
また、PA(プロジェクトアドベンチャー)をクラスづくりに取り入れていることも大きい。
体験学習サイクルを子どもたちが実感できる活動。
どう取り入れているかは次の記事を読んでみてほしい。
学習自体も体験学習サイクルを回すのが大事。
宿題はやらされるものではなく、自分自身で考えて行うもの。
振り返りを続けることで、今の自分に必要な学習が見えてくる。
そして決まった活動→自立した活動という流れを辿るのが、次の3つの活動。
席替え、給食指導、掃除指導は、流動的な関係性を生かしながら、自分たちで考えてできるように変化させていく大事な内容。
ここを疎かにしないこと。
学級づくりで大事にしたい、教室での感覚や感情
教室の中での自分の感覚、子どもの感情を最近は大切にしている。
これから紹介する3つの本は、次の時代を考え、クラスづくりにも大いに生かせるだろうと確信している。
あなたがどんなに実践を知ったところで、それをどう扱うかを決めるのはあなただ。ボクのこの記事を読んだことでできるようになるわけじゃない。そこには地道に積み重ねていく覚悟が必要。
目の前の子どもたちに必要かどうか、もう一回問い直してみよう!
さらに、感覚に対しては、SELを学び出して明らかに重要なものになってきている。
学級経営の醍醐味!未知なことに挑戦しよう
子どもたちに挑戦を促すために、ボク自身、未知なことに挑戦中。
例えば手書きの学級通信。
例えば、一緒に作る授業参観。
常に挑戦していく姿勢で臨めた授業研。
学校をつくることにも挑戦し、ヒミツキチ森学園も4年目、安定して回っている。
大事にしたいのは、誰かに言われたことだとしても、自分の挑戦になるものについては、断らないこと。
できませんとは言わない。やりませんとは言わない。
常に挑戦することで、新しい世界があり、そこから刺激を受けていることが多い。
ボクは頼まれたことは、理不尽なこと以外は断ったことがない。やってみないとわからないし、そのわからないところに、自分のキャパシティーを広げていくチャンスが眠っているから。
先生が挑戦していることで、子どもも挑戦を始める。
先生が新しいことを始めると、子どもも新しいことを始める。
子どもは見ている。
先生が何を言ってるかより、先生が何をしているかを。
未知なことに挑戦してほしいなら、先生が先に示そう。未知へ挑戦できる楽しさを。
まとめ:学級経営で大切にしたいこと
あお
いかがだったでしょうか?
ここにリライトしたり、記事を足したりしていきたいね!
まーくんこの
この記事の内容を大幅にアップデートし、理論も加え、わかりやすく加筆したのがこの1冊です。
1年の流れ、1日の流れ、それぞれで学級経営をデザインした結果を載せています。
ぜひ手に取ってみてください!
まーくん
さらにこの夏、ヒミツキチで先生の探究をします!
こちらでも学級経営に関することを1年間で連載してきました!
学級経営に関する教員の方のご相談にのっています!
あお
それでは今日も良い一日を!
音声でもどうぞー
学級経営のことを学ぶ10冊!
学校行事についてはこちら!
学習指導のまとめ記事はこちら!